52 薔薇恋獄
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―― 大広間 ――
[もそもそと食事を取りながら、ふと思い出すのは部屋でのやり取り。 他の誰もいない場所で交わされた会話。 その時聞いた言葉。 それに対する自分の制御できない感情。 あれは一体、なんだったのか。 結局後輩を置き去りに、逃げるようにこっちに来てしまったけれど]
[そんな折、雷鳴轟き。 周囲が暗闇に落ちる。 驚き、そして紅子さんは大丈夫だろうかと抱きしめるように手を伸ばす。 それは数瞬で回復するのだが]
[階下にいた蘭香が、異常や香りに気付くのはまだ少し先の話**]
(15) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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[目の前に居た、告白して玉砕したばかりの相手がどうやら雷にビビってしがみ付いてきたところまでは理解した]
……。お前いっぺん死ねよ。
[耳元でぼそりと囁いて、それでも背中をぽんぽんしてやろう。
織部が扉をノックするなら野久をベッドに放って出迎えるだろう]
(16) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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薔薇…の匂い?
[濃厚に香る花の匂いに少しむせて…石神井と蓮端の不在より先に不安気な声をあげる後輩を案じて、思わずしがみつかれた片手を強く握る]
(17) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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―少し後・1階玄関―
[ 哲人と夕輝が何処にもいない、と ] [ それを別荘にいる皆が知る頃の話 ]
[ 一人の女が俯きながら座っている ] [ ここにいるはずのない、着物の女 ]
[ 誰かが不審に思い声をかけたなら ] [ その女は首を回し振り向くだろう ]
[ 目も頬も唇も紫色に腫れ上がった ] [ 死した女の顔(かんばせ)でにたり ]
[ もし触れようとすれば、女は霞のように消えていく ] [ *そしてまた、別の場所へと同じように現れるだろう* ]
(18) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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すみません! ちょっと行ってきます! 皆さんは、出来るだけ一緒にいるようにして下さい!
[その場にいた者達にそう言い残し、走り出す]
先生! 鳴瀬先生、どこですか!
[まずは大広間を覗くが、いない。 耀の姿が見えたなら、所在を訊き、礼を言ってまた走り出す]
先生、いますか!
[そして、鳴瀬と甲斐の部屋の前に着くと、かなり強く戸を叩いた]
(19) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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―二階・休息所―
[ざわめきに混じる声。手に持ったままの棒付き飴を口の中に入れてころり転がす。声のする方には向かえなくて]
…ああー、ひどい雨だ
[休息所の窓を流れる雨の筋に溜息をついた]
(20) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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―― 百瀬と最上の部屋 ――
[濃い薔薇の香りが背後から追いかけてくる。 とりあえず、いてもたってもいられなくなって片っ端から扉を開けてくことにした]
…………最上、いる?
[とりあえず、いきなり本命と知らずに目の前の扉ノックする]
(21) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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ひな、た……?
[確かに聞こえた。
日向の、声だ。
ほっとするのも束の間、交わされる会話に、心臓が握り潰されるような痛み。
咄嗟に差し伸べられた手を掴んで、蹲るのを耐え]
……ばかやろ……っ!!
[助けられたくて、彼女を探したんじゃない。
彼女を、助けたかった、のに。
会話の全容はわからない。
けれど、ヒナタが自分たちのために、彼女の戦いをしてくれているのだとは分かって。
遣る瀬無い想いと痛みに、胸元を握り締めるしか、出来ず]
ドナルドは、むせ返る薔薇の香りに眉を寄せた。
2011/05/20(Fri) 00時半頃
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[そして今までいなかった死の匂いを漂わせた女の姿が目の前に現れれば]
お前 なんだ…
[自分の背の後ろにかばうように掴んだ手をとっさに引き寄せた]
(22) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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スティーブンは、もしかしたら、微かに女の姿を見たかもしれないが。今はそれどころではない。
2011/05/20(Fri) 00時半頃
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[まだ薔薇の香は漂って来ないけれど、ざわりと廊下から気配が伝わってくる。
野久の背を撫でているとノックと声、ベッドに座らせたまま出迎えに扉へ]
……あ、織部?
[そういえばと袖でもう一度目の周りを拭ってから開いて出迎える]
(23) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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―2階・階段付近→― …すいません、匂いに酔いそうなんで、少し離れます。
[と、まだそこに残っていた人たちに告げてから、場を離れた。 その人たちは階下へと向かっていったろうか?
とりあえず、落ち着ける場所を探して二階付近を歩いている]
(24) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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せんせ……?
