123 霓虹鬼故事
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こ、こんなこと、に、なるの、なら。 もっと――。
[もっと、鬼薬のことを追ってみればよかった。 まさかと思った自分の判断を後悔しながら、ポシェットから携帯端末を取り出した。 外からでもアパートの端末へにアプローチできるようにしてある。 そこから鬼薬の情報を再度確認しようとしたのだが―]
―――、あ――。
[圏外を示す表示に、ぽかんとした。 ポケットの中の通信機も連絡してから これでは情報にアクセスできない。
ああ、もう!こんな時になんてことか。 こうなってしまえば、背に腹は変えられない。
身を乗り出して、ノートパソコンには何がと黍炉の後ろから読もうとしている。**]
(33) 2013/05/23(Thu) 02時頃
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[そのメールが送られてきたのは一週間前。 これ以降トレイルからの連絡は途絶え、 その姿も、町中の何処にも見つからなくなった。
『ごめん。 僕は人間でなくなってしまった。 だからキミに、さよなら。』
普通なら、何のことかと訝しむような文面も、 鬼の噂――鬼薬の話を知ればこそ、察せられること。 そこに誰に対する告発も記されていなかったのは、 心の乱れ故か、それとも――それももう、判らぬまま。]
(34) 2013/05/23(Thu) 02時半頃
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― キッチン→リビング ―
っていけない。グラス、グラス……。
[あの時の、やはり落ち着かない様子の佩芳>>30を思い、 直ぐに意識を飲み物の方に切り替える。 目を逸らした訳も、動揺か何かの所為か。 そんな風に、思ってしまっていた訳だったけれど。
グラスの中で、ミネラル水の水面が揺れる。 それを片手に、露蝶はリビングへと戻っていく。 その頃には佩芳>>33が身を乗り出している姿が見える。]
あら――もう大丈夫、みたい? だったら良いけど……。
[ノートパソコンの方に意識が向いているように見える彼女に、 一先ず、水の入ったグラスを差し出してはみる。 そのついで――という訳では無いが、露蝶自身もまた、 じ、と視線を向けてその文面を確かめた。]
(35) 2013/05/23(Thu) 02時半頃
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人をお伽話の鬼のように変える薬、か――。
[指輪嵌めた左手が伸びたのは、ナイフを忍ばせた下衣のポケット――ではなく、上着の胸元の方。
『僕が鬼にでもなってしまったら――。 キミに託したそれで、ちゃんと僕のこと、見つけ出して?』
ふっと過った言葉は、まだそのふたりが、 何時も通りに笑い合って過ごしていた頃のもの。**]
(36) 2013/05/23(Thu) 02時半頃
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三元道士 露蝶は、メモを貼った。
2013/05/23(Thu) 03時頃
……。
[明夜の言葉は聞こえている。
認めたくないが、服用者を‘鬼’と称するなら、自分も当てはまるのだろう。
殺人衝動に駆られていないからといって、見逃される程に自分と集められた彼らの関係は出来ていない。
そして処分する、と結論付けたいう事は恐らく治療する方法も見つかっていないのだ。]
…くそ。
あの爺をどうにかして終わる話じゃないのか。
[いつか自分は人を喰らい殺したくなるんだろうか。
―こいつらは自分達を殺そうとして来るだろうのか。
リビングの他の人間を見ながら舌打ちをした。]
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…大丈夫じゃねぇだろ。 ほら、手ぇ出せ。
[>>25過呼吸か、何か持病でも持っているのか。 手を差し出しながら言葉を掛けると、佩芳は小さく頷き。 彼女を支えながらソファへと連れて行くとソファの端に浅く腰を下ろすまで付き添った。 露蝶の視線は感じていたが、意に介した様子はなく。]
…別に。 大した手間じゃない。
[視線を合わせないまま言われた礼には、同じくそらしながら応じた。]
(37) 2013/05/23(Thu) 08時頃
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―あぁ、頼むわ。
[>>31水を取りに行く露蝶を気にするような佩芳の視線。 >>27何処か他人事のような明夜の言葉には、思わず視線をやったが。]
…ちょっと大人しくしてろよ。
[そう言い置くと、肩をポンと叩き。 あまり自分が付き添っていても気は休まらないだろう。 そう考えて、鞄を置いたソファーに戻ると腰を下ろした。 >>33けれど黍炉の見ているパソコンを気にする様子を見れば、少しは回復したかと思いつつも小さく息を吐いた。]
(38) 2013/05/23(Thu) 08時頃
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[ノートパソコンには三人の人間。 明夜は何をしていただろうか。 それなりの分量はあるだろうから、暫く空きそうはないか。 ―携帯を確かめれば、圏外表示で。 がしがしと頭を掻いた。]
あぁ、くそ。
[もし先に文面を読んでいた三人の誰かがノートパソコンから離れたなら聞くだろう。
―で、人と鬼とを見分ける方法は乗ってたか?
