162 絶望と後悔と懺悔と
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[差し伸べられた手に手は伸ばさない。 そう、リーが、あんな顔してたのに、自分は手は伸ばさなかった。 投げられた刃を避け、叩き落とすことだけを考え、 そして、判断から逃げた]
――……おではあいつがら逃げた。 でも、今度は逃げねぇだよ。
[そして、地に落ちた九節鞭はゆるやかに揺れ始める]
――……周。 おまーのごどはおまーが決めろ。 動けねぇなら、してほしいことをいえ。 おではおまーのいう通りにしでやる。
(457) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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[真弓は、初めて人を殺してから従順になった。
もちろん従順さがすべからく美徳とは限らぬけれど、
吸血鬼はそも人の言う美徳など好まぬだろう。
従順という美徳の反対は、反抗という悪徳。
はじめて人を殺した時
憎しみという感情がどういうものかを知った。
その感情は他の全ての感情ごと氷の下に押し殺した。
―― 少女はあの時の言葉を覚えている。]
サミュエルは、今度は逃げない、とは、今度リーに会ったら、という意味
2014/02/11(Tue) 23時頃
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んな、程度じゃ、俺は……死なねえ
……"死ねねえ"、よ。 [ゆるく首を振り、周の頼みを拒絶する零瑠>>446への言葉はは サミュエルの言葉>>452への答えでもある。
けれど、それが虚勢であることは、二人とも分かっているだろう]
……理依も、変わらない、で いてくれたんだ、な。 [黒衣の二人の会話を耳にして、呟く。 鬼の手に堕ちて、変わらずにいることがどれだけ辛いことか。 爪を立て周を傷つけた零瑠を見ているえば、悲しい位に理解が出来た]
(458) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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―回想―
僕にぃ?拒否権はないのでぇすねぇ?
[やはりこの頃も、敢えて「狂って」見せていた。
それでもなお、嫌な顔せずに付き合うのは。]
僕の言葉ぁ?さぁて、何ぞ言いましたかねぇ。
[恍けているのか、どうなのか。ただ、これだけ言った**。]
一夜にしては成らず。よく―……時勢を見たまえよ。
落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[>>457サミュエルの問いかけ。答えは決まっている]
なら、悪いが、肩を貸してくれ。
零瑠、……すまねえが、 俺をサミュエルと一緒に、……帰らせて、くれねえか。 お前を、見て……確信した、よ。 ――やっぱり、あの金色野郎は、 どうしたって……斃さなけりゃあ、いけないヤツ、だってな。
(459) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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− 過去 −
[城の全てが己の部屋。
扉の向こうに何があろうが、
どのような状況か等確認する必要は無い。
女の部屋だろうと構わず開けた]
何をしている?
[最初の頃こそ絹裂く悲鳴を聴かせてくれていたが、
マユミはそのうち、悲鳴をあげる心を
何処かに隔離する術を覚えた様だった。
ホリーの教育も素直に吸収し、素直に育っている様には見えた]
教育係の吸血鬼が覚えが良いと褒めていた。
持って生まれた素質だろう。良い事だ。
[マユミの上達は認める所だから、そこは正しく評価してやる事に。
もう少し抵抗するかと思ったが、
今はその容姿も相俟って人形の様にも見える]
サミュエルは、周の答えに、零留の動きを見る。
2014/02/11(Tue) 23時半頃
……時勢を動かすのは、難しいのね。
[>>:111 自分と直円と、
折られた鶴は2羽ある。
1つは黄金色の月手毬
1つは漆黒の花模様、
両手にもって、かつんと、その嘴をぶつけた*]
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[裏切り者め、そう叫びながら切りかかってくる奴らを地へと叩き伏せ、重傷にならない程度に蹴り飛ばし。 抵抗せずに見逃せというのが無理な話だ。それでも明之進を庇うように立ち回る。
屍の首筋に牙を突き立てる姿に多少目を見開き動揺するが、それでも群を蹴散らす事は止めない。 移動を提案されれば流石に躊躇してしまったが。 先に行けと口に出すより]
うわっ!!?
