30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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―医務室― [流石に長時間裡に留めているのはある程度慣れているとはいえ、限界に 近い。ドナルドと視線を合わせ。口の端が上がる。 もうそろそろいいだろうと伝える。ドナルドの激しい動きについて いけなくなったらしいロビンの目許の涙を指先が掬う。 ドナルドが鞭を与えるのならサイラスは甘い飴を与えるがごとく 一層激しくロビンの内部を穿つのは両者ほぼ同時に白濁と薔薇の香を 内側に注ぎ込むと握り締めていた白い茎の花を刺激を与えるがごとく 弾いて
―大輪の白い花。蜜が解き放たれて 咲かせた―]
(258) 2010/09/07(Tue) 00時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/07(Tue) 00時半頃
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─ →玄関横 ─
ああ、気をつけていっておいで。 誰かに見つからないようにね。
[ユーリーの着替え等を取りに行ったトニーを見送って、一旦ユーリーを地面に横たえる。]
トニーも俺も、おかしくなりかけた。
ユーリーのお相手は、きっと相当おかしくなってやがったんだろうな。
[泥に汚れたユーリーの髪を、指で梳いてやる。]
戻って来いよ、ユーリー。トニーが泣くぞ。
(259) 2010/09/07(Tue) 00時半頃
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[自分が欲しいものは半分手に入れて、残りは手に入れていない。
もしかしたらそれは満たされることがないかも知れず。
あくまで快楽だけを与えるのは代用品でしかない――…]
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泣くのは、俺一人で沢山だ。
[何かを思い返すように、苦い顔で呟く。 トニーが戻るまで、薔薇に囚われた少年の髪を*撫で続けていた*。]
(260) 2010/09/07(Tue) 01時頃
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[臆病な願いも、相手の願いは叶えようと気を配っていれば、何を願うかは識れる。ラルフの性器に触れていない方の手は、己の服を、一先ずはシャツだけ奪って。]
―――……そういう反応や仕草も可愛く想うがな。
[おずおずと窺うように、アイマスクの隙間から此方を伺う灰銀への感想。 それに映るのは、モノクル越しでない、情欲に濡れ濃い紫。 クツっと喉を鳴らし、微笑んだあと、素肌の胸と胸を合わせれば、互いの鼓動が重なりあうが判るか。]
識りたいのなら、全部見れば佳い。 私が、お前をどんな貌で、求めるのか。
[指先は密やかに、ラルフの下穿きの隙間から直に熱源へと触れる。 既に起ち上がったそれの茎に指を絡めて、ゆるゆると揺すり始めた。]
(261) 2010/09/07(Tue) 01時頃
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―医務室― [涙を掬う指も分からぬほどわやくちゃになって、二つの肉体の間で激しく揺さぶられる。
突然青臭い迸りがどくりと喉奥を打って口腔に溢れた。 大きく開いた唇の端から白い濁りが溢れて、顎を伝って滴り落ちる。
同時に後孔にもサイラスの熱い滾りが注ぎ込まれて。 白い花を解かれた熱が一気に咲いて散った。**]
(262) 2010/09/07(Tue) 01時頃
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トニーは、雑多な品々を詰め込んだ鞄を右腕に抱え、駆け戻ってきた。
2010/09/07(Tue) 01時頃
ベネットは、口内に広がる鉄錆に似た味に眉根を寄せた。
2010/09/07(Tue) 01時頃
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―セシルの部屋― [零れていた声は抑えるような吐息に変わって。 部屋に潜む荒ぐ息は1つきり。 薄く唇開いて熱の篭った息を逃がしながら、 薄く滲んだ硝子のような瞳が虚空を見つめて]
―――…俺… 何してんだろ…
[手の中に残されたのは夢の残滓。 薔薇の香に混じる放ったばかりの青臭さに きたないな、そんな言葉が零れて]
…手、洗わなきゃ…
[熱が醒めたのか醒めていないのかもよくわからない。 曇った硝子球に閉じ込められたかのように、 何もかもが…まるで、夢のようで。]
(263) 2010/09/07(Tue) 01時頃
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―医務室― [一旦は脱力したが、後始末すべく。終わったのを見てセシルが ちょうど濡れタオルを持ってくれば、それでもってロビンの下半身を 清め、その内側も丁寧に掻き出してやる。 薔薇の香と白濁とわずかな赤い錆で汚れたシーツは引き剥がして 何もなかったかのようにまた元通りにロビンをベッドに寝かせて タオルケットを掛けてやる。 口の中のかすかな苦味だけがロビンに何事があったかを思い出させるように] 清浄な空気は戻り、しかし薔薇の香りは密やかに其処にある――…**]
(264) 2010/09/07(Tue) 01時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/09/07(Tue) 01時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/07(Tue) 01時半頃
