147 書架の鳥籠
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…、人形になった者の願いは
叶う事はないのだろうがな。
魔女も人と同じで、気紛れなのか
願いを叶えるためには条件がいるのか。
私は推理しかできない所だが、…
[私はそれでも、魔女の願いを叶えないといけない。
そう、思っていた。
残酷な事だと、理解していても、
願いが叶ってしまったのだ。
叶った願いを、叶え続けたいと思ってしまっているのだ。
だから、と。言い聞かせる。
徐々に甦る記憶が、そう 語りかけてくる。]
シメオン君は、その人形と一緒ならば
寂しくはないのかい?
行くあてがないのならば、
…私の助手の席はいつでもあけておこう。
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ボリス君も探すのであれば、是非、頼むよ。 確かに1人では、迷って大変かもしれないな。 ならばラルフ君の方をお願いできるかね?
[私は協力を申し出てくれたボリスへとそう言いつつ、 名探偵、というフレーズが耳に飛び込めば胸を反らして]
ふふふ… ホリー嬢、気付いてしまったかね。
そう、私は 名探偵なのだよ!
[びし、っと顔とポーズを決めてから2階の方へと向かうつもりで]
(139) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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[背に向けられた言葉は、私にしか届かない、聞こえない声で。]
…、無論だ。
最初からそのつもりで、――
[は、と一度そこで息を吐いてから]
サイモン君を人形にするつもりで
私は探しに行くのだよ。
最期に言葉くらいは、交わしたいものだ。
人形じゃないよ、ゲルト。
[むすっ、幼子のように感情豊かに声音が変化する
そう、これは人形じゃない、ただの人形じゃない]
ゲルトと一緒にいて寂しいわけないじゃん
[そう、だから僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない
僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない
僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない]
……オズがどうしてもって言うなら、なってあげてもいいよ
[暫く間を空けて、そんな風に返した]
最期?
[変なの、サイモンが死ぬみたいだ。またくすくすと笑う]
行ってらっしゃい。
失礼。ゲルト君であったな。
[距離がいくらはなれていようとも、
この聲だけは、届くのもまた魔女の力なのか。]
寂しくないのなら、
もう少し楽しくするといい。
[間をあけて返る言葉に、口元を緩ませて、ふ、と笑う気配。]
ここから出れば私は名探偵なのだよ。
助手は私に必要不可欠な存在となるであろう。
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[ルーカスの帽子をすっかりと我が物顔で拝借をしっぱなしのまま、私は2階へと向かう事とする。同行を申し出る者がいれば、拒むことはせずに共にサイモンを探すつもりで。
どこかで誰かがサイモンを見つけたと聞けば、駆けつけるつもりで**]
(148) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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ゲルトは優しいから怒ってないよ。
[弟の名前が呼ばれれば嬉しそうにそう言う、ポケットの上から人形を撫でた。]
うん。
サイが終わったら次は僕の番かな?誰にしようか選んでおくね
[明日の服を選ぶような調子でそう言って見送った]
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― 2階のどこか ―
[書架の迷路のどこかで、何か、人ではない音が聞こえた。 薄暗いランタンの灯りを頼りに、こっちだ、と音がする方へと私は駆け出す。
――― そして、やがて見つけるだろう。 それは意識を失う前に確かに見た、黒い犬の獣。 そしれその傍らにはサイモンの姿があって―――]
サイモン君、これは一体どういう事だ。 この動物は一体…
それに皆があの本について聞きたがっている。 魔女狩りと言っていたが、―――
(155) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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私の話を、聞いているのかね? 何とか云いたまえ、サイモン君。
(156) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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…、…サイモン君?
(157) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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サイモン君! 私を、無視するな。 聞こえているだろう?
おい!サーイモーン君っ!!
[私の虚しいまでの一方通行の会話の声は自然と大きくなっていくだろう**]
(158) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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サイモン君、
…私は悲しいよ。
君との別れが、このような形になるとはね。
ああ、本当に。
実に ――― 。
ティーシャが人形になったら
きっと可愛いんだろうなあ。
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