47 Gambit on board
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― 書庫 ―
[その散らばった紙を、サイラスが拾おうとした時、先に伸びる手があっただろう。]
――……
[無言でその紙と、倒れ付すサイモンを見る。]
いや、警戒しなくていい。
君がやらなければ、自分がやろうと思っていたところだ。
[また一枚、拾う。]
サイモンは、いささか、偏りすぎだ。
もうランドルフと決め付けた物言いは、いらぬ。
そう、簡単に決まってはいけないものなのだよ。
だからこそ、決まったものの覚悟は確固としたものになる。
[その背後、また現れる影もあるだろう。
気配に警戒をみせるが…彼も、5番も、考え同じくのものと知れば、帽子を被りなおす。]
サイラス師団長。
君は情報のプロだろう?
だったら、我らだけに通ずる無線など用意できないかね?
[そして、そう提案した。
そう、ここは同志と呼べるのではないかと。*]
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―会議室―
[やはり座り慣れぬ13番目の席。 空いた1番目の席を一瞥し座ると、付いてきてしまった鷹が鳴かぬよう宥め、背凭れに止まらせる。 やがて第4師団長のズリエルが激情交じりに口火を開き、議論が始まるのに耳を傾けていたが。]
――…襲撃者がこの中に居るのは間違いない。
残された紙には"粛清"とあったとか。 選帝の会議をしているこの時。 ランドルフ殿下を強く皇帝へと主張していたジャーヴィス師団長が襲撃された。 理由はボクでもわかります。
襲撃者が誰なのか、知りませんが…――。
[些か感情が篭るものの、表情は変えずにゆっくりと師団長達の顔を見回し――。]
(93) 2011/03/23(Wed) 20時頃
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襲撃者は帝国に害与える存在だ。
[吐き捨てるように言い切る。]
ボクは戦うしか知らない。 和平となったら存在意義も価値も減るだろう。 大戦を望むのも理解できる。
でも、師団長を害する事は帝国に害するのと一緒だ。 それは許せない。
[パチリ、と静電気が鳴る。 瞑目し、一度大きく息を吐き出す。]
(94) 2011/03/23(Wed) 20時頃
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帝国の一番奥に外から侵入者を許すほど、此処の警備はザルなんですか?
[意思の統一を求めるラミケシュ>>80へ。 問いの形をした返答を返す。]
(95) 2011/03/23(Wed) 20時頃
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ボクは帝国の害になる事はしない。
お前はどうだ?
[うっかりと漏れたらしい通信に、キリシマへと憤りを向けたが]
――…ごめんなさい。
この程度なら影響は出ないと思う、けど。
気をつける。
[静電気弾ける音に冷静さを取り戻し、乱れかけた能力制御と感情を押さえ込んだ。]
[だが、能力者であるからこそ、柔い考えでは困る。
サイモンの目を傷つけたことは、確かに損失になるだろう。
だが、わが国の技術、7番部隊の本領があれば、その再生は不可能ではないだろう。
サイモン君には、少し、頭を冷やしてもらうべきだ。]
≪ あ、聴こえてた? ごめん。 ≫
まったく悪いと思わずに、謝罪を送る。
≪ 害になること、ね。 ≫
≪ …………、
する気、は、ないよ。 ≫
憤り露わにするナユタの様子に、本心透けぬよう、言葉を選ぶ。
やはり、非常時以外は遮断しておくべきだろうか。
―書庫―
[かたり。サイラスとイワノフが会話をしている最中。
書庫の入り口近く、音が鳴る。
てらいなく姿を現せば、警戒をする気配]
此方へ。今なら手薄です。
幾ら記憶の操作が可能とは言え、余り能力の痕跡を残しては不味いでしょう。
[それだけを告げる。特に自分の考えも述べない。
昨日の会議での発言、特に咎める様子も見せなければ、意思は似たようなものであると知れるか。
異様に耳の良い者の存在も知っている。名を呼ばず、サイラスに、イワノフに、視線だけを投げ退室を促しながら。
