204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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――よくばり、でいい。
大事なものは、離したくない、から。
[耐えられなかったら、と。
続く言葉に、小さく頷く]
……うん……
そのときは、一緒に、……
[大丈夫といわれて、
その心が嬉しくて、
そこにフィリップがいないことが悲しい]
|
いたた……
[ラルフが見たのは、スライディング失敗のノックスの姿。
おかえりと言ってくれたニコラの手に火傷を負わせてしまった、ノックスの。]
ニコラ、トレイルっ!!
[じゅっと音が続き、焦燥に身を起こした]
(149) 2014/11/19(Wed) 22時頃
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選ばなきゃ……いけない時も あるんだよ……?
[例えば 彼が フランシスを襲いそうなら
ラルフはどうするだろうか?
せんのないことを考えて打ち消す]
[一緒に 甘美な言葉に感じた
けど それは あの苦しさを知ること
……理性の元に喰らうのとは違う
衝動に負けた時の]
フランシスにも よくよく頼んでおく
――でも、えらべない、よ……
[そんな状況にならないかぎり。
決断なんてできるはずもなく。
どちらも、大事だからこそ――]
子供じゃ、なければよかったのに……
[大人で、衝動を抑えるすべがあったら。
少しは違っただろうか]
|
火傷…… やけど!?
[騒音の原因主は、ラルフの声にはっとする。>>148>>150
慌てふためくノックスの視線の先、トレイルは無事だと微笑む。>>152 ニコラは大丈夫だと言うけれど。>>156>>155]
ラルフ! あぁ、雪を!
[ニコラの手首を掴みながら、声は悲鳴のよう。]
(159) 2014/11/19(Wed) 22時頃
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ーーーーそっか
[ラルフの返答は幼い子供のそれ
子供は だから 大人に憧れる
大人は 切り捨てること
選ぶことを知っているのに]
……そうだねーーー
[そうしたら 昨日 描いていた
絵空事も 叶えることはできただろう
目の奥が熱くなって
慌てて上を向く]
うん……
どうして、子供なんだろう……
[はやく大人になりたいと。
切実に、思う]
|
[転んだ拍子に腰を打ったけれど、大丈夫だと頷く。>>156
じんと掌が痛みを訴えても、優先させるは愛し子たちの安否。]
ニコラ、ニコラ……
[居間の外から鳥の鳴き声。 毛布を被るトレイルの、丸まった背を撫でるしかなかった。]
[赤くなった指]
(170) 2014/11/19(Wed) 22時頃
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[涙目は ルーツのせいだけど
そう言う表情は…………はっと短く息を吐く]
……大人って どうしたら なれるんだろう……
……わからない、ね……
大人になって、フィリップと会いたかった……
|
うん…… うん……
[鍋の蓋如きが、ニコラを怪我させて。 あぁ、きっと自分の頬は冷たいのではなかろうか。
唇を寄せて――はっと我にかえり、頬にくっつけてみた。 慌て過ぎて、行動もおかしい。]
……あぁ、駄目だ。困った。
ユニーク? ……ぷ、ははっ
[ニコラの言い方が、選んだ言葉がツボに入り、笑い出す。余計な力が抜けて、少しだけ冷静になれた。]
(183) 2014/11/19(Wed) 22時半頃
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大人になってから 会ったら
どうなってたかな……
[たられば のお話
きっと ラルフも どうしようもないことと
じんわりとした 実感と諦めを 覚えたのだろう
ゆっくりと 少ない時間
心地よい話題で満たす]
わかんない、けれど……
……でも、フィリップが大事だと思うのは、
変わらないと思う……
[あとどれくらい一緒にいられるか。
それを考えないように、ゆっくりと言葉を紡ぐ]
ーーーそっか……嬉しいな
俺も…………そうだと思う
[ゆっくりと 残りわずかな
春の日差しを それが 限られたものと知っているから
じんわりと味わう
凍えそうになった時 思い出せるように]
|
……ラルフもすぐに戻るだろうから、 そうしたらご飯を食べて上に上がろう?
[蓑虫のような姿。 全てを拒絶する様。
優しく、やさしく撫でて、 心を落ち着かせる。
トレイル。君には僕の手が必要なんだよと、諭すかのように。]
おや、亀の子みたいだよ。
[にこと笑って額を合わせた。ニコラとトレイルと。 大丈夫、笑えている。]
(190) 2014/11/19(Wed) 22時半頃
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うん……
そうなら、嬉しいね……
[ほわりと暖かい。
ずっと、この暖かさだけを感じていられたらいいのに]
大人だったら……幼い同族
一緒に連れてるのかな?
[暖かな 些細な話
誰かを引率する姿なんて 想像つかなかったけど]
どうかな……
幼い同族、つれていないかも……
[大人になって、制御をおぼえていても。
きっと、不安はどこかにあるとは思うから。
一人、町で広く浅い付き合いをしながら旅をしているのではないかと、おもう]
ーーー…………
気ままな一人旅ーーー?
[彼は彼で 集落に戻ることもなく
山か 森で 独り暮らす姿しか描けないけれど]
一人旅だね……
俺、きっと幼い子の面倒とか見られないと思うし。
フィリップは、どうかな。
子供、つれてるんだろうか……
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[落ち着こうとした。落ち着けたと思った。なのに――… ニコラが笑わない。今日は、いつ見た?>>192
戻ってきた、のに。もう以前とは違う。 時間をかければ忘れるだろうか。どうすれば、忘れてくれるだろうか。
心が悲鳴を――あげて、息苦しさに耐えた。
トレイルは微笑み向けてくれたのに。>>195]
(199) 2014/11/19(Wed) 23時頃
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……面倒見 いいのに…………
俺は……集落に 戻らない から
それ以前の 問題ーー
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……おかえり、ラルフ。
じゃあ僕は、鍋を……
[二人から手を離して、立ち上がった。 ふらつきたたらを踏む。]
……ラルフ? 髪。 吹雪の中、ニコラの為にありがとう、ね。
[髪に残った白い雪を、指で払った。 そうして蓋を拾い上げて鍋の元へ。]
………
[しかめっ面。]
(204) 2014/11/19(Wed) 23時頃
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……動いているほうが、気楽だし……
もどらないんだ……
俺は、一度はもどるかもしれないけれど……
[戻っても、家族の下には戻れないから。
集落にとどまることはないと思う]
…………母さんが父さんを食べて
集落を出たから……戻っても 異端の子孫
[待つ家族もいなければ
生きるすべがあるから
山や森の方がいい]
じっとしているのは これはこれで
疲れるね
|
ん……? あぁ、トレイル。
これ、底の方が焦げてる、よねぇ。
[苦く笑いながら、それでも器に元ポトフを入れていく。>>205 1、2、3、4杯…… 終わった。
器と匙をセットにして、まずは目の前のトレイルに差し出した。]
(208) 2014/11/19(Wed) 23時半頃
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そっか……
俺も、同じようなものかな……
[父は、母が死んでから食べたけれど。
いまは、もう家はないと思う]
……うん。
なにかしら、していたほうが気がまぎれる。
そうなんだ…………集落が……
帰る場所……と言う感じがない
…………そもそも帰る場所って わからないけれど
目の前のことだけに集中したりね
狩りの時 本当そう
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