22 共犯者
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[西の空に低く浮かぶのは少しずつ丸みを帯び始めた月。 もう少ししたならば、月も沈んで、頼る灯りは松明だけになってしまうのだろう。 右手でかざした松明を、しっかりと握りしめた。]
『ソフィア、怖かっただろうなあ。』
[亡くなった娘の事をふと思い出す。 死んだ誰かの声を聞く事は出来ないから、彼女が何を考えていたかとかいう事を知る事が出来ないのがもどかしい。]
(454) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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>>448 あー、そっか。 確かに、それではぐれたら危ないね。
[オスカーの説明に納得したのか、うんうんと頷く。 そして、オスカーが自分の顔を見つめて入ることに気がつけば]
…? なに? なにかついてる?
[いつもの調子でといかけた。 それに答えるようにオスカーに問いかけられれば]
話? 話って、お祭の? えーっと、アレは確か…。
[うーん、と記憶をたどる。 しかし、思いだせるのは話の断片と、その数日後からの自分のことばかりで]
(455) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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…あれ…なんでだっけ…忘れちゃった。 お祖母ちゃんに呼ばれたんだっけ?
[あれ?と首をかしげた]
(456) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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紛れてるはずのミツカイサマ… ですよね…。
[此処に居るのはいずれも以前から知った顔しかいない。 狭い村から選べばそうなるのは当然のこと。 それでも不自然な点と言えば…。 前方でオスカーと2人で歩いているホリーへと自然と視線が動く。]
変化を感じたのは彼女くらい… でも紛れてるミツカイサマがあんなに不自然になるものなのかな…。 人間の事は良く知らないのかもしれないですけど…。
(457) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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『でも──「神様」とか「ミツカイサマ」とかなら、普通の人とは違うのかもしれない』
[そう改めて思った。 だから今、ここに自分は来たのだ、と。]
(458) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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>>453 これから御使い様の大事な儀式って時に、よりによって、その儀式の否定かよ!
俺たちが契約を否定しちまったら、どうなるかわかってるだろうが!
俺たちが「本当の儀式」を、「御使い様」を忘れちまったから、ソフィアがこうなったって事くらいわかってるだろうがよ!
長老会に出る程の立場なら、そうする事の危険性が解っているハズじゃねえのか?
[なぜ今さら村自体の存在を危うくするような事を…!]
(459) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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テメェはこの村を滅ぼす気かぁ、パピヨン!!
[激高した男の手には、銃が握られていた。]
(460) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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そう、お祭の話。 お祖母ちゃんに呼ばれて――どうして、呼ばれちゃったのか。覚えてない?
あ、いいんだ。別に、覚えてないなら。 そういえば、お祖母ちゃんの言ってた、地下室って……
[そこまで言った所で、背後から聞こえた叫び声。 さっと顔いろをかえて、振り返り、睨みつけた――ヘクター!]
(461) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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記者 イアンは、墓荒らし へクターの声を聞き、反射的に振り向いた。
2010/08/01(Sun) 23時頃
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―巡礼の先頭―
[長老にせかされるように森にはいった若者は、あとにしてきた広場>>460での叫びは聞こえなかった。
森の動物達の鳴き声が聞こえないのは、御使いとやらのせいか、人が入り込んだせいか。 後方から続く足音を聞きながら――けれどその音が少なくなっても、前を見て歩くことに必死で気づかなかっただろう。
知らぬ間にはぐれたとしても、森の奥にいってから、広場へと戻ればいい、と楽天的に、考える]
(462) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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[処刑の瞬間を今か今かと待つのは怖いものだ。]
……。
[だから、ちょっとソフィアを殺した犯人について考えてみる。遺体の状態を考えると、人間の仕業に思えるんだ。一人では無理だ。複数、おそらく道具もいろいろ使わないといけないのだろう。果たして、ソフィア一人を殺すためにそんな大仕掛けをする必要があるのだろうか? それとも、この生贄の儀式を行うための撒き餌なのだろうか? それならソフィアさんでなくとも良かった事になる。なんで目立つ花嫁を選ぶ? それとも、早めに発見されるためなのだろうか? 僕が殺されて行方がわからなくなっても暫くは誰も探さないだろうし? でもこの儀式って一日二日ずれても……]
(463) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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道案内 ノックスは、墓荒らし へクターの大声に、ビックリして振り向いた。
2010/08/01(Sun) 23時頃
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――…恐らくは。
[ミッシェルの言葉>>457にこくと頷く。 森に続く道は歩きなれず歩く事で精一杯なのか 眼差しは足元へと注がれて]
あのこは何かを怖がってるみたい。 怖い何かに怯えているみたいだった。 オスカーは彼らのおばあさまのせいと言っていたけど。
[紛れていたとしてその数さえ分からぬ状況。 けれど疑うべき相手は既知の者ばかり]
いっそヘクターを調べてみようかしら。 少し過激な所があるけれど…… 心の底から信じられるなら頼りになるし。
[本気とも冗談ともつかぬ声でそう言って]
(464) 2010/08/01(Sun) 23時頃
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>>461 うーん…。
[オスカーの問いかけにもう一度記憶をたどる。 あの時の話は…祭の話。 あの場にオスカーは…いなかった。 では、何故あの話を聞くことになったのか…?]