と。 ノートパソコンが空いたら自分でも読むつもりではあるが、長ったらしい文章を読むのは苦手なのだ。 聞いた事について何か言われたら、そう告げただろう。**]
(39) 2013/05/23(Thu) 08時頃
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―リビング―
――――。
[露蝶からコップを受け取って>>35、言葉の代わりに頭を下げた。 落ち着かないのは変わらない。視線はあまり合わせられぬまま。 そして、再び黍炉の後ろからパソコンを覗き込んで 鬼薬に関する文面>>0:#6を見て。
「服用者の体質によっては、容姿に変化が生じることもある」
その一文にはっと顔を上げて、周りを見回した。]
――――――。
[その視線は自分以外の人々を―疑るよう。]
(40) 2013/05/23(Thu) 12時頃
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[身体能力が向上し、破壊的な衝動を抑えられなくなるとは読んだ記憶がある。 しかし、服用者同士で意思の疎通ができることや、 その衝動が死ぬまで続くということは初めて知った。
これが本当なら― 鬼薬によって「鬼のようなもの」と化してしまったら 己を律することもできずに衝動のままの振る舞いをするようになる。 そして、解除方法は――ない。]
こ、ころ――。
[鬼薬を飲んだ者は最終的には殺すしかない。 少なくとも、解除薬が作られるまでは。
周りを見回したまま、ノートパソコンの傍から離れ またソファの一番端に戻った。]
(41) 2013/05/23(Thu) 12時頃
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―――。
[黒宵の声>>39には黙ってノートパソコンを指差し、コップの水を飲んだ。 伝える気がないわけではないが、女の言葉では言い切れなかったから。**]
(42) 2013/05/23(Thu) 12時頃
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[皆がノートパソコンを見たりしている後ろですこーし考えて]
じゃあ一番鬼疑惑が高いところ殺しに行ってくるよ。
[立ち上がって部屋にいるほかの4人を見渡して言う。]
鷲珈が一番怪しいよね。 なんのかんの言ってたけど、この状況は鷲珈が俺たちを食べようとして閉じ込めたようにも見えるね。
よーし、殺そうすみやかに。
(43) 2013/05/23(Thu) 12時半頃
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[にこやかに宣言したけど、皆の反応はどうだろう。 止められても行くけどね。
鷲珈の"声"は聞こえないけど そんなの知っているのは俺ともう1人ぐらい。
さ、邪魔されないうちに殺しに行こう。 ああ体がとっても疼く。 早く、早くと感情が高ぶってたまらない。]
(44) 2013/05/23(Thu) 12時半頃
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じゃ、いってきまーす。
[リビングを出て、向かう先は鷲珈の部屋**]
(45) 2013/05/23(Thu) 12時半頃
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じゃあとりあえず 邪魔なのから殺してくるね。
[リビングにまだいる黒宵でも
この声は届く]
食ったらいろいろばれるんだけどなー。
でも抑えられるかなぁー
協力してくれるなら、このまま生きてここを出られるかもしれないね。
殺しがいやなら無理に殺す必要はないよ。
俺が全部殺すからね。
[あんなに楽しいのになあ。
けど嫌だというなら喜んで自分がすべて引き受けよう。]
ここを生きて出られて、逃げられたなら
君は元の生活に戻れるかもしれないね?
……選択は黒宵次第。
けどどうするがいいのかは、わかるよね?
露蝶は、ドリベルに話の続きを促した。
2013/05/23(Thu) 13時頃
露蝶は、ノックスに話の続きを促した。
2013/05/23(Thu) 13時頃
……。
下手打つなよ。
[軽い口調で人を殺して来ると告げる明夜。
研究者に対してはいい感情を抱いていないので止める事はない。
向けるのは、手慣れていそうな相手には必要ない言葉か。]
−…っ。
[自分の命がそんなに価値があるとは思えないけど、こんなところで死ぬのはごめんだ。
けれどそれで他の人間を見殺しにしていいのか。
−他に方法があるんじゃないかと、踏み切れずにいた。]
…考えておく。
[明夜の中で暴れる衝動を自分は未だ知らないが故に。
邪魔はしないかもしれないが、積極的に手を貸す事は今は出来そうにない。**]
ドリベルは、露蝶に話の続きを促した。
2013/05/23(Thu) 13時半頃
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[>>42黙ってノートパソコンを指差される。 口では伝えられない内容なのか。−それとも伝える言葉を紡げないのか。]
あー…、じゃあ後で読むわ。
[首筋を掻きながら応じ。 >>43と、そこで明夜が散歩にでも行ってくるような気軽さで研究者の男を殺して来る、と言う。
研究者が鬼ならわざわざ情報を明かす必要が分からないが、あの男が死ねばこの狂った茶番が終わるのではないか、という淡い期待を抱き。
明夜の後ろ姿にかける言葉は…何もない。**]
(46) 2013/05/23(Thu) 13時半頃
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[相変わらず、佩芳>>40は落ち着かない様子だった。 それでもちゃんと水を受け取って頷いた姿に、 ほんの少しだけ安堵の息が零れていた。
けれど、視線を合わせようとしていなかった彼女が 周囲を見回したのを見て、ぱちりと瞬いた。 向けられた視線の色も、疑念のように見えてしまって。]
ちょっと、あなたまでそんな――…
