52 薔薇恋獄
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セシルは、そういえばこの旅行では眼鏡をかけていなかった。
2011/05/17(Tue) 22時半頃
[勤勉な後輩の背後にすすっと近づいて、ナイショ話]
もー誘った?
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>>366
そうだ。仕返し。 この額も前から触ってみたかったからな。
[そして、十分に押し広げたあと、満足したように指を離した。 手も話し、猫耳を取る。]
ふぅん、変なモン持ってるんだなぁ。
[かかる昼飯の声には、その方向を向く。]
腹、意外に減ったな。 バスに乗ってただけなのにな。
[立ち上がり、うーんと伸びをして、行くか、と振り向く。]
(381) 2011/05/17(Tue) 22時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/17(Tue) 22時半頃
[背後に近づいた人をちらり、と見て。]
一応、誘いました。
あとは蓮端センパイに言うだけです。
[とりあえず、現状報告。]
[ 二人の前から去った後、女は別荘のあちこちを転々としていた ]
[ 台所で賑やかに料理をする面々 ]
[ ベッドで眠っている少年の寝顔 ]
[ 怪我人を手当てしている男の姿 ]
[ 庇の下でガラス球で遊ぶ者たち ]
[ 自ら猫の耳飾りをつける酔狂者 ]
[ たのしそうなひとたち、そんな風に女の唇が動いて目を細めた ]
[ 女が穏やかだったのは、ここにまだ恋人たちがいなかったから ]
『…………』
『…………』
[ 嫉妬する対象もいない、日頃より賑やかなだけと思っていたが ]
『……薔薇は、どんな具合かしら』
『今日も綺麗に咲いているかシら』
[ 薔薇の中、雨に濡れながら立っている男に女ははっと息を呑む ]
[ 女は暫くその場に呆然と立ち尽くしていた ]
[ かつて女が愛した男と瓜二つなその相貌に ]
『暁様、暁様……!』
[ だけどその少年は、女の愛した男ではない ]
[ ましてや霊感を持たない生者と死者の間に ]
[ 伝えられる言葉など、あるはずもないのに ]
『暁様、わたしです、日向です……!』
[ 薔薇を綺麗だと呟く声まで、よく似ていた ]
[ 無邪気な笑顔も、愛した男と同じに見えた ]
『ううっ…………!』
[ 行ってしまった少年を見送って、女は泣き崩れた ]
[ 楽しい思い出と悲しい思い出が、一気に溢れ出す ]
『うう、ううう……』
『……う、ウウ……』
[ 咲き乱れる薔薇の中、薔薇の香りが濃く強くなる ]
『……う……ぅ……』
[ 女が涙を流すたび、雨がどんどん強くなっていく ]
[ 女が声を漏らすたび、雲が不穏に厚くなっていく ]
[ そして ]
[ 女の姿は、ぐずりと雨に溶けるように崩れていく ]
[ ぐずり、ぐずぐず、ぐずぐず、ぐずり、化物へと ]
[ *変わる* ]
[ *誰かがそこに訪れた時には、女の姿はもう何処にもない* ]
[順調そうな様子に満足げにフフンと鼻を鳴らす]
枕はむこーに持ってくから持参しろよ?
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>>391
楽しいっていうか、貴重? 似合うのは、わかってる。でも、さすがにこれは、厳しい。
[少し、元気の出てきたような甲斐に内心ほっとしつつも…。行こうとすると、]
――……え?
[そのまま窓から外に飛び出す様子に、呆気にとられる。]
って、どうした?
[先に行ってろ、といわれていける状況ではない。 なので、そのまま追いかけようとしたけれど、
その姿は、まだ見えたか?]
(400) 2011/05/17(Tue) 23時頃
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― 中庭へ ― >>398
[顧問としても放っておくことはできないと判断し、そのまま、甲斐の後を追う。 雨は段々と激しくなっていて、もちろん濡れてしまのだけど、気にしている場合ではないと思った。]
――……甲斐?
[何か宙に向かって、誰かの名を呼ぶ甲斐。 それは、かろうじて聞き取れた気もしたけれど、でも、定かではない。]
――……
[ただ、次の名前はよく聴き取れた。「暁様」 ただ、誰なのかは見当もつかないし……。]
(411) 2011/05/17(Tue) 23時頃
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甲斐、誰かいたのか?
[自分が見る限り、誰かがいたようには見えない。 だけど、甲斐の行動はあきらかに誰かを見てるようにしか見えなくて…。 その後姿に話しかける。
薔薇の匂い、雨に濡れて、なお、しっとりと香る中庭。
雨音もあって、大広間の喧騒はここには届いていない。]
(412) 2011/05/17(Tue) 23時頃
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[なにもできない。
いや、しない方がいい。
だから。
おろり。
見やるだけ]
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>>420
――……女の霊?
[振り向いて笑んだ甲斐の顔に眉を寄せる。 そう、女の霊。それはそう、聴くだけなら、ああ、お化けか、みたいに、怖いな、で済ませられただろう、信じるにしても信じないにしても。
だけど、
『薔薇恋獄』
バスの中で聴いた話がすぐに浮かぶ……。 だからこその、脅かしともとれないこともないけれど…そういうことをしそうな奴に甲斐は含まれなかった。]
拙いこと? なんだ、拙いことって……。
[信じたから、その『拙いこと』に頬を引き攣らせた。]
(425) 2011/05/17(Tue) 23時半頃
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…疲れた。
[そっと、センパイの近くによって呟いた。]
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>>436
実害……。
[その言葉にかなり厳しい顔をした。 それは、よくない。よくないことがはっきりしている。]
視えない、うん、俺には。 だけど……。
[この異様な寒気はなんだろう。雨のせいだけじゃない気がした。]
いわくつきな場所で、お前がそう言うんだ。 何もないわけじゃないだろう。
[その言葉は、合宿は中止という気持ちをかなり示しているだろう。 これが生徒の立場だったらわからないが、教師の立場としてならば決断は早い。]
(442) 2011/05/18(Wed) 00時頃
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恋慕…化け物になるくらいか……。 でも、それがお前には視えるってことは、 その、女?の霊は、何かお前にわかってもらいたいのかもしれないな。
[その女の霊をそのままにはしておけないといった風の言葉に、そうか、と重々しく返事はする。 ただ、克季には叔父の連絡先をきかなくては、と思った。合宿は続けられない。]
ああ、わかった。 確かにすぐに信じてもらえる話じゃないしな。
[甲斐の囁きには頷いた。]
(444) 2011/05/18(Wed) 00時頃
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セシルは、最上の言葉wきいてたら、きっと誰もいないところで、こっそりいじいじするだろう。
2011/05/18(Wed) 00時頃
[お疲れ様、と後輩の頭をナデナデ。ついでにチロルを一つ]
でも、百瀬と仲良くカレー作ったろ。
夕食も、何食えるか楽しみにしてるから。
…… ひなた、っ……?
[ずきん。
幼馴染のことで頭がいっぱいで、気づいていなかったけれど。
落ち着いてくれば、いつも、霊の感情を汲み取ってしまうと痛む部分が、ずきずきと悲鳴をあげていた。
けれど、彼女の姿は周囲に見えず。
そっと胸元を押さえたまま、訝しげに眉を寄せた]
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