[いつも穏やかな文の厳しい声>>19。 きょとんとしてしまったのも、無理は無いと思う。 手を握っていてくれた桂馬>>17と、顔を見合わせたかもしれず]
先輩、手。ありがとうございました。
[もう大丈夫です、とぺこり礼をして。 手を外そうとしたのだが]
わ、!?
[桂馬に引き寄せられ>>22、たたらを踏む。 どうしたんですか、と問おうとした口のかたちは、そのまま固まり]
『 ?』
[何事かを呟き、彼女へ手を伸ばすも。 何も無かったかのように、その姿は消えてしまい]
(25) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2011/05/20(Fri) 00時半頃
……ひゅうが?
[ヒナタと同じ気配。
けれど、違う姿。
確証はなく、問い掛けた声も、霧散して]
[同調しない筈の自分が同調したのは、
生きている人を相手にするのと同じで、言葉に同調したのだ。
相反する2つの気持ち。
それは、良く知っているものだったから。]
『 願わくば、日向(ひなた)の気持ちが勝っていればいいが。
嗚呼……―――。』
[それをずっと強いるのは、惨いとも、判る。
判っていながら、大事な人は助かればいいと、思わずにいられないのは、罪だろうか。]
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―― 百瀬と最上の部屋 ――
……最上。いる?
[扉が開く。最上が出迎えてくれた。少し、ほっとした。 ――全力で「一般人」を擬態しているつもりの身。 本来ならとりあえず視覚でひとまず満足するのだけれど。 消えた大須。背後の気配。先ほど思い出してしまった寂寥感。 雷。雨]
[とりあえず、理性のリミッターが外れて本能の赴くままに腕が動く]
[最上の姿が見えた瞬間、両手を伸ばしてぐっとその身体を引き寄せ、体温を感じようとしていた]
[今まで部屋の中で行われていた話を知らないままに]
(26) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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ご、ごめ、ホントごめ、 ZAPしていいから……。
[雷はとても怖かった、けど。 二度目なのと、目の前によく知った相手がいたから。背を撫でてくれる手があったから。 一度目よりは早く立ち直ることができた。
ただ、寧人の声は聞こえていなかったので、良数が扉に向かった理由がすぐにはわからずにいた]
(27) 2011/05/20(Fri) 00時半頃
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ノックスは、良数が「織部」と呼ぶ声に、はっと顔を上げて涙を拭いて、ベッドの上でだがそそくさと座りなおした。
2011/05/20(Fri) 00時半頃
ドナルドは、やがて休憩所に辿り着けば、少々ぐったりしていただろう*
2011/05/20(Fri) 00時半頃
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いるよー。
[顔を覗かせると、やはり織部で。ほっとした様な複雑な気持ちで出迎えようとして]
わ、と。
[引き寄せられて腕の中、野久とはまた違う体温。 同じように、背中を撫でようと手を回してポンポン]
びっくりした、ねー。
(28) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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ディーンは、とりあえず、状況を確認したいと思っている*
2011/05/20(Fri) 01時頃
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[最上の体温と、鼓動を全身で感じる。 背中に彼の手を感じた。自分より背の高い彼の肩。 額をつけて深呼吸]
………………。
………いる。いた。約束、だった。
[声をかけられて、しばらく考えた後頷いた。 完全に飛んでいた理性と知性が働きだすのはその後]
[顔を上げる。奥に、道さんがベッドの上にいるのが見えた。 ゆっくり笑みを浮かべた。最上にひっついたまま手を振った]
……いる。
あ。 ――ごめん。
[ふと、明らかに友人の範疇を脱していることに気がついてそっと身を離した]
(29) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/20(Fri) 01時頃
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……桂馬先輩。もし、オレのこと、信じてくれるなら。 誰が消えても、心配しないで。
[幽霊の消えてしまった後のこと。
そう告げる表情は、明るいものではなかったけれど。 きっぱり言い切ると、ふと、すんすん、自分の袖の匂いを嗅いで。 薔薇臭い……と呟き、広間へ向かいかけた足を返した]
オレ、先に風呂入っちゃいます。これは、ちょっと……。
(30) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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―― 2階、自室 ――
あれ? 紅子さん……?