フィリップは、手を洗う為に部屋を出ると、浴室に備え付けられている洗面所に向かう。
2010/09/07(Tue) 01時半頃
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随分、慣れたもんだな。 [後始末の手際の良さをぼんやりと眺め、シーツ交換くらいは多少手伝うか。 壊れた人形のように横たわる少年の髪を無造作に撫ぜ、耳元で小さく囁く。]
…またイイ思いしたくなったら、優しい先輩にでもねだりに行けよな? [くく…と下卑た笑みを残して、医務室を出ていった。]
(265) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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[傷口から滲む血が、指を赤く染める。 消毒と称してダイブ舐め取りはしたものの、綺麗には拭いとれずにいて]
……手を洗わないと。
[血を失ってくらりとしながらも、部屋を出て此処から一番近い洗面所へと移動する]
(266) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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[そこは、蒼白い月明かりだけが射し込む見慣れた寮の部屋。 蒼薔薇達が居る医務室の饗宴も、必死でユーリィを運ぶ者達とも離れた。
アイマスクを取って、最初に目に飛び込んで来たのは、モノクルの硝子越しではない紫水晶の濡れた色だった。双眸を合わせて真っ直ぐに見る事が出来る今、それは常のディーンとは異なっていて、けれどもディーンで。
濃紫の深さに吸い込まれそうになる。 素肌の胸を触れ合わせたいと言う情動はラルフの中にも。 可愛くは無いはずと首を横にふると振ってから、今度はシャツを掴むかわりに、合わせた胸と胸の隙間に手のひらを触れさせた。手のひらで、胸で感じるのは、ディーンの鼓動。確かに、彼の肉体が生きて此処に存在しているという事。]
夢 じゃないんだ。 ──…ッ 本当に 良い の……?
[識りたい。本当にそんな事が赦されるのだろうか。 自分がディーンを望んでも良いのだろうか。不安とおそれは「求める」と言う言葉を耳にした瞬間、背骨を飲み込んで駆け抜けて行く電流に攫われる。]
(267) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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[ディーンに求められると言うのは、とても甘美な出来事だ──。 これが、夢ではないのだと確かめる為に、顔を上げて見詰め直す紫水晶の双眸。 下着の隙間から滑り込む指先。図書館でペンを握るところしか知らなかったはずの指先で、その場所をゆるゆると愛撫されはじめると、自分の物とは思えない甘い声が漏れた。 蜜の色に染まるのは、ラルフの銀灰。 熱源は硬度を増し、花実のように色付いて膨らむ。]
… ディ ん そんな事したら──
[せつなげに眉を寄せて、上体を起こし、ラルフからディーンへくちづけを。 今は自由な両手をのばし、首筋に抱きついてしまう。]
(268) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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― 洗面所 ―
[蛇口を捻り、そこから流れる水に指先を浸した。 赤い血が水で薄まり、洗面台を薄桃色に染める。
まるで淡い色の薔薇の様に、それはとても綺麗に見えて。 暫く手を洗いに来た事を忘れたように、見入っていた]
(269) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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[気怠い身体を引きずって、だらだらと廊下をゆく。 ふと見上げた窓の外の月。 ポケットに大事にしまったガラス玉を手に取りかざせば、その中に月も雲も夜の闇も閉じ込められたよう。]
(270) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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やっぱり、綺麗……。
[水音に遮られそうなくらいに微かな声で]
醜い僕でも……血だけは、こんなに赤い、綺麗な色……。
[呟きながら、洗面台を染める赤にうっとりと微笑んだ]
(271) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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[手のひらの中の小さな世界。だまってそれにみとれている。]
(272) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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―浴室内手洗い― [向かった浴室は玄関とは違う方向。 花の香は一層強くなっているのだろうか、 あまりそうと感じないのは香りが薄れているのか それとももう麻痺してしまっているのか。]
―――…っ
[浴室に入って、誰かがいることに身を強張らせた。]
……ベネット、 …何、見てるの?
