204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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――――フィリップ。
[食べられたら、フィリップの一部になる。
けれど、声は聞こえないし。
温かさも、感じられるか、どうかわからなくて]
……たべなくても、いっしょにいたいのに、ね。
…………一緒にいたい ラルフと
痛いよ いたいけど…………
一緒に…………そばに
――うん。
いっしょに……それだけでいいのに。
[衝動の、抑えることのできない強さ。
それは、どうしようもないもので。
フィリップを、ただ案じている。
それと同時に――
同じものを感じてしまったら。
きっと、抑えることなどできないと、思う]
……それだけが できない
[獣であることも悪くないと思った
それが すぐに転じられる
一緒にいられない ラルフを傷つけた
それでも 大丈夫と 言ってくれる
ラルフといられない
きっと いつか抑えが効かなくなる
同調した感覚 何に?]
|
―2F― ……さむ
[冷えた空気に、フランシスは己を抱く。 (ドナルドの腕の中は、あたたかかったのに) 眩暈がするようだ。――それどころでは、無いのに。
>>344 ドナルドが、被保護者の有り様を考えているとは知らないで。]
……ちょっと、廊下の方、 見てくるから。
[ ドナルドに声を掛け、足を 踏み出す。 足音が聞こえた気がして、顔を向けた>>367]
(370) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
|
――……悲しい。
[傷つけられてもいいと、思えた。
食われるのも、悪くないと、一瞬。
それは、危険で。
たったひとり、フィリップを残したくなくて。
けれど、傍にもいられない、それが]
かなしい、ね……
うん…………
[ラルフは
逃げなかった 怯えなかった 避けなかった
牙を 受け入れてくれた
それは危険で
ラルフには笑って欲しい
傷つけたくない 痛いと思わせたくない]
ーーーーーーうん
[どうしようもない 感情だけがつもる
同じように思ってくれる けれど悲しい]
[どうしようもない。
悲しさだけが、つのる。
あんなに、暖かかったのに]
…………衝動を、抑えるすべを覚えたら。
そしたら……
[覚えるまで、
それまで、衝動に負けずに。
そうしたら、きっと。
そんな、夢を思う]
ーーーー………………
[そんな未来があるのだろうか?
そんなすべを身につけられるのだろうか?
向けてはいけない 衝動を
向けて傷つけてしまうような 己に
深く 深く 光のない 海の底に
沈んでいく感覚
冷たさで手足の感覚は痺れ
ラルフの言葉 信じたい
けれど 自分が信じられない]
…………寒い…………
[温もりが欲しい]
――……フィリップ
[案じるけれど、遠い。
止めることも、できない。
いつか、フィリップと同じようになるのが、わかる。
きっと、それはきっと、遠くない先の話で。
だからこそ、フィリップを案じている]
ーーーーーー………………寒い
[深く 光の届かない海に 沈んだ
彼の意識は 名を呼ばれると
ぽつり と 地上に届く前に
水に溶けてしまう泡のような
小さな 意識を 零す]
……いま、ホレーショーに伝えたから。
だから……
フィリップ、……
[衝動を堪えるの、無理をさせるのと同じだから。
無理しないでとも言えず。
ただただ、案じる気持ちだけを向けて]
|
―2F― [ 反対側の階段にシメオンがいることには、 気付けないで。ラルフが居たことにほっと息を吐く ]
ああ、ラルフ、よかった。
――ホレーショ? 中に、座ってるかと、思うけど。
[ ――自覚の薄かった、傾く感情の影響もある。 血の匂いを捉えて――呼び止めた。 彼は、すでにホレーショーに、声をかけていた。]
……待って、ラルフ。 その、手の下、見せてくれ
(386) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 23時頃
ーーーーー………………うん
[ぽつ と また 淡い意識が 一つ
水面 暖かい陽射しが あるのを知っている
けれど 手に 脚に 解けない 鎖
沈み切った 重い体 もう 浮上するために
足掻く力もなく ただ 届くもだけ
辛うじて 窒息死をまぬがれ]
――――
[かろうじて、届く。
その伝わる思いに、ただただ、案じている]
……すべて、終わったら。
きっと、……
[衝動をおさえることができたら。
できなくても――大事な人たちが残っているのなら。
きっと、やり直せる、はずで]
[終わったらーーー全て終わったら
最期はーーーーー嗚呼]
食べたく…………ない……
[全て終わったら…………きっと
食べないでいい きっと もう 誰も食べない
だれも 傷つけない ただ きっと寒いだけ]
|
……ッ――!
