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サミィに?伝える?……必要ないよ。
[故意に散々サミィを傷つけることをしてきた。
彼が殺してくれるなら、同時にサミィの中の「理依]も死んでくれることをただ祈る。
改めて脇腹の包帯を替えてくれないかと彼女に頼んだ*]
……お父様。
俺の決断は、――…謁見の間での彼を見て、変わりました。
是非、新たな『家族』に。
ほう。
[縛る縄の様に増える周の紅の線。
やはり紅は最も美しい色だと闇が降りたとしても判る色と。
決断
![]() | 【人】 記者 イアン―神宿・ホリーの去った後― (160) 2014/02/15(Sat) 02時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアン[神宿襲撃は無駄ではなかったが、期待した成果を上げることは適わなかった。 (161) 2014/02/15(Sat) 02時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアン[屋上からの帰路も愉快とは言い難い。 (162) 2014/02/15(Sat) 02時半頃 |
[彼が終わりを願うを肯定した。
必要ないという言葉は首を振って否定した。
請われるままに包帯を取り替えて、
少しきつく巻いてしまったのは――]
……理衣くんは、それで後悔はしない?
[ふさがらぬ傷、もう、時は近いのだろう。
――彼の部屋には竜胆模様の折鶴が残される。
それが理衣への祈りの形*]
![]() | 【人】 記者 イアン―補給基地・吸血鬼の第一陣突撃後― (173) 2014/02/15(Sat) 03時頃 |
『冀望』 ―――鬼を、望む
……うん。
きっと、美味しかったんじゃないかな……
[少なくとも、涼平は喜んでいたように思う。]
吸血鬼が人間と一緒に居ちゃいけないの?
家族と一緒に暮らすのがそんなに悪いこと?
生きて、もう一度会いたいと思う事すら歪なの?
僕たちは……僕は、
後悔?どうだろう…。
もう、自分で決めたことに後悔はしたくないけどね。
お前とサミィが死んだら多分凄く後悔する。
[だから死なないでほしいとは伝わってほしいものだ。
きつく縛られた包帯に思わず声が出た]
って、痛ぇ……いたい、真弓。
[昔周と殴り合いして、こんな風にお小言貰って包帯巻かれたこともあったな、とふと思い出した]
─真弓が退出した後
「しょうがないこと」
(
「おまーが好きだった」
(
[置き去りにされた折鶴
友人が興味を示す真弓にすら、一度は嫉妬したくらいだった。
サミィが蹴り上げた腹のあざは持ち前の回復力で既に治っていたが血だけが止まらない。
真弓が部屋を辞してから暫くたった頃、
久しぶりに泣いた。声を殺して。
あの頃に戻りたい。
いつ?いつでもいい。後悔しないで済む頃に。
潰れそうな心中は始祖が始める遊戯への前菜程度にはなっただろうか*]
![]() | 【人】 記者 イアン―中央本部― (225) 2014/02/15(Sat) 20時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアン―吸血鬼の波を駆けながら― (226) 2014/02/15(Sat) 20時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアン[今まで斬ってきた元同胞らは皆、安吾の前でその正体を明かすことはなかった。 (228) 2014/02/15(Sat) 20時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアン[誰かを殺すのにも、護るのにも、理由が必要だった。 (229) 2014/02/15(Sat) 20時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアンあの襲撃の日まで、何年も前に出たはずの孤児院を頻繁に訪れていたのは、子ども達のためではない。 (230) 2014/02/15(Sat) 20時半頃 |
![]() | 【人】 記者 イアン …兄貴面すんのも、ここらが限界、だよな。 (231) 2014/02/15(Sat) 20時半頃 |
− 回想・出陣前 −
[ホリーが戯れから戻って来た際、血の匂いを嗅ぎ取れば
珍しいと彼女を視線だけを向ける。
だがこの場に来たと言う事は参戦すると言う意志。
彼女は傷を上回る働きを見せてくれるのだろうと
何も言わなかった]
マユミ。
褒美はまだ良いのか?
[視線はホリーからマユミに。
褒美の内容からすればまだ手に入れていないのは明白だが。
のんびりとしている様にも機を狙っている様にも見え、
まだ手に入れようとする意志があるかを確認するだけの問い]
お前への褒美が、お前の役に立つ事を祈っておこう。
[いつか祈りと言うものを知っているかと尋ねられた時の事を
思い出して『祈り』と言う言葉を口にする。
祈りとは願望を飾り立てたもの。
それ以上に違いがあるとは思いもしないからこそ。
出陣の前に、ふと訊いた*]
マユミ、お前が今祈るのは何だ?
零にーさん、
何を、……望んでるの。
[届かないとしてもささやかな問いを投げることしかできず]
− 回想 −
[血の匂いをさせる吸血鬼はもう1人いた。眷属の理依。
唯一抗える言葉を駆使する吸血鬼。
全てを拒否している様で、全てを大切に想っているのだろう。
数え鬼の時から変わっていないと思っているその気質は、
彼が反抗的な言葉を吐けば吐く程、
その裏を思えて笑いが漏れた。
止まらぬ血は、理依の心が流す血でもあろう。
押し込めた嗚咽
その心が吐く血反吐は、血の絆からか、
訳も無く父の胸を躍らせていた]
理依。お前の活躍も楽しみにしているぞ。
[理依を見れば無性に愉しく口元に笑みが浮かぶ。
その心のまま、掛ける言葉は残酷な戦いへの期待*]
―回想・出陣前―
時を待っております。
……正攻法でなければだめだ、
などと仰られるのではないでしょう?
[
叶うはずもないのだから、機を伺うのは当然だ。
多少、回り道をしたとしても。
しかし、その単語を耳にして小さく瞬いた。
何を祈るのか、幸いでもない平穏でもない、癒しも救いも遠く、
ならば、せめてもの]
祈りは、誰の傍らにも寄り添うもの。
……だから、それはさみしい魂への、慰めです。
……いつかその時が来たら、
お父様のためにも祈りましょう。
[わたしの為に、祈ると言ってくださったから、と*]
− 回想・マユミと −
[正攻法でホリーを斃せる等露程思っていない。
だから機を待つと言う答え
では正攻法以外でどんな方法を取ろうとするのか。
そちらの方が興味が合ったが、種明かしばかりでは
面白くないと、それは尋ねる事は無かった]
寄り添って何になる?
寒さをしのぐと言う意味なら理解は出来るな。
そう言う物理的な温もりを求めているなら判るが。
慰め等………何になる?
[今生きる命や心にも想いを馳せる事が無いのだ。
消え去った魂に何故思う事があるのか。
不可解極まると首を傾げたが]
そんな時は永遠に訪れぬ。
[祈りを奉げると言ったマユミ
それは己の死を夢にも思わぬ傲慢さを体現した笑みだった*]
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