一歩、室内に踏み入る。
用意していた書簡、痕跡残らぬようハンカチで挟んでいたそれを、机上に置いて。]
[もちろん、その意識が簡単に戻らぬことも知っている。
それほどまでに眠ってもらわねば、困る。
いずれ皆に知れることになったとして、
ローレンス、またはレドフォードが皇帝となったとき、
その地位がいかに重いものであるか、それを知らしめたい。]
恋文のようなものです。
[もし内容を聞かれれば、そんな答えを返したろう。
中身を確認しようとしたなら、それを止める事は無い。]
[そうして、気配を探りつつ、自身の来た道引き返す。
話す事がありそうであれば、人の居ない事を確認済みの部屋へ誘い。
通信機を、と言うイワノフの言葉には、サイラスを伺うように見た。]
込み入った話があれば、また。
……耳の、酷く良い者も居ます。
名で呼び合うのは、避けた方が良いでしょう。
[提案をして。幾らかの言葉は交わしただろうか。
一度自室へと戻って行ったのだった。*]
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―会議が始まる前―
[背凭れに止まらせた鷹が急に落ち着きを失くす。 暴れだしたりはしないものの、きょときょとと周囲を見回してはしきりに羽ばたく。]
アンジェラ…――? すいません。やはり、表に出して来ます。
[テオドール>>105に反応しての事とは思い至らず。 普段と違う鷹の様子に、やはり外に出してから来るべきだったと少し眉を寄せ、席を立った。]
どうしたの? 落ち着いて、ね。 すぐに迎えに行くから、外で待ってて。
[テオドールの横を通り過ぎる時に一際大きく鳴いて騒ぐ鷹を優しく宥め、話しかけ。 一旦会議室から外に出て鷹を置いてから、会議に耳を傾ける事となった。]
(111) 2011/03/23(Wed) 21時半頃
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…――。
[感情は伝わって来なくとも、まるで悪びれていないのは分かった。
周囲に分からぬようキリシマを睨む。]
そう…、敵でないならいい。
敵になるなら潰すけど。
[それが本心かどうかは推し量れず。
念押しをすると睨んでいた目を逸らす。]
[勿論。わざわざ書簡を残したのには、その意見を述べる為と言う狙いもあった。]
≪ ……敵、になる予定も。
味方になる予定も、ないよ。いまのところ、は。 ≫
睨まれたのは気にしながらも、其方は見ることなく。
…………。
敵で無いなら、いい。
ボクはそう言った。
[しかし、味方になる気もないというのに暫し、考えて。]
≪ なにも。 ≫
それだけは、確りと。
国の為。
それは、キリシマには無い思想。
……そう。
貴方はよく分からない人だね。
[確りとした答えに素直な感想を述べ。]
[ディーンの宣言を受けて、瞬きを一つ。
湖水の奥で考えたのは。
己の言を受けての宣言と言う事であれば、恐らくは囮になる意図のものだろう、と。]
≪ きみほどじゃないよ? ≫
言われたことが心底不思議で、こちらも素直に応える。
[なぜ、大戦が血濡れの道で
和平が理想の道、になるのだろう?]
[大戦の先、統一を全うすれば
国境戦のない安寧になるのではないだろうか?]
[和平が成り立っても、
永遠に国境戦は、なくならない。]
[ガーランドの言葉に、
昨日のユ=シハの言葉も思い出し
静かに鳶色を伏せる]
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[目を閉ざしたまま、議論を聞いていたが、そして、意思の表明が続くのにゆるりと蒼灰を開く。]
では私は第13師団長として。 ランドルフ殿下を推します。
結論の出ぬまま、この国は疲弊してしまった。 終わらせるべきだ。
襲撃者の意図が何であれ。 帝国を害する存在の為にこの考えを変える気はありません。
[一切の澱みなく言い切った。]
(139) 2011/03/23(Wed) 23時頃
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なにが?
[更にわけが分からなくて、きょとんとした声を返す。]
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