25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[言葉を聞けばそれは、 少しだけもぞりと居心地悪そうに。 犬猫でもあるまいし、と己が言った言葉がふと過ぎる]
――…それは残し、増えるという 獣の意思とは、反するものになりますね。
そう、発症者には効かぬ、と。 [交えたとしても、長くは続かず、と。 亡者の謂う声がする。
主の待て、という声に案じる顔をすれば]
[ふわり、その背を翻す。 己が身に出来ることなどない、 それを分かってはいれど――。
――小袖のかえれば、姿の消える]
(@8) 2010/08/08(Sun) 20時頃
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―本邸・廊下― [ひたり、と足の落ちた先、 色硝子の差し込む光に染まるその廊下。 燃え落ちる陽光が、赤い七色と彩る]
―――……、これは。
[足先に赤い花弁のひとひら。 この廊下で言葉を交わした人がある。 見上げた月を思い出すのだけれど――
けれど空は 鉄をも溶かす燃える色]
(@9) 2010/08/08(Sun) 20時頃
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……うん、俺が……殺めた。
[呟き返す声は、呆然と
何処か、歩いているのか、足音も聞こえた*]
お前……。
本郷の正体は知りえたのか?
[狼の可能性はある人物の一人だった。
狼と知って殺したのであれば、
それは、仕事にみなされる。]
落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/08(Sun) 20時半頃
本郷は……獣。
でも、本郷は……本郷
[とぼとぼと、歩き、抱えた本郷の頭を
2度も己を殺さなかった
獣の頭を時折なでながら返す]
――……?
[やはりよくわからない。だけど、本郷は狼だったようだ。]
そうか。
[足音は落ち着いてるかのようにも聞こえた。]
処刑する場合は、事前に報告しろ。
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―本邸・廊下― [そして、転がる太刀が一鞘。 花弁と刃、―――あるべき人の姿だけがなく。
そのこえは未だ聞こえず。 けれどあの宵と同じく見上げれば]
―――……本郷様?
[凛々しき蓮の佳人の姿を描く、 それが獣であるとは知らず――、
紅の花弁の引きずる後を一つ見つければ、 その方角へと、意識と足を向けて。 彷徨い花は、見えるだろうか]
(@11) 2010/08/08(Sun) 20時半頃
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処刑…………? 報告……??
[報告するって幻聴に??]
[それに、これは処刑なのだろうか?]
[己を苛むいくつかの幻聴のうち
会話になっているような、居ないような幻聴の
返す言葉に青年は首をかしげて]
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[天満月の傍らにあるは、 夜を舞うべきか細い光――
黄昏時なれば、その光は、 無力で小さなものであったけれど]
(@12) 2010/08/08(Sun) 21時頃
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―本邸・廊下― [と、向けかけた足を留めて、太刀に手を伸ばす。
それを所有するは、 己を繋ぎとめる手の一つであったからか。 掠めることなく、触れることが適う。
下げ緒はあれど、その太刀を抱いたまま。 ふわり、と廊下を歩みゆく]
(@13) 2010/08/08(Sun) 21時頃
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お前、わかってないのか?
[心底困ったような声]
どこにいる。答えろ。
ここは……主の棟に向かう、
渡り…廊下。
[ぽつり、ぽつりとこぼす]
主の棟になにしにいってる。
[そこにはセシルがいる。
急に心配になった。]
……高峰殿か、霞を探しに……
高峰殿は、見た、けど……
[高嶺は視線の先にいるのだけれど
まさか、幻聴の発信源も
そこにいると思わないまま]
高嶺と霞に何用だ?
[その時、ふと気配を感じるか。]
落胤 明之進は、追った先、様子を伺うその姿と抱かれるひとがたを見出した
2010/08/08(Sun) 21時半頃
本郷に…邸宅を託されたが…
どう、受け取れば、いいのかがわからん……
高峰殿や霞なら、詳しいと……
[どうして聞かれるのだろう?そう思いながら]
[は?と、言われれば困ったように]
……蓮を育てるのと、舞うのと、
約束をしたから……
[さらに、相手が分けわからなくなりそうな]
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―渡り廊下― [ふわり、と歩みを進めたそれは、迷い花の姿を見出す。 ――腕に抱かれる佳人は、既にその色を失って]
本郷様……
[腕には太刀を抱いたまま、 けれど近づくのは躊躇われて 何事か言葉を紡いでいるイアンのその姿を見る]
なぜ……
[殺めてしまったのだろうか、 殺めたのなら何故そんなふうに大切そうに抱いているのか。 きつくそれを見据えていた]
(@14) 2010/08/08(Sun) 21時半頃
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[またますますわからなくなったが、
殲滅、の話とは縁遠いのは、ありがたいのかどうなのか。]
そうか。
それをやる気があるんだな?
落胤 明之進は、つ、と袖をひかれる感覚にふりかえり――びくり、とひいた
2010/08/08(Sun) 21時半頃
約束をしたから……約束は守る、為にある
[本郷は叶えてくれなかったけど
叶えてくれようとはしたから。
なら、自分もなすべきだと]
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……狼、
[怯えてあとずさる、 それは己を喰らうたもの、既に躯無き身なれど、 その根源的な畏れは、根強く魂に染み付いて――
すがるように、きつく太刀を抱き。 その瞳の色を見る――見覚えのあるその色と、揺れる尾を]
あ……
[獣の眼差しの先、――イアンにへと映るを見れば。 黒紅は揺らいで、歪んで、口唇を噛む]
(@16) 2010/08/08(Sun) 22時頃
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[少しばかり表情を歪めたまま、 イアンに視線を移せばこくり、と頷いて]
……本郷様を殺められたのですね。
[小さく謂うのだけれど、 けれど、何故と問うたその理由は、もう。 わかってしまった、気がした]
(@17) 2010/08/08(Sun) 22時頃
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――え?
[イアンに問われた意味が、 己の言を捕らえてのことと気づけば、少しうろたえて]
知った、というわけではない ……のですけれど、その。
[虎鉄の手を上げる姿が見えれば、 困ったように眼差しをそちらへ向ける]
(@18) 2010/08/08(Sun) 22時頃
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[肯定の答えが返り、 その手が慈しむように佳人を撫でるをみれば―― 傍らの狼を一度振り返り]
――そう、ですか。
[それについては沈黙するより、他になく。 ただ気になるのは、主が漏らした言葉のひとつか]
……あの、 あまり主様を困らせないでくださいね。
[ぽつり、と呟く]
(@20) 2010/08/08(Sun) 22時頃
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そう、約束なんだ。大事な。
だから、どうすれば良いかを知りたいんだ
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