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[マユミの更なる返答
ただの人形かと思っていたが、随分成長したようだ]
面白い。
何処まで成長したのか、私に見せて見ろ。
[美しい人形達の戦い。
また1つ愉しみが増えた。
あっさりとホリーと言う駒の隣にマユミの駒を並べて、
どちらがクイーンに変わるのか、ただそれを思うだけで
退屈な時間は潰れていった**]
― 始祖の城 ―
全く、教育って難しいですわね。
お父様の愉しみを一つ無くしてしまってごめんなさい。
[皆が去った後。
直円に関しては素直に詫びた。
雑草とトルドヴィンが呼んでいた彼が失われた事に関しては、ホリーの育成方針に間違いがあった可能性もあるのだから。]
その代わり……と言うわけではないけれど。
此方側に引き込んだら愉しそうな子も見つけましたわ。
いずれ、お父様にも紹介できたらと思いますの。
[特に何も言われなければ退出し。
絢矢と円とサミュエルとの戦闘を思い出しながら回廊を歩む。
それぞれ個性があった子達だった。
ああ、そういえば。
サミュエルとは結局、まだ戦ってないと思い。
次に出会った時は直接戦うのも良いだろうと思っていた。]
[絢矢には会いたければ神宿に来いと伝えたが。
サミュエルにもいずれ伝えてあげるかとも思う。
尤も、ホリーが根城にしている場所に向こうから来るかは不明だが。]
― 城内 ―
[真弓の姿を見つけると、悪戯を思いついたように背後から近寄っていく。
そして、背中から抱きつくようにすると頬を撫でて。]
ねえ、真弓。
ちょっとお話があるの。
時間があれば、あたしの部屋に来ない?
[サミュエルの事を思い出したからか、声をかけていた。
彼女が裏で
[宮殿にて。引き上げの命の声
きんいろの目の前であってもやはり頭は垂れない]
…そりゃどーも。あれでも楽しかったってんなら
あんたよっぽど日ごろ楽しみないんだろうさ。
直円兄は…弱かったからさ。それじゃ死んで当たり前じゃんか。
[彼のことを聞いても眉毛も動かさない。
いや、顔に出さないように懸命に耐えていたんだ。
大事な家族…だった。けど、もう自分は誰も家族とは思わないことにした。
ホリーの言葉を借りれば、家族と思わなければ思われない筈だ。…それがそうおもいたいだけの自己都合であっても
意地がどこまで見透かされているかは知らないが。
自分もサミィや安吾に刃を向け、安吾も殺意を向けてきた
なら、殺そうとすれば殺されるだけだろう]
…遠慮なく行かせてもらうよ。
報告できるか、わかんないけどね。
[偵察に、という言葉を聞いて、少し肩を落とす。
いけば少しでも家族…だった者たちにあえないだろうか。
戦場で出会うとは別に、もっと違う糸口をみつけられないだろうか。
戦意もなければ功を焦る気もない。
だから、城から出る時は丸腰だ*]
【人】 隠れん坊 アヤワスカ─ 遺体安置所 ─ (105) 2014/02/12(Wed) 11時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[白いシートの下には胴体の膨らみがあり (106) 2014/02/12(Wed) 11時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[絢矢は、冷たい床にぺたりと座り込み (107) 2014/02/12(Wed) 11時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[鈍い輝きを放つ凶悪な姿形。 (108) 2014/02/12(Wed) 11時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[けれど────] (109) 2014/02/12(Wed) 12時頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[絢矢の手が、直円の頭部を抱え上げ胸に抱き寄せる。 (111) 2014/02/12(Wed) 12時頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[もう戻れない。 (112) 2014/02/12(Wed) 12時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[例えばそれが、幼い憧憬の対象であった真弓でも。 (114) 2014/02/12(Wed) 12時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ 待っていてね、お兄ちゃん。 (115) 2014/02/12(Wed) 12時半頃 |