[敬虔で生真面目な生徒の名を呼んで。 よごれた手を見られたくなくて、勘付かれたくなくて、 少し強く握る。 じっと、水を魅入る姿にそっと話しかけて。]
(273) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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[声が聞える方へと笑み浮べた顔を向けて]
綺麗だな、って思って。
[傷口から溢れる赤を翳して見せる]
フィリップこそ、こんな時間にシャワー? ジョギングでも、してきたの。
[ゆらり、首を傾いだ]
(274) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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――夜/玄関―― [近くの水栓でバケツに水を汲んだ。濡らしたタオルを手にして、]
とりあえずこれで、拭って、から。 ルーカスは顔、拭いてあげて。僕は、身体、拭くから。
[そう言う少年の左手は、包帯代わりにハンカチを巻き付けて縛ってあった。中に当て布をしてはいるものの、小さく血が滲んでいる]
――ああ、これ? ユーリィの、拝借しちゃった。
[凌辱の痕跡を拭い去ろうと、その後は無言で作業を続ける。 一通り清め終わり、少年は少し考える素振りをみせた]
(275) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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――夜/玄関→自室―― [未だ薔薇の馨が立ち込める、少年とユーリィの部屋。 その一方で普段と変わらぬ、洒脱な様子を見せるルーカス。 ユーリィの具合だけを考えるなら、自室へ運ぶのはおそらく不適切な処置だろう。 ――だが、その思考を無視して少年の唇は動く]
じゃあ、あと少しお願い、ルーカス。 着替えは結局、置いてきちゃったんだ。代わりに、バスタオル。 掛けて運べば、もし見られても何とか、って思って。
[目を閉ざしたままの少年にふわりと被せ、率先して足を持つ]
――じゃあ、僕の部屋まで、ね。
(276) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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トニーは、ルーカスに手伝ってもらい、ユーリィを自室へと運んだ。
2010/09/07(Tue) 02時頃
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――夜/自室―― [ルーカスを誘導した先はユーリィのではなく、少年のベッド。 その事については何も言わず、代わりに、]
本当、ありがとう。ルーカスが居てくれて、良かった。 僕一人だったら――きっと、あそこで倒れてしまってたと思う。
[傷の具合を案じる視線と言葉があれば、]
ううん、大丈夫。田舎に居た頃はこれくらい、しょっちゅうあった。 折れた釘を踏んづけちゃったりとかね。
[安定を取り戻した様子でそう笑い返す]
それじゃ、後は僕がついてるよ。目覚めたら、一番に知らせに行くから。本当はもっと話したかったけど、おやすみ、ルーカス。
(277) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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……ベネットも、そういうの、好き?
[綺麗、それにまず連想したのは きらきらと、飛沫をたてて流れる水に。 硝子球にも少し興味を示していたな、そんなことを思い出して。
けれどもその後見せられた傷口には翡翠が丸くなる。]
――…怪我? ベネットって…そういうの、好きだっけ。
[たまに、血の色を、傷口を見るのが好きな奴はいる。 けれども目の前の後輩はそのイメージからかけ離れていて。]
……俺も、ちょっと手…洗いに来た。 …あんま、見られたくないんだけど。
[その一言で、察してもらえないだろうか。 首傾ぐ姿には少し気まずそうに翡翠を伏せてそう呟いた。]
(278) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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ラルフは、夢にしたいのか?
[灰銀が蜜色に染まるを見ながら、クツリと喉鳴らし微笑む。 言葉とは裏腹、まるで夢を見させるように、優しく快楽を煽って行く。 未だ嘗て、相手を壊すような衝動的な交わりはしたことがない。 そのような交わりを求められたことがないことが起因ではあるが。
――……ただひたすらに、優しく全てを暴いて行く。]
佳いもなにも、悪かったなら、こんな風に触れたりなどしないさ。 夢でないと、もっと確かめれば佳い。 もっと、私に触れれば佳い。
[開いた片手で、濃藍の長い前髪を左右にかき分けるは、見詰めてくる視界の妨げがないように。]
(279) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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[翡翠を丸くするフィリップに、くすりと笑って]
僕も今日、初めて気づいたんだ。 赤い色が好きだって。
僕の中で、数少ない綺麗なもの……。
[言いながら水にもう一度怪我した指を浸し、 血を洗い流すとハンカチで押さえながら場所を譲る]
ん、どうぞ。 見られたくないのなら、後ろ、向いてた方が良い?