[裾を掴まれそのまま引っ張られる方が早かった。]
(460) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[狙われたのは、武器の刃。 刀は刃の付いている方向は強くても、腹側からの衝撃には弱い。 振り下ろされた脇差が正しく腹を狙えば、折れるだろう。 そうでなくとも、力の入っていない状態で攻撃を受けることはできず、長巻は手から飛んでいく。]
……劣勢。
[真弓の言葉>>419を繰り返す。]
退却なんて、しない。 皆、守る為に、取り戻す為に、此処に、いるん、だ。
[武器を取り上げられても。
続いた問いには、答えないまま顔を伏せる。]
(461) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[転がった直円の、 まだ幼さを残す顔をを拾い上げ しっかりと抱き締める。
肩からの失血は思うより深く、 眩暈をこらえて二三歩たたらを踏むと、 絢矢は直円の躯の傍に膝を突いた。
歩み寄る足音に、首を抱えたまま、 頭のない肩を、ホリーから守るように抱き寄せる。]
(462) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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俺の仲間に、好き放題しゃあがって、 ……挙句、やりたくねえこと、させて……泣かせやがった。
赦せる、か、よ。
[怒りを鎮めるように、息を吐き]
零瑠、……皆に伝えて、くれ。 俺が、――俺たちがアイツを何とかしてやる、って。
そんで、もう一回、一緒に飯を食おうぜ。
お前の……生姜焼きに、サミュエルのトマト。 きっと、旨いに決まって、る。
[零瑠の答えを待つ]
(463) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[マユミが折っていたのだろう、紙から生まれた形を手に取り
眺めて見るが、それが何かを理解出来ない。
興味が無いのだから当然だが]
一枚の紙から出来ているのか。
面白い事を考え付く。
元は同じものが、過程1つで全く違うものに変わる。
[まるでお前達家畜の様だと、薄ら笑う]
人間達はこんなものを折って愉しいのか?
[子供の遊戯以外に、祈りを込めて、願いを込めて、
想いを込めて折られる等想いもつかない]
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[地面に落ちたままの刃は、まだ戦いの意思を見せず。 理依の前から逃げたのなら、まだ彼は無事だと。直円の身に起きたことを知らず、零瑠は安堵する。]
……
[伸ばした腕を引き寄せた。 学帽を被った頭を緩く振り、残念だと言葉を零す。]
もう、理依とは会えないかも知れないよ。
サミュエルは、ねぇ、それで――――誰と、戦うの?
[武器の気配に唇を結ぶ。]
(464) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[無造作な動作で少女が軽く肩を蹴ると 見た目以上の力に絢矢の頬は地を擦る。
けれどすぐに直円の元へ縋り付き、 その躯に決してホリーが触れぬよう、 首を抱え込み、胴には上から覆い被さった。]
───っ、
[蹴りを防ぐ力は殆ど残っていない。
衝撃に漏れそうになる苦鳴を押し殺し 意志だけは挫けぬと示すようにホリーを見上げる。]
(465) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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……全く、良く分からないわね。
もう置いて逃げ出したって構わないでしょうに。 そんなものに拘って、貴女まで直円の後を追う心算なのかしら?
[彼女を足蹴にするのは止めずに。 不思議そうに問いかける。]
ああ、それとも。 こうしてあたしをひきつけておく心算なの?
(466) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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――――…や
[行かないで。 周の背を掴む指先に力が籠る。]
俺が、周を匿う、から……。 一緒に――――…
(467) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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>>464
[リーとは会えない、その言葉には眉をやや寄せ、 だけど、問われた問いにはきっぱりと答える]
――……吸血鬼だ。 おでは、家族を吸血鬼から護る。
(468) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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− マユミの問い掛け −
[折り紙の返答は何だったか、と雑魚を斬り捨てながら
ふと思い出していると、
まるで測ったかのように問いが届く]
お前が望む等、珍しいな。
何が欲しい。
[叶えるとも叶えぬとも言わず。
いつも控え目に、従順なマユミの望みに、
ただ興味が沸いたと言う様に]
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―司令部付近―
[段々と速度が遅くなっていく。明の息遣いも荒くなっていっていた。 ついには立ち止まり]
……明?
[彼の視線を辿るように追いかければ、漆黒と対峙している黒い色。 それに背負われている誰か。 軍服の方は間違える事のない金色の髪。明之進は気がついただろうか。]
…サミュエル、
[小さくちいさく名前を呼んだ。]
(469) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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ジャニスさん、安吾兄ぃ
[隊長クラスの軍服を探して あちこちで行われている鬼と人間の戦いの間を白いバイクは走り抜ける。 速度を落とさぬまま行き当った吸血鬼に、右手に持った宝具を使いて殴り掛かる]
(470) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[『斃す』だなんて、言うな。
『なんとかしてやる』だなんて、言うな。
そんなことを、言ってはいけないんだ。周。]
(471) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[駆けていて気づいた事がある。 良い動きをしているのはやはり見覚えのある面子]
子供に何を吹き込んだのやら。 全く悪趣味な虫だ。
[ばさりと、斧についた吸血鬼の血を振り払ってから 確実に数を減らす事を選択した。 コートはまだ真白なまま、塔の上に光る金を見据えて]
お前だけは、必ず殺す。
[誓うように呟いてから司令部付近に残る鬼を殺そうと 視線を巡らせて]
(472) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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――っ!