[ ホレーショーと何事か話していた、後。 振り向いたラルフの肩口に 滲む赤が見えてフランシスは厳しい表情でラルフの腕を掴む。 傷を隠す腕を、ずらそうとして。――傷口を見 ]
――噛み痕……!!
[ フランシスは息を飲むが、 直ちに迷いなく自身の服の袖を咥え、引き裂いた。 簡易包帯にする為だ。荷物を取りに行く時間も惜しいという気持ちからの行動だ。 其れを用いて腕を縛り、止血する。
血の匂いが濃い。 奥歯を、噛みしめる。 ]
ドナルド、水、水がほしい 傷口を洗わないと、 荷物に、入ってた、はず――
(396) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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寒いーーーーやだ 食べたくない
いやだ…………いやだ…………
[けれど 水面は遠くて もう遠くて
届かない ただ 嘆きだけが
ぽつり こぼれるままに]
|
[ 言葉は断片的で、それだけ焦って居た。 誰に、とか、何故、とか、聞くより前に ラルフの傷の、手当てを―― と、逸る]
……座って。血は足りてる?
[尋ねながら、噛みちぎられているわけではないと知る。 躊躇いのようなものが其処に見えた気がして余計にやるせない。 腹が満たされて居て、幸いであった。 治療に集中できる、はず。本能を引っ掻く、血の匂い。]
(401) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 00時頃
[伝わる嘆きに、
胸が痛い]
……フィリップ。
[ただ、名前を呼んで。
衝動にのまれたのがひどくならないようにと、願う]
|
ありがとう。 ――っん!
[ ドナルドに感謝を告げて、 余った布地を水にひたして傷口を洗うために 牙で布地に空いた穴に細い指を引っ掛け、爪も支えに力を込め、 裂いた。肉が覗き、痛々しい傷は――しかし、人喰いに酷く毒だ]
――だいじょうぶじゃない。
[叱咤するような声は、しかし、震えている。 傷を洗い、乾燥させないこと。 傷の絶えない一族の知恵。 特に若いころ自傷で耐えて居たフランシスには馴染み深い。]
……くすり、取ってこないと
(411) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
……ドナルド、―― ……、わかった。
[ 気遣わしげな、 それでいて酷く不安そうな表情が過るのは一瞬。 ]
……しばらく、離れてて。 なにかあったら、すぐ、呼ぶんだよ。
(414) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[ ホレーショーに声をかける余裕もなく、 人差し指の背を噛み締める。 ]
(416) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[口元 微か シメオンの 血の味]
いやだ…………助けて…………やだ
やだよ……やだ
[ただ それは 案じる 微かな それを
悲しませるに過ぎない けれど
抑えきれず 浮上出来ない意識は
耐えきれず ただ ただ ほつれる]
[伝わる思いが、痛い。
悲しい]
フィリップ。
――……いま、ホレーショーがそっち、いくから。
だから、大丈夫……
[ただ、大丈夫だと信じたくて。
言葉を重ねた]
ベネットは、ドナルドへの影響を気にしながら、手当てを続けた。
2014/11/19(Wed) 00時頃
………………うそ 怖い
いない やだ…………助けて
怖い 怖いよ…………
[子供のように 泣きじゃくる
悲しませる 困らせる
それらに気を配る 余裕はなくて]
ーーーーーーっ
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