[鳥籠は空で、部屋には誰も居ない。 当たり前だが、争った形跡もないし、蘭香が連れていったのだろうと、特に心配はしなかった。
紅子さんは、飼い主より蘭香に懐いているフシがある。 それは今更だし、矯正することでもなかった。 後輩に尋ねられた時、曖昧に濁してしまった『紅子さん』の名の由来を、いつか彼に説明することがあるのかどうか、そのほうが問題と思うくらい、問題の無いこと。
おふろセットを抱え、鍵を掛けるとか掛けないとか気にせず、部屋を後にした]
(31) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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―― 2階、浴室 ――
……はぁ……。
[かぽーん。 疲れが溶け出していく、と比喩じゃなく思いながら。 入浴剤いれた風呂に入れるなんて……とちいさな幸せを噛み締めている*]
(32) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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>>14
・・・・ッ
[とりあえずは甲斐の話を聴くけれども、 それが、途中から、その女霊への呼びかけになれば、さすがに眉が寄る…。]
暁様… おい……もしかして……
[蓮端が?とつむごうとしたとき、>>19入り口の扉が強く叩かれ、はじかれるようにそちらを見る。]
(33) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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先生! いますか!? 先生っ、石神井君と蓮端君が!!
[だんだんと、五月蝿いくらいに扉を叩く。 反応がないようなら、こちらから開けてしまうかもしれない]
(34) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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文先生?
[しばらくは、雷鳴の後に響く激しいノック音に蹴落とされていたが、 ゆる、と立ち上がると、おそるおそる扉を開けた。]
どうしたんですか?そんなに息せき切って…。
[必死な様子の文を見れば、やっぱり眉を寄せて不安そうに見上げる。 いや、もう、半分わかっている。
きっと大須と同じように、 甲斐のいうとおり、誰かが…。]
(35) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/20(Fri) 01時頃
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…………。
[扉を開けるなり、寧人が良数を抱きしめる。 再会を喜ぶような、寧人の言葉。
それからその顔が上がって、こちらに笑みを浮かべる。 だけどそれは、良数を抱きしめたまま]
……っ……!
[嫌だった、それ以上見ていたくなかった。 恋心を自覚してしまった身に、その光景はとても痛かった。 後退るも、ここは部屋の中。あっという間に壁に肩がぶつかった。
せめて視界からその光景を消そうと、寧人から目を逸らす]
(36) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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[休息所の窓から、中庭を見ていた。 明りはこの建物しかないのだろう。漏れでる光に照らされる僅かな薔薇の庭を、見ていた]
…んー?
[すんと鼻を鳴らせば、薔薇の香が漂ってきた。やがて霧散するそれは、野生の薔薇に似ていて。
はて? と首を傾げた]
…また雷で停電だなんて… ついてないよな、ほんと
[姿を見せた土橋に手を挙げて、嘆いて見せた]
(37) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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ごめん、気づいたら寝てて。
[織部は何故か、落ち着いて抱きしめる事ができる。 トントンと一定のリズムを刻んでいると、自分まで荒れた気分が何故か薄れてゆくようで]
野久も迎え来てくれた。あっちで腰ぬかしてるけど。
[離れてしまうと、行き場を失った手はポケットの中へ。 一歩引いて部屋に入る?と首をこてり]
(38) 2011/05/20(Fri) 01時頃
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セシルは、文の様子に、その肩に手を伸ばした。**
2011/05/20(Fri) 01時頃
ノックスは、二人から顔を背けたまま、*押し黙る*。
2011/05/20(Fri) 01時頃
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[窓際に頬杖ついて。また視線を窓の外に向けた。
2人が居なくなったことに、土橋はどう教えてくれるだろう。どこまで教えてくれるだろう。
ゆっくりと土橋の方を向き、Tシャツの裾に手を伸ばした]
…神隠し、とかって あり?
(39) 2011/05/20(Fri) 01時半頃
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あ……!
[扉が開かれると、そこに鳴瀬がいたことに、安堵したように息を吐く。 けれど、すぐにはっとしたように、厳しい顔つきになる。
今は、何よりすぐに伝えなくてはならないことがあったから。 軽く呼吸を整えてから、話し始める]
先程の、停電の直後に。
石神井君と蓮端君の姿が、消えました。 近くに、浜那須君達も居ましたが……彼らは、無事です。
それと、蓮端君達が消えた後に、その……薔薇の匂いが……。
[顔や指先には、やはり血の気がないままで。 声も、やはり震えている]
(40) 2011/05/20(Fri) 01時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2011/05/20(Fri) 01時半頃
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―― 最上と百瀬の部屋 ――
…………あ。
[道さんが後ずさる。目を逸らされた。 引かれた、と思った。ちょっと後悔の表情が乗る]
[とりあえず、擬態の欠片を頭の中で組みなおした]
………。 大丈夫。いなくならないなら、いい。 ああ。道さん、雷、だから。大丈夫。俺も、苦手。
(41) 2011/05/20(Fri) 01時半頃
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