167 あの、春の日
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ルーカスくん
籤の神様がまた、現れてくれますように。
これからも、共に頑張りましょう。
――――― 檀
[そして、ルーカス宛ての空色の封筒の中にはもう一つ。
彼の手によって撮影された、寮から見たいつかの星空が**]
[決意を秘めた声音は、小さく囁く。]
私、……もう大丈夫です。
一人で目覚めたとしてもきっと、もう――
後悔は、しません。
[きっと彼女には、この声は届くから**]
[それは、いつのことだったか。
過去を変えたい。未来を変えたい。そんな同じ願いを持った友の声を聞く]
そうか。
なんでも協力すると言ったのだが。
マユミは、一人でやり遂げたのだな。
[ハルカは、まだ成せずにいる。
決意を秘めたマユミの声音は、今のハルカに眩しく響く]
君は、強いな。
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― 寮・談話室に着く前/寮・廊下>>157 ―
ん? なにー、どうかした?
[シーシャから呼び止められる>>186と、立ち止まって振り向く。
急ぎ足で駆けつけてくる後輩に、笑顔を向けつつ小首を傾げ、その挙動不審な話しぶりに聞き取ることに少々苦労しつつも。 相槌を打ちつつ話を聞い終えると、用件が分かり招待状を受け取り、最後に「ありがとー」とお礼を言っただろうか]
(201) 2014/03/06(Thu) 22時頃
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[シーシャと別れ、談話室へ入って招待状を開き、改めて内容を確認する。追いコンのことについて知ったのは、シーシャに教えてもらったからなのか、招待状を読んでからなのか。 どちらにしろ、追いコンのことを知った瞬間、驚いて口を開きながらも目を輝かせたのだったが]
[もしも、招待状のどこかにシーシャのイラストが載っていたなら>>65、「こんなに絵がうまいんだから、もっと自信を持てばいいのに」なんて口に出しただろうが、談話室での呟きは彼の耳には届かなかっただろうし、幸いにも地雷を踏む>>34ことは避けられたようだが*]
(202) 2014/03/06(Thu) 22時頃
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[いつまでも続くものだと錯覚していた。
振り向かなくても、確認しなくても、シーシャはハルカの背を追いかけてくると。
それが、錯覚だったのだと気づいたのは、いつだっただろう……?]
春風の花を散らすと見る夢は
覚めても胸のさわぐなりけり
……私は、私自身は。
心の奥底で、気がついていたのでしょうか。
[その歌は、かの人に過去のマユミが送った歌。
ただ、“花”というキーワードと美しい響きを持つそれを選んで記したそれは、その当時には気がつかずとも後に気がついた感情を色濃く映している。
それに彼が気がついたか、気がついていないのか。久しぶりに顔を合わせたそのときには聞きだすことができなかった。
ただ眼鏡を掛けていた、不思議に思ったそれを口にするだけにして――。
慕う想いは桜の色より淡く、尊敬と信頼という名の下に薄められていたのだろう。
けれど、それでいいのだ。
そうでなければ、いけないのだ。]
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― 寮・談話室/夕食前→食堂 ―
[ゴロウからは、先ほど受け取った招待状>>171に関する話はあっただろうか。 もしあったなら、「追いコンってどんなことするか楽しみだよねぇ」などと口にして。
彼から再び夕食の話題が出たなら、彼が花の世話等の用事が終わっていて、かつ同意を得られたなら、一緒に食堂に向かっただろう]
(216) 2014/03/06(Thu) 23時半頃
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すみません。
[謝罪の言葉は、小さく呟かれる。]
でも、ハルカ先輩は……
私の手助けなど必要ないでしょう。
[強くなどはない。そう告げようとした。
幸せな夢をいつまでも、見ていたい。そうも思った。
それでもいつか、終わりはくるのだ。]
どうかな。
実際、僕はまだなにも成していないのだし。
[夢なのだから、何だってできると思っていた。
後悔する未来を知っているのだから、何だってできると思っていた。
けれど今のハルカは、結局10年前をトレスしているだけ。
もう戻れない日々を懐かしみながら繰り返し。
これでは何も変えられない]
僕も、マユミを見習わなくてはいけないな。
[清水の舞台から飛び降りるくらいのことを成さなければ。
きっと、あの腐れ縁は変えられない]
私にできて、先輩にできないはずがありません。
それに、何をしたってこれは……夢、なのですから。
[過去は変えられるのか、変わらないのか。
そこまでは、未だわからないこと。
しかし後悔せぬようにと励ましてくれたのは、今近くのテーブルで鍋を食している彼女自身だ。
口元に近づけた箸を止め、微笑む。]
……美味しいですね、お鍋。
あの居酒屋でも、こんな美味しいお鍋、食べたいですね。
そうだな。
ただの、夢だ。
[キムチ鍋をつつきながら、そっとマユミの顔をうかがう]
ああ、そうだな。
何も成さずに夢から覚めては、せっかくの鍋が台無しになってしまう。
[口元にひそやかに笑みを浮かべ]
ああ、目が覚めたら鍋を食べよう。
僕は、そのあと10年後の寮の様子を見に行くことも、諦めてはいないからな。
……はい。
お鍋、食べましょう。
……そう、しましょう。
[どうしてだろう、悲しいことなど何もないのに、]
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― 食堂 ―
[ゴロウと一緒に食堂に来たならば、どれくらい寮生が集まっていただろうか。 手伝いを申し出る彼>>229に、すでに誰かがしていないようなら、準備された具材をテーブルまで運ぼうと]
[席に着く前、ジリヤから隣に座るよう勧められた>>215ら、特に意識するでもなく、当たり前のようにその席へと]
あ、服着替えたんだー。 まぁ、さすがにいつまでも制服じゃ窮屈だもんねぇ。
[化粧を落としてしまった彼女の整った顔は、幼いころから見慣れたいつものもの。 たったそれだけのことなのに、改めて確かめられたことに、内心安堵して]
(233) 2014/03/07(Fri) 00時頃
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