…ッ。
[ずき、と、軽い頭痛を覚え眉をしかめる]
…ッ…ごめん、オスカー、やっぱりちょっと思い出せないみたい。
[苦笑を浮かべながらオスカーを見つめ、彼が言葉を続けたら]
うん、お祖母ちゃんが…? …!
[と、オスカーの言葉をさえぎるようにヘクターの声が響く>>460]
(465) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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─回想─ [「あんたの所為で……」
母親が吐き捨てる。 父親や兄たちの殺気から見て、今日が潔斎の日である祭の日でなければ、彼を半死半生の目に遭わせるくらいのことはしたに違いない。
ヴェスパタインは漸く事態が飲み込めた。 ボリスと自分の「関係」が発覚したのだ。必死に目を逸らすボリスの顔付きからもそれが分かる。 それで、ボリスを生贄に──巡礼に差し出すことにしたのだ。 居てはいけない、一族の恥となる存在であるが故に。
本来であれば、ボリスの家族はヴェスパタインの方を突き出したいところだろう。 だが、「よそもの」のヴェスパタインは、祭に加わる資格がないのだ。 パピヨンが余所者を生贄に選ばないことを長老に進言したから、誰も彼を選ばないし、御籤を引く場にも呼ばれない。 彼はそういった事情を知っていた訳ではないが、誰もよそものの彼を呼びに来ないことで、推測は出来た。]
(466) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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悲しい歌聞こえたら 今夜も舞踏会 今日も一つ一つと 足音は消えて
炎の矢すら追いつかず ただゆらめくのみ 剣より槍より 君に捧ぐ踊りを 大地に散る星々は 夜の闇にとらわれ 流れを知る女神の目は 今日もやはり美しい
手を取り合い踊りましょう 暁が 貴方を 迎えに来るまで
[記憶の中にある子守唄 本当はもう少し長い歌だった気がする 続きは…――――]
こほん
[あんまり歌うと、道を間違いそうだな 入っちゃうから、私]
(467) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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[>>460 森へ向かおうとしていたが、ヘクターの声を聞いて振り返る。]
村を滅ぼさないために、こうしているのです。 本当の儀式を忘れたというのなら、どうして貴方が私より正しいと言えるのですか?
[ヘクターを、毅然と見つめる。 そして、彼の手に握られたものに気づいた。]
……貴方、私を撃とうというの?
[かすかに、声が震えた。]
(468) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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何ですか……ヘクター!?
[それ以上の言葉を出そうとしたが、手を伸ばしただけで動けなくなる。自分がどうしようもなく部外者であると知っているが故に。]
(このままでは、祭で人死にが……!)
(469) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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[誰か間に入るだろうか?
パピヨンに銃を向け、じっと見つめながら、引き金に指をかけた状態でいる。]
(470) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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長老の孫 マーゴは、漂白工 ピッパの小さな歌声が前から流れてきて、嬉しげに目を細める。
2010/08/01(Sun) 23時半頃
…………。
[ 彼は沈黙したまま答えようとはしなかった。
何の感情も伝わってこない。]
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―森の中―
[ 伸び放題の草を足で蹴り分け、もう月のあかりしか頼りのない 木々の間を進む ]
明かりを使うべきかね? …人に殺されるのか、獣に殺されるのかの違いじゃ、明かりを使ったところで大した変わりはないワケだしなァ。
[ たまに周りの気配や音を確認しながら慎重に歩くが さすがにヘクターの叫び>>460までは聞こえず ]
(471) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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長老の孫 マーゴは、飾り職 ミッシェルへと視線を向けて、立ち止まりヘクターの方を振り返る。
2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>464 怖がっていた?