(280) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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一度出してしまえ。
[切羽詰まった聲を聴けば、性の解放を促す。 その蜜を直接啜るも考えたのだが……――それよりも前に首に絡む腕。]
んっ……―――
[ラルフからの接吻けに、少し驚いたように紫を見開き、聲を漏らす。 虚をつかれたのも束の間。下の蜜啜れぬのならば、上より啜ろうと、ぴちゃりぴちゃりと卑猥な水音をたてて深める交わり。
おそらくは、下の蜜はペンだこのある指先を伝い手の打ちへ滴り落ちる運命を辿る。]
(281) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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――夜/自室―― [ルーカスを見送った後。足音が完全に遠ざかり、聞こえなくなったのを確認してから――少年は寝台を振り返った]
……おかえり、ユーリィ。
[青薔薇の馨立ち込める密室。 掛けられたバスタオルを剥がせば、引き裂かれた衣服で申しわけ程度に覆われた、ユーリィの華奢な肢体が目に映るだろう。 素肌に描かれた彩は情欲の交歓で突き立てられた、歯と爪の痕]
……たのしかった?
(282) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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[無性に喉が渇くのを感じ、少年は無意識に左手を口許へ運んだ。傷口を縛るハンカチをずらし、半ばまで乾いた血を舐める]
壊されたかったの? 穢されたかったの? ……ユーリィ。君はいま、何処にいるんだろう。
[密やかな笑み。黒瞳の少年は静かに、横たわる銀髪の少年へと*近づいていった*]
(283) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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[透明な水に赤が混じる、硝子の中で泳ぐ 赤い模様を思い出して瞳を細めて綺麗、と呟き]
―――…赤、 血の色と…薔薇の…色だね、 あと…後輩の髪も。
ああ、でも…ドナルドは嫌いっぽいね。 花が…かな、薔薇がか、赤い色か…わからないけど。
[隻眼の後輩が花を潰した姿は記憶に新しく、 赤という言葉の連想で思い出したのかそんな言葉。 素直に譲られるとそれはそれで気まずいものがあって、 意味を理解しての言葉なのだろうか… 翡翠の瞳を眇めてベネットを見ると小さな吐息。]
…そこまでしなくていいよ。
[そう謂って、流れた水に手を浸す。 白の残滓は何度か擦れば水の中に消えていって]
(284) 2010/09/07(Tue) 02時頃
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うん、ドナルドの髪。綺麗だよね。 でも嫌いなんだ? どうしてだろう。僕は…ドナルドとは本当に嗜好が合わないな。
[苦笑しながらそう言うと、ハンカチごと、指をぎゅっと握る。 白いハンカチに滲む赤い色が、徐々に濃くなるが少年は気付かない]
そう……?
[なら、と。一歩譲っただけの場所で、白い何かが着いた手を洗うさまを、翠はじっと見詰めている。 それを見ながらふと思い出したように]
……そう言えば、今日はなんだか薔薇の香りが、あちこりからするんだね。 どこかでお香とか、焚いてるのかな。
(285) 2010/09/07(Tue) 02時半頃
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…好きなんだ?
[他意はなく。 同室らしい彼に隻眼の後輩の髪のことを訊く。]
よくわからないけど…。 でも、訊いてないから俺の勘違いかも。
……傷、そんな風にしてたらひどくなるよ。
[幾度も手と水を擦り合わせて残滓を洗い流すと、 白に滲む赤の色に気付いて止めさせようと手を伸ばす。 ふわり…先程まで居た部屋に染み付く蒼の花の香は 翡翠の身体にも染み付いて、伸ばした手から仄かに香り]
…香?なら、サイラスかな。 薔薇の香り、してたね…酔いそうになるくらいの。
それよりも、傷…
(286) 2010/09/07(Tue) 02時半頃
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