3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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―― 屋上 ――
……暗闇お化け? あの爺さんに、そんなご利益あるかな……。
[この情況に比べて可愛い言葉に、ははっと笑う。 その後に続いた言葉は、先刻聞いたフィリップの問いかけが頭によぎる。心持ち、姿勢を正した。けれど、そこまでで話題は途切れて]
[ミッシェルの話す、スティーブンス先生のことには]
……成功、するんじゃないかな。多分。 立派な先生だと思う。普通、生徒に命は賭けられない。
ああ、もう少しね。絵、描くなら邪魔しない。 外に居たかったんだ。
[ミッシェルには多分ばれていることを承知で、でもそう告げた]
(516) 2010/03/05(Fri) 01時頃
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…そうだな。先生を。
絶ち切ってやらないとずっと迷い続けそうだ。
盗み聴きの彼も、覗き見の子も、共に深淵に近づきすぎて落ちてしまうと丁度いいかな。
…… ど うして?
[闇 が 揺らぐ。]
『送って』いい よ。
『…… だって』
[そうすれば 闇 が さらに 蝕むから。]
『悪い子 は 』
『それに 僕たちが 危ないじゃないか』
[言い聞かせるように 闇 は 塗りつぶす。]
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―― 屋上 ――
[差し出されたのは、濃いピンクのビー玉。 手の中に押し込まれて、ちょっと1テンポ遅れて力を込めた。 そうでないと、落としてしまいそうで]
ありがとう、ピッパ。
[ビー玉の意味。知ってはいたけれど、すぐには出てこなかった。ケイトの、忌まわしい目的に使われていたから]
でも、これ………
[ふっと、そのピンクの意味を思い出したのは、彼女が出て行った後]
(522) 2010/03/05(Fri) 01時頃
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『鬼 だから ちゃんと』
[みつけて。]
『送って』
[迷い子を。]
『あげよう。』
[迷わないように。]
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