[ころす。 彼女>>41が口に出した言葉も、そんな風に聞こえてしまった。 とはいえ、衝動が死ぬまで続くこと、解除法が無いこと、 その記述の存在を見落としていた訳では無い。 だから、はっきりと咎める言葉も出て来ずに。]
(47) 2013/05/23(Thu) 14時半頃
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[黒宵>>39が佩芳に問うた言葉に、ふと彼へと顔を向ける。 結局何も声には出さなかった佩芳の代わりに、 少しだけ目を伏せて、ぽつりと答えた。]
その――見極める方法は開発されているらしい、とは 書いてあった気がするけど――… あとはそうね、「容姿に変化が生じることもある」、とか。
[後で読む、と黒宵>>46は言っていたこともあり、 一旦此処で口を閉ざし、画面に再び目を向けた。
「人と鬼とを見分ける方法」。 露蝶はひとつだけ、「託された」ものを確かに持っている。 けれどそれを口に出すか否か、迷っていた。]
(48) 2013/05/23(Thu) 14時半頃
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[そんな折。 明夜>>43が、何時も通りのように聞こえる調子で 言い放った言葉の内容に、くるりと振り返った。 彼を睨む瞳には、はっきりと咎める色が滲んでいた。]
ちょっと待って、明夜。 確かに、可能性が無いとは言えないわ。 でも、まだ早いわよ。まだ何の証拠も無いのに――…
[尤もこの、「殺すのは早い」という慎重な言葉は、 「殺さないで欲しい」という感情的な意味ではない。 寧ろ、あの男が鬼薬などを作り出した結果、 トレイルが姿を消したのなら――内心に、ふつりと湧く暗さ。]
(49) 2013/05/23(Thu) 14時半頃
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[けれど露蝶は、目の前の明夜がこそが、彼に鬼薬を 直接飲ませたことまでは知らなかった。 彼と二人でいる時にさえ、口説いてくるような男だ。 そのくらい彼のことを快く思っては居ないのだと。 そこまで察しながら、未だ思い当たっていないこと――。]
待ってよ、明夜!
[リビングを後にする彼>>45の背中を追い掛ける。 やや上向きに伸ばした手は、彼の明るい髪に届いていた。 己の指先に髪の一本でも抜けて絡まるのではないか、と 何処かで薄らと思う位に、確りと伸ばした手。
それでも、明夜を引き留めることはできなかった。 露蝶はバランスを崩し、転んでしまったのだ。]
(50) 2013/05/23(Thu) 14時半頃
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い、ったぁ………
[リビング内、扉の手前で。露蝶は床に手を突いたまま座り込む。 立ち上がれないまま顔を上げれば、既に明夜の姿は無かった。**]
(51) 2013/05/23(Thu) 15時頃
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三元道士 露蝶は、メモを貼った。
2013/05/23(Thu) 15時頃
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[露蝶の伸ばした指は髪に届いていたが しかし止めることはかなわず。
ほんの少し触れた際に髪の毛が落ちたかもしれないが、自身にはわからない。
露蝶が転んで顔をあげる前に 振り向いて少し手を振った。
歩みは止めず、鷲珈を探しに研究所内を探す。]
(52) 2013/05/23(Thu) 19時頃
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露蝶、止めといてね。
来たら面倒だし。 ……他も。
[さて、彼は協力してくれるだろうか。
特に期待はしない。]
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[さほど時間がかからず居場所を突き止める。 壁に叩き付けられる雨の音と雷鳴は気配をごまかすのに都合がよい。
別に忍び寄らずとも、正面から行っても負ける気はしないが それでもリスクは最小限に。 後ろから近付く。]
(53) 2013/05/23(Thu) 19時半頃
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はい、しんだー。
[一言笑いながら──この時の笑いはにこやかな笑いではなく、半目で口元をにいっと吊上げたような少し不気味な笑い──告げてぐさっと背を刺す。 一度、二度、三度。 首を掻き切ってすぐに終わらせないのは遊び心って奴かもしれない。
手は赤く染まるし、抜き差しするたびに血が飛び身体につく。]
(54) 2013/05/23(Thu) 19時半頃
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[鷲珈の身体が床に崩れ落ちる。 あっけなく終わったものだとその身体を見下ろした。
疼く。
手にべったりとついた血を舌で舐めとる。 明らかに自分が殺した状況なのがわかるのに これをするのは悪手だろう。 それはわかっているのだけれども]
(55) 2013/05/23(Thu) 20時半頃
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宝飾交易 黍炉は、メモを貼った。
2013/05/23(Thu) 20時半頃
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[舌なめずり。]
[うつ伏せに倒れた鷲珈の身体を仰向けにして 腹にナイフを一閃。
出来た傷に、手を差し入れまさぐって つやつやと色鮮やかな中身を取り出す。]
(56) 2013/05/23(Thu) 20時半頃
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