197 獣ノ國
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「――獣、なんです」
優美な笑みを浮かべる店員>>342を見つめることは、無かった。ただ脳裏に無意識に浮かべたのは今や碧に咲く花々。碧に塗れて苦しい筈が、華麗に咲き誇る花々には今朝方の鬱屈が晴れたことを思い出しました。 然し僕はただ気まずそうに煙の上がる水面から目を背けては、足元を、深海を見据える。その深く深く、例え深海に慣れ親しんだ魚でも五感が可笑しくなりそうな程深い碧に目前さえ覚え、震える足に無理に力を入れました。ずるりと、引き上げた裾から覗くのは雨に濡れ渇きを取った尾鰭。魚のような陳腐なそれでは無く、もっとしっかりとした―海豚のような、それ。
「……前々から予兆はあったんです。目が見えにくくなったり、日に照らされた肌が灼けるように熱かったり。…ねえ、店員さん。」
「僕は、…僕は今、人間なんでしょうか。眼鏡さえ取ってしまえば、霞む視界はきっと、貴方さえ映すことが出来ないのに。」
唇に出る震えは動揺の証。僕は縋るように、意識の下差し出された手をつかむ様に彼を見詰めました。目元を飾る硝子の下、色素の薄い瞳は鮮明に彼を認め。
(398) 2014/10/07(Tue) 00時半頃
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――ただ僕は、突如として変わってしまった日常に震え、怯えている。
(399) 2014/10/07(Tue) 00時半頃
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□集え獣人
20xx年10月2日 mm:ss
蜘蛛の糸
イルカ
それは一体何の準備だ。君の珈琲が吹かれた所で、私には何のメリットも無い。
そのまま川にカエルか。
カナリア
ちょっと待て、アーモンドフィッシュはツマミにはなるがデザートにはならんだろう。
甘味をくれ、甘味を。
首無しの鶴
あぁそうか。奇遇だね、その夢のメールの主もまた、私をそう呼んでいた。
何故だろうな、もうすぐお前に会える気がするよ。
鼬
なんだ、私はてっきりデザートに綿菓子をくれる意図かと思ったんだがな?
デザートは柿にするよ、やはり季節のものは美味い。
鹿
日本酒アイス…?それは初めて聞いた。
是非一度食ってみたいもんだな…
葉野菜か、ならロールキャベツなんかはどうだ?結構、好物なんだが。
成る程、なら飲む時は付き合おう。これでも酒は結構好きでね。
中身が狼の赤頭巾、か。
…ああ、だが赤頭巾なら少しだけ覚えがあるな。連絡先すら知らん奴だが。
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