26 Fairy Tales Ep.4
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[テッドとの距離は詰めず、離れすぎない距離を保つ。]
もうこっちまでその噂が? 早いな、…
[彼の後頭部の辺りへ視線を置いたまま]
――― 色々とあったよ。
[僅かに弱い口調で声を届ける。]
(64) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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[彼の言葉尻の違和感を問う事はしないまま]
10年前までの事なら、よく知ってらァ。
[どくん、と心音が鳴った。 あの日の光景は 目に、脳裏に焼き付いたまま。
ぎゅっと眉間に皺が寄る。]
ああ、闘ったぜ。 殺しはしてねェけどな。
(69) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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ムリフェイン……兄さんは死んだんだ。
どれだけ、奪いに来るつもりなんだ。
[暗い怒りに、首もとの証が熱を持つ。]
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俺も見事に返り討ちにあってな。 お互い重傷になっちまったのさ。
[下げられていた顔が上がれば、また睨まれて 僅かに眉を下げる顔に変わったのは続く言葉を聞いたから]
―――― いや、全然…
むしろ、逆だ。
[尊敬していた、好きだった。 それなのに、刃を向けた 彼を思い出す。]
(76) 2010/08/05(Thu) 23時半頃
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[一度下唇を噛んでから口を開く。 数日間、考えていたことを思い出すように]
俺がここに来たのは
――― …ポルクス に会うためだ。
(77) 2010/08/05(Thu) 23時半頃
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えっ
[突然呼ばれた名に。
一瞬、怒りより驚きが勝って。]
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[赤茶がこちらへ向けば、受け止めるように見て ゆっくりと口元を緩めながら]
さァな。 とりあえず、話がしたいんだ。
―――どうするかは、それからだ! [はっきりとそう言い切れば、に、と笑みを向けた。]
(84) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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今更、話すことなんてない。
[冷え冷えとした声には殺意宿る。]
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[顔、背と背けられれば笑みは消えて元の表情に。]
ああ、「また」な。
[杖の音と共に去りゆく青年の背を見送った。 そう長くない間見てから、広場を後にする。]
(89) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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良家の息子 ルーカスは、その足で、雑貨屋のあっただろう場所へと向かい
2010/08/06(Fri) 00時半頃
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― 雑貨屋のある通り ―
[僅かに吹く風。 懐かしい景色。 大切な家族。
新しい住人。 古くからの住人。
昔の―――友。]
全部は、守りきれねェって解ってても やっぱり欲張りなんだよなァ…
[一度立ち止まり、空を見上げ天を仰ぐ。]
(92) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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― 雑貨屋前 ―
[小さな声がどこからか聞こえた。 一瞬、動物の鳴き声かと思い視線を落として周囲を見れば 窓に掌をくっつけてこちらを見てくる ―――旧友の姿。
忘れるわけもなく、見間違えるわけもない相手。]
よォ。ソフィ。
[短い声と同時に扉を開いた。]
(99) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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ただいま。
[鈴の音を背にはっきりと帰省の言葉を続けて ソフィの顔を見れば、ふ、と口元が緩んで]
相変わらず泣き虫だなァ。
…、っと
[店内に入ろうと思ったけれど店の前の看板が目に入れば足は止まり]
俺は怪我してねェんだけど これ、まずいか?
[背中に付着した血を見せる。]
(102) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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ソフィは、ずっとここに住んでんのか?
[涙の理由は半分くらい本気で受け止めて 残り半分は笑みで受け流した。]
俺の血じゃねェから。 怪我人はロミ爺に預けたから大丈夫だろ。
[脱げと言われれば、それもそうかと思い 弓を止めていた金具を外してから背負っていた弓を下し それから上着をその場で脱いだ。 脇腹には治りかけの痣がひとつ。]
着替えと洗濯頼んでいいか?
(105) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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そうだよな…。 なんか変わったこととかあったか?
[服を脱げは鍛えられた上半身。 所々に傷はあるが、痣以外は癒えている。
弓を肩に乗せるように担く形で持ち上げてから 促されるように店内へと入っていく。]
服なんて適当でいいぜ。 乾くまでこのままでも平気だし ―――― ん?
[右腕へ視線が止まるのに気づけば]
かっこいいか?
(109) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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グロリアには広場で会ったよ。 へぇ、オスカーも戻って来てたのか。
昔みたいに、また 遊べたらいいな。
[果たせなかった小さな約束の事は覚えてないけれど 萌葱の視線は一瞬だけ右の小指に落ちた。]
羽織れれば多少でかくても小さくてもいけるだろ。
[差し出された服は両方サイズ違いに見えたけれど 気にすることもなく、両方試す口調で返した 薬を見れば、八重歯と蹴りが印象的な神子を思い出す。]
塗ってくれンの? 助かるよ。
つーか…ここの売り物か、これ。
[不思議なめぐり合わせだと思う。]
(111) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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良家の息子 ルーカスは、腕輪が似合っていると言われれば、に、と笑んだ
2010/08/06(Fri) 02時頃
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[店内へと入り、服は脇に置いた。 ひやりと冷たい薬が人の手によって塗られていく。]
へぇー。これをソフィがねェ。 すげーじゃん。
――――…、え?