[あの事件の後で何度か見かけたホリーは怖がっているようには見えなかった。 恐怖のあまりおかしくなったのだと言われれば否定はできないところではあるのですが。]
ヘクター… ですか。 家の都合ってこともあるとは思うけど、ちょっとアレですかね。 でも…。
[犯人があんなに必死になって頭部を探しにいったりするものかと頭を過ったところで >>460 の声が聞こえそちらへと目を向けます。]
(472) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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儀式を予定通りに遂行したら、確実に一人、人が死ぬんです、ヘクターさん!
[ホリーの傍から一歩離れて、パピヨンとの間に入る。そして、ヘクターに向かって声を荒げた]
……パピヨンさんの提案は、巡礼の伝統に則ってる! 誰も死なずに戻ってくればそれでおしまいなんだ!
誰かが死ぬって――誰かが死んだら、その分村人は一人いなくなるんですよ? 正体も分からないミツカイサマのために、僕達は村を構成する人を一人完全に失うんだ……
[言外に宣言してしまった事を自覚した。 己は、この儀式に大人しく従う気はないのだと言う事を]
(473) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>468 [銃を向けたままパピヨンに答える。]
そんな提案をして…。 それが通るって保証はあるのかよ?
アンタ、自分が何言ってるのかわかってるのか? どんな思いで巡礼者たちがここに居るのか!
儀式は進めなきゃならねえんだよ。 そう決まったんだろう?!
(474) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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(巡礼は不可侵の存在。 その間は長老といえど、介入することはできない。 だから、皆を説得さえできれば安全だと……そう思って今まで待つことにしたのに……。 彼みたいな人が参加する可能性を、見落としていたんだわ。
どうしたらいい……?)
(475) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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[ホリーの方を振り返る。 ぎりりと奥歯を噛んだ。頭が痛そうだった。何かを押し殺しているように見えた。
姉は変えられてしまった。 伝承のせいで。伝承を尊ぶ年寄り共のせいで。伝承に縛られた村のせいで。
村が憎い。 歪ませ、苦しめ、そして――殺そうとする村が憎い。 ヘクターの瞳の向こうに長老の姿を。ゼルダの姿を見て。
憎悪の籠った視線を、ぶつけた]
(476) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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本当の……祭。 祭を守る、って……?
[強烈に喉が渇く。 今、目の前で銃を構えている男が居る。 その相手は、亡き村長の手稿を自分に託した寡婦。]
止める……べきなのか? それともこれが……「祭」の姿……?
(477) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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─回想─ [ このまま知らぬふりをすることも出来ただろう。 祭が終わった後、この家族がどうなろうと、「かれ」には関係ない。 そして、「巡礼たち」から距離を置いた方が、この先の儀式の進行には有利となる。 もし、彼が「本物のヴェスパタイン」であっても、恐らくはこの状況下では将来の迫害の危惧より目の前の恐怖に口を噤み、非難に耐えるしかない筈なのだ。「彼」は既に、そのようにして街から逃げようとしたのだから。
だが。]
(478) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>473 [オスカーには顔のみを向け]
じゃあ、オスカーはここに居る者以外の、 村の皆が殺されちまってもいいのか?
俺は生贄は確実に供えなければ、御使い様の怒りに触れるって教わったぜ? 1日1人どころの騒ぎじゃねえんだよ!
[必死な声で答える。 事態の深刻さが伝わっていないのだろうか?]
(479) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>474
だから、儀式は進めようと言っています。 儀式を行うのは、私たち。 おられるのかおられないのかわかりもしない、御使いではありません。
ここに集められた人たちのどれだけが、自分で死にたいと、村のために殺したいと望んでいるというのですか? 私たちの望みを、御使いに申し上げることさえもが許されないと、貴方はそう言うのですか?
(480) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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─回想─
僕が……私が、ボリスの代わりに行きます。
[ ヴェスパタインが拳を握り締め、歯を食い縛るようにしてそう口にした時、「かれ」は一体何を思っていたのだろうか?]
(481) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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[本当のホリーを知りたい。 けれど力を使う事が彼女を知る術になるのかと言われれば 疑問の残るところで、オスカーとホリーの二人に話を聞ければと この時はそんなことを思っていた]
少なくとも、広場で倒れたホリーは 何かを怖がっていたの。
[ミッシェル>>472にこくと頷く。 ヘクターのことを聞けば思わず苦笑が漏れた]
ヴァンルナール家の者らしい人よね。 私も他の人からみればそうなのかもしれないけど。
[ソフィアの頭部を探しに行った経緯は知らず 知らせに来たオスカーの行ったものと思っている節があった。 誰が気になるか、ミッシェルに問おうとして それは噂の主の声に遮られることとなる]
(482) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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