[刃同士がぶつかる高い音が響く。>>461 僕は刃を落とすなんてめったにやらないけど、刃物のどこが“弱い”のかちゃんと知ってる。 下方向に振りぬいた刃が地面に当たってちょっぴり音を立てる。
僕は折れた武器を眺めない。 ただ、キャロライナにーさんの答えを待って]
そんなっ……、死んじゃうかもしれないんだよ!?
[びっくりした。きっと顔にも出てる。 もちろん僕だって真弓ねーさんが訊いてたことが気にならないわけじゃなかった。だけどこの時は興味の外で]
(473) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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>>467
[そして、周の意思を確認したのち、 素早く寄ると、周の肩を掴んだ]
――……周の意思だ。
[周を追う零留の指に手をかけて引き剥がそうと]
(474) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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……サミュエルも、生きてた……
[涼平が呼ぶ名前もそれを証している。>>469 良かった、と安堵で呟いた途端、糸がひとつ緩む。 頭にぐらりと来て、涼平の肩を頼ってへたりと屈んだ]
(475) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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[零瑠に蝕む、金色の呪いを知らない。
抗えない呪いの強さを、 それがどれだけ彼を苦しめているか――周は知らない]
(476) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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―理依との対峙―
[そんな目で見るなと言う。>>414 その口元は笑おうとして、失敗しているようにしか見えなくて。 理依の身体は鬼でも、心は未だ人のままであることを、在り在りと示している。]
そうだな。おまえは鬼になっちまった。 ただの、鬼の一人。でも、絶対に殺さなきゃなんねぇ鬼だ。
俺は、護るよ。今の俺を支えてくれる家族を。 それから。 …どうしても護れない奴にはせめて、救いの手を、ってね。
[だから、ここで俺に斬られて死んでくれ――そんな願いさえ込めて。
両手に構えた刃を、右から左から、奥へと理依を押し込むようにして斬りつける。 それを避ける彼の身のこなしは軽く、およそ人とは思えない。
まさか始祖の血を受けたとは知る由もないが、彼の背後に力ある吸血鬼の存在を感じ取ることはできた。 人外の動きで繰り出される器用な乾坤圏の反撃に、こちらも無傷では済まず。]
(477) 2014/02/11(Tue) 23時半頃
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理依。こんな形で生きてんのは辛いだろ。 …何のために生きている。何か楽しいことでもあんのか?
この先もずっと、おまえにそんな顔させておくわけにはいかないんだよ、兄貴として。
[僅かながら、こちらが押している。 その勢いのままに問えば、泣き笑いの表情から一転、決意の籠った言葉が返ってきて>>414]
守らないといけないヤツ、か。 …それを聞いて少し安心したよ。 何の目的もなく、ただ生きてるわけじゃないんだな。 でもな。守ってどうする。 この戦いを生き延びて、そいつを守り続けて、
そんで、 最後は、……どうなる?
(478) 2014/02/12(Wed) 00時頃
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[自分達孤児が護りたいものなんて、そう多くはない。 知っている。それを、知っている。護りたいものなど、ある程度想像が付く。 恐らくは、共に吸血鬼となった家族がいるのだろう。
――だから、問う。それは幾らか責めるような響きを帯びて。
対する返答は、血を流すような心の叫び。>>418 どうする気だと聞けば逆に、どうすればよかったのかと乞われ、]
どうしたら、こんなことにならなかったか? んなもん、俺にもわかんねぇよ。 この世の中、そんな理不尽で溢れかえってる。 …街で掏りやってたおまえなら、よく知ってるよな。
(479) 2014/02/12(Wed) 00時頃
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そんでも、俺からおまえに教えてやれることが一つある。 何であれ、過ぎたもんをやり直すことは、できない。
後悔したって遅い。…遅いんだよ、もう。 もし、あの時。もし、もし、ってな。 俺もよく考えてた。
…でも、仕方ねぇんだ。今を生きるしかない。 ――やり直したかったなら。後悔しないで生きたかったなら、 この先の人生を、悔いなく生きるために! 今、この瞬間!自分にできる精一杯のことを、やるだけだ!
[言葉を重ねるごとに、斬檄にも重さを乗せるようにして、
…この叱咤は、理依に向けてのものなのか、自分に向けてのものなのか。]
(480) 2014/02/12(Wed) 00時頃
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