[小さな声は近距離故に耳に届いて 脇腹に力を籠められれば鈍い痛みを僅かに堪えた。]
馬鹿なこと言ってンじゃねェよ。
(116) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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良家の息子 ルーカスは、店番 ソフィアの額を指先でぺちりと叩いて
2010/08/06(Fri) 02時半頃
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俺は逃げるために戻って来たんじゃねェ。
[萌葱の瞳は揺るぎ無く、真っ直ぐに]
向き合うために戻って来たんだ。
[『前』を見て―――。]
(118) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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[額を叩いた手はそのままソフィの頭の上に ぽん、と置き]
泣き虫なとこも 変に頑固なとこも
―――変わってねェな。
安心した。
[緩んだ笑みが自然と浮かんだ。**]
(119) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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― 雑貨屋 ―
俺も。
[未熟な部分がありすぎるのは自覚していて]
ン、だろうな。
[ばかだと言われて否定せず認めるも くしゃりと髪を撫でてから手を放す。]
――― おぅ。
[僅かな時の会話で10という年は埋まっていくようで このひと時も失いたくはないと思う。
薬を塗り終えられれば父親の方の上着を羽織る。 袖を捲って手や肘の動きを確認した。]
(129) 2010/08/06(Fri) 11時頃
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…、…俺ン家ってまだあんの?
[10年の間に取り壊されたかもしれず ソフィに問えば、まだあると知れるだろう。]
ちょっと行ってくる。
[担いでいた弓を置いて]
これ、預かっといて。
(133) 2010/08/06(Fri) 12時頃
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成れるかもな。 でも、ソフィに背中を預けンのは心許ねェ。
[くつりと口元だけで笑み]
ここは相変わらず、茶を出す店なんだな。 ン、戻ったら飲むよ。
[ついでとばかりに旅の荷物も置き、腰には剣が一本すらりと伸びるのみ。 羽織るだけの服の隙間からは素肌が覗く。]
家があれば上出来だろ。 いってくらァ。
[早く戻ってと、付け加えられれば]
―――― おう!
(136) 2010/08/06(Fri) 12時半頃
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良家の息子 ルーカスは、店番 ソフィアにひときわ大きく返事をしてから屋敷があった場所へと向かった。
2010/08/06(Fri) 12時半頃
俺にはそんなもの絶対に来ないのに?
[薄笑う、赤が濃くなった瞳に宿る光は*昏い。*]
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― 元領主家 ―
[寂びれた我が家を見れば唇が自然と結ばれた。 鬱蒼と伸びた草木の手入れはされてるはずもなく 時折、小枝を踏みながら屋敷へと近づく。
屋敷の扉の鍵は閉まっているが中には入れるようだった。 ドアを押して中を見渡せば寂れきった廃屋の匂いがした。]
ただいま。
[それでも一声掛けてから一歩踏み入れる。 周囲を見渡せば、あの日を思い出す傷跡も残されていた。 同時に、埃の中に真新しいひと組の足跡が続いていた。]
――――…誰か、来てたのか?
(140) 2010/08/06(Fri) 15時頃
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[その足跡は二階へ向かった後、再び玄関から出ていっていた。 カチ、と剣の柄に手を伸ばし慎重に周囲の気配を探る。 けれど殺気も感じなければ誰かが歩く気配もない。]
…ハ、
[無意識のうちに息を潜めていて深く息を吐いた。]
しかし、今見ても随分と派手にやられたな。
[ぐるりと1階を見て回る。時折、蜘蛛の巣を払いながらも全ての部屋をゆっくりと確かめるように歩いて]
次は、上か。
(141) 2010/08/06(Fri) 15時頃
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良家の息子 ルーカスは、ぎしぎしと音を立てながら2階へと向かい
2010/08/06(Fri) 15時頃
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―――――…
[ギィ、と蝶番に寂びた音を立てさせながら扉を開く。 寝台、赤黒い沁み、クローゼット、争った跡。]
『絶対に声を出すな! ――― 例え、何があっても。』
[屋敷に入ってから無意識に息を潜めていた理由は おそらく過去に受けた心の記憶の欠片の影響。]
(142) 2010/08/06(Fri) 15時半頃
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[全てを見ていたけれど、何も出来なかったあの日の夜。
―― がくがくと足が震えるのを堪え ―― 漂う血の匂いに気持ち悪くなるのを絶え ―― 扉の隙間から見える距離で獣の牙で息絶える親の姿を見ても涙を流さないように必死で我慢した。 ―― 両親を殺した獣"ポルクス"に憎しみを抱いた。 ―― 人狼という存在を、憎みすらした。]
(143) 2010/08/06(Fri) 15時半頃
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[けれど、―――― その考えはもうない。
あの村が、あの村での出来事が 俺を変えた。 変えてくれた。]
[自分にとって全ての始まりはこの部屋からだった
――― だから、]
(144) 2010/08/06(Fri) 15時半頃
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いってくる。
[がらんとした部屋へ、決意表明みたいに言い放てば 踵を返し2階から1階へ、そしてそのまま玄関へ向かった。
振り返ることは一度もないまま**]
(145) 2010/08/06(Fri) 15時半頃
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―回想―
どうしてなの、ウェーズリー!
あなた、あたしと一緒に逃げてくれるって言ったじゃない!
『・・・・・・』
[村の男たちに捕らえられ、叫ぶフランシスカ。
怒りをぶつける主はフランシスカと目を合わせようとはせず。
聞こえるのは、よくやったな、と男たちが嘲笑う声。]
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