3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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泣いてなんかねぇよ
なに 謝ってんだぁ
かわいいなぁ、こいつら
[畑に生える頭を抱きかかえて撫でている。]
[乾いた笑い声]
[――疵をつけたのは自分]
…ピアノ
聴こえた
のが、
綺麗で
……兄さんを、
……思い出した。
[届かない。]
……――……あれは、…アトラナート先生?
――――………、
[かみ締める唇と、押し込める息の音]
|
…どこに、いるの?
[薄暗い廊下を、ふらふらと彷徨う。 ラルフに手を繋がれている事すら気付かないほどに混濁した意識。]
…なかまに、いれ…て…。 [まるでそれは、泣きそうな子供。]
(296) 2010/03/01(Mon) 16時頃
|
兄さん、そう…
お兄さんもひいていたのね…
あれは、
……わたしが 捨てた
音
――――…、
捨てた?
[――――ずっと、欲しくとも手には、]
…どうして。
そうね、捨てられたのは
もう必要はないと思ったから
[あのくろとしろだけが 自由 をくれた]
かしら
君は?
君はなんのために弾いているの――…
――……、
… ――…どうして。
[違う響きの同じ言葉。――羨望。嫉妬も、混じる]
俺?
――……、おれは……
…、…――
…、――…
[ピアノを弾いていたという、化学教師の]
[ピアノを弾いていたという、音楽教師の]
……
すき だったから 。
…、……でも
今は、…わからない。
[繰り返された言葉には 沈黙]
好きだと思えないからやめてしまいなさい。
でも
後悔するでしょうね
きみは
ほしければ手を伸ばし続けるしか ないのよ
――……、っ…それは。
[無様にしがみついて、今も。それは何故。]
……、……――ピアノ…
(――此処から抜け出したら、ピアノを弾いて下さい。)
でも。俺の手は。
(お似合いだ、臆病者)
[何処かで、嘲笑う声が 聴こえた気がした]
|
[ラルフはまだついてきているのだろうか。 それすらも良くわからないまま、危なっかしい足取りで理科室横の階段を上がる。
上の階から、人の声が聞こえる気がした。]
(309) 2010/03/01(Mon) 18時頃
|
風紀委員 ディーンは、三年間通い慣れた校舎の中で、盛大に迷子になっている。
2010/03/01(Mon) 18時半頃
ごめんね。
[それは 送ってしまうだろうことも 含めて。]
[左眼を見られて狼狽し、ソファに腰を下ろしている間。
異変は伝わってきていたが 反応する余裕は なくて。]
…… どうなった、の。
何、帰れるの ?
[帰れない。]
… …帰れるなら、帰れば いい。
僕は もう
[帰れない。
闇が 浸蝕する。]
|
[何処をどう歩いたのか分からない。 ラルフが掴んだ右手は、ぎゅっと硬く握りこんだまま。 気がついたら三階の渡り廊下からぼんやりと外を眺めていて。
窓枠に手をかけてその先の闇を覗き込む、 まるでそこから身を乗り出そうとするみたいに踵があがれば、流石に引き戻されたか。
南棟の方からけたたましい悲鳴が聞こえ、思わず恐怖に固まった。]
(323) 2010/03/01(Mon) 18時半頃
|
――…かえれない。
ケイト…、を見つけないと
或いは
そう
――鬼が、送らないと
[《――友達をつれてきて》]
……、…――?
…どうしたんだ
ただ、もう『カエレナイ』… …僕は
[こんな 顔じゃ もう。]
ケイトを見つけて 『遊ブカラ』 さ。
何 顔 が、どうか、『シタ』?
[一瞬、揺らぐ気配。
すぐに戻り、ゆっくり尋ねる。]
――顔?
[どうも して ない]
[聴こえる 聴こえるけれど、
いまは]
うぅん、別にいいよ。
僕のほうはほとんど誰にも言ってないし。
[それから、足の変化の事を告げただろう。]
|
[ふっ、とその目に今までとは違う光が宿る。 らしくないほど素早い身のこなしで、ラルフを振り払い走り出した。
美術室の扉をあけ、キャロライナが降ろした消化器を手にとる。]
(345) 2010/03/01(Mon) 20時頃
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[左手一本で手に取った消火器を軽々と振るい、ヘクターの横っ面へ殴りかかった。]
(346) 2010/03/01(Mon) 20時頃
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