―始祖の城―
[周の事を頼んだのは、短い言葉を発するその聲に混ざるものを感じたから。
自分の頼みが機嫌を損ねるものではないと踏んでいたが、不機嫌であれば――不興を買うだけだとも。
労いの言葉は胸を擽る。
けれど、ひとり、足りない。
言葉の切れ目に横を見遣る。直円がいつも立っている場所を。]
……………
[周やサミュエル、涼平の他にも『家族』が居る可能性が、恐れが胸を襲う。
ぎゅと胸元を押さえ。]
――直円は、果敢に…戦った事でしょう。
[模擬戦の時の、あの戦い難さを思い出し。
口調を変えた心境を測りはすれど。
主人の為と働く自分を、どう思っていたのだろうか。もう聞けぬ答え。
黙祷を捧げ。仇討ちに頷く。
続く話の、その先を待つものの。
誰が手柄を立てたのか、誰が……
あの。今回の初陣にて、武勲は…
[伺う。
周の暫しの存命を願い出たのはその後。*]
【人】 隠れん坊 アヤワスカ─ 帝都守護隊隊員宿舎 ─ (117) 2014/02/12(Wed) 13時頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[施設の撤去作業の傍ら、 (119) 2014/02/12(Wed) 13時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[これ以上何を捨てればいいと言うのだ。 (120) 2014/02/12(Wed) 13時半頃 |
【人】 隠れん坊 アヤワスカ[内蔵を冷たい手で撫でられたような (121) 2014/02/12(Wed) 13時半頃 |
―回想
[不意の出来事に、零瑠は目を瞬かせる。
理依の腕の中。聞こえたのは、唇動く音だけ。]
理依にとって、『家族』って、なんなのさ。
[この先、同じ問を投げるとは思いも知らず。
そうやって、黙って、ただ頷いて欲しい相手?
我慢するような、相手のこと?
[そろり指先を伸ばし。跳ねた髪の一房を引っ張る。]
仕舞っておかないで、よ。
これ以上閉じ込めてしまうなよ。
どんな事でも、俺は聞く。
理依だって、本当は…分かってる、だろ?
[どんな望みを聞かされたって。
孤児院で過ごした時間は、城で過ごした時間は、
そしてこれからの時間だって。
変わらない……はずだ。*]
― 帰還後・始祖の城 ―
どうして……。
どうして僕らの初陣の場に、みんなが……っ。
[集められ、直にーさんが殺されたことを知り、
“始祖様”からありがたくも一人前と認められた後。
僕は部屋に戻りながら、ずいぶんと久しぶりに何故と問うことをする。
僕らの中には先の初陣で、吸血鬼になってから初めて外に出た者もいる。僕もそうだし。
なんだろう。ずいぶんとよくできた話みたいだ。
もしも。これが本当に誰かの書いたよくできた話だとしたら、
書いたのはきっと――]
これは、…何かの陰謀ってやつなのかな。
そう言いそうだよね、直にーさんなら、きっと……。
―城中―
[零瑠が戦場から人間の一人を連れて帰った事は、
城内に居る者には既に知れ渡っていた。
どうするのか。問われても笑みを返すだけ。
答えるとすれば主人一人にだけ。]
理依。
[外出の身なりをした彼を呼び止める。]
サミュエルから、伝言。
『――……おではあいつがら逃げた。
でも、今度は逃げねぇだよ。』
『おでは、家族を吸血鬼から護る。』
[5年振りの物真似は自信がない。
戦場で聞いた言葉をそのまま伝える。
……逃したんだ。サミュエルのこと。
[ジと理依の顔に注いだ視線は自らの手に落ちる。
掌を開いて閉じて、刀を緩く掴む仕草を見せた。
刃の交わりがあったと言いたげに。]
……サミュエルを逃がしたから、
直円が殺された――ようでなくて、良かったね。理依。
[自分は帰還命令が出たから、仕方なく逃しただけ。
戦うでもなく『退け』と言っていたサミュエルの、表情の変化を思い出し。
小さく息を吐き、口端持ち上げる。
会話の終わりには、ひらり手を振り見送る。*]
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