204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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―― 三階 ――
[切なげに寄る柳眉が隻眼に映り込む。 フランシスの目許>>4:37の高さまで掲げられる右手。 触れようとする自身の動きに気付けば 驚いたように瞬き、手を引こうとするけれど]
――…、
[此処で引くのも躊躇われて。 躊躇った挙句、指先でかるく彼の眉間を弾く。]
(0) 2014/11/21(Fri) 20時頃
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[声を褒められた事が嬉しかった。 最初こそ自分の声に馴染めなかったけれど かわる声を認めてくれる保護者>>4:38の言葉に安堵した。 けれどドナルドが好きなのはフランシスの優しい音色。 それが消え入りそうに熱帯びるものとして今鼓膜を震わせる。]
こんなに……?
[自らの身体掻き抱くフランシスの手に力篭るを見詰め]
何なら手伝ってやろうか?
[手伝うと言いきらぬのは事が事だから。 潜め控えめに綴られるバリトンを耳朶に触れさせた。*]
(1) 2014/11/21(Fri) 20時頃
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――…ン、加減したンだけど、
[大丈夫か、と額押さえるフランシス>>3を覗く。 寄せられ近くなる距離は密となり 体温だけでなく鼓動までも届きそうなほど。]
へぇ、そういう事も、教えてくれんだ?
[言い訳、と知りながらにんまりと笑う。]
(9) 2014/11/21(Fri) 22時頃
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[フランシス>>5により導かれる先に触れる熱。 己のものに触れるのはままあることだが 他者の、それも保護者と慕うもののそれに触れるは初めてで]
――…此処、が、いいンだ?
[上擦る細い音色にゾクとする。 大きな手で猛り熱もつそれを優しく握り撫で上げて]
イイ声。 もっと啼かせたくなる。
[近すぎて手許も下肢もはっきりとは見えず ちらと時折覗く生々しさ。]
(11) 2014/11/21(Fri) 22時頃
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ーーーラルフ 衝動が 止められなくなったら 呼んで
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[熱の解放。 欲を吐き出させるだけ。 その手伝い、と何度も脳裏で繰り返すのに それでは足りないと獣は騒ぐ。 求めるは獣か人か。 それさえも溶けあい分からなくなってゆく。
ゴク、と喉が鳴る。 なれど触れるは導かれた其処にのみ。]
(13) 2014/11/21(Fri) 22時頃
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[特別、と紡ぐフランシス>>14に頷く。 ラルフに血を与えたことで獣の眠りが浅くなりつつある。 喰いたい、という衝動が強まるのも時間の問題。 それを仄かに感じ、今日だけ、という言い訳を己にもする。]
だって、俺、フランシスの声好きだし。 ――…もっと、聴きたい。 ああ、けど、あんまり声出すと…… ラルフとフィリップが起きちまうか。
[擦り寄せる温度に目を細め 快楽に揺れる腰を掴み抱き寄せたいと思いながら 支えることもせず、手の内にある熱を五指で弄ぶ。 軽く屈む姿勢でいれば肩口を甘く噛まれ]
――… ン、
[小さく甘い音色が微か喉から漏れだす。]
(18) 2014/11/21(Fri) 22時半頃
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[ーーそうでないと 食べたくない君を食べたくなるから]
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[甘く耳朶を擽るフランシスの澄んだ声音。 五指の動きにより奏でられる音色と反応に愉悦の色が浮かんだ。 宛がわれ浅く埋まる歯は皮膚を裂くほどではないけれど 熱の解放と思いながらも交わりの最中のような錯覚を覚え煽られる。 手の内にある熱と同等に、孕み始めた己の熱。 それはフランシスに悟らせぬよう微か腰を引き誤魔化す。 横目に彼の顔を見遣れば色香漂わせる目許が見えて]
もっと、強く――…? ……は、……ほら、我慢せず出しちまえよ。
[手の力を少し強めて上下に擦る動きを速める。 それは自らを慰め追い詰める時の動きに似ていた。]
(27) 2014/11/21(Fri) 23時頃
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[首筋に奔る痛みに眉を寄せる。 呻くような唸るような少しだけ獣じみた音を漏らし 舌がなぞる甘さに喉がひくつく。]
――…ッ、 フランシス……!
[呼ぶ声に呼び返し晒される咽喉に目を奪われる。 フランシスの動き>>33にあわせるようにして 快楽を引き出す手には先走りのぬめりが纏わり滑りを良くして]
…………あァ、
[交わりたい、喰いたい、と、獣が囁くのを感じる。 終わりが近い事を知れば反対の手はその腰を抱き支え、 先端掌で包むようにして吐き出される熱を受け止める。]
(35) 2014/11/21(Fri) 23時半頃
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[跳ねる身体を抱きしめその背を撫でる。 手の内に放たれた欲の塊が指の間からぽたりぽたりと床に落ちる。 フランシスのこのような姿をこれまで見た事が無かった。 自分以外の手でもこのように乱れるのだろうかとぼんやり思う。
このまま寝台に運び押し倒して 肌隠す布を引きちぎり味わい尽くせれば――。
そんな事を考えてしまうあたり フランシスの色めく姿にあてられている。]
――…もう、平気?
[案じる言葉を囁き掛ける耳朶にちろと舌を触れさせて]
(42) 2014/11/22(Sat) 00時半頃
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[舌に残るはフランシスの肌の味。 とろと緩む隻眼は、鼻に掛かる声漏らした彼の口許に注ぐ。 口付ければもっと甘くあるのだろうか。 ラルフとフィリップの交わりを思い出し、熱籠る息を吐き出す。 僅か視線を上げれば潤み湛えた悩ましげな双眸が見え]
――…フランシスが弱いとこ。 覚えとく。
[に、と口の端が上がる。 尋ねる声に首を傾げた。]
俺は、――…いいから、もう寝ろって。
[ひょいと抱き上げて空いている寝台へと運ぶ。]
(49) 2014/11/22(Sat) 00時半頃
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[最愛の人を食べたくなる。 流れる血はそんな血族のもの。 だから血の近い同性と旅をする。
熱の解放を手伝うだけでも 喰いたいと欲する本能。 飼い慣らした大人ならいざ知らず 保護者に付き添われる身では――。]
これ以上はダメだって。 俺に、喰わせたいの?
[フランシスに言い聞かせる声は自らにも向く。 一度は抗い片目と引き換えに手に入れたはずの平穏。 大事な同行者に血を与えただけでそれは遠いものとなる。 仮令そうなると知っていたとしても ドナルドはラルフの回復を望みそうしたのだろうけど。]
(52) 2014/11/22(Sat) 01時頃
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ラルフ!ねぇラルフ!!!
返事して…………どうしたの!
[呼びかける 心で
一瞬の激痛の後ーーーーー聞こえない
何も聞こえない]
[聞こえない 眠っているかのような
空白の まるで独り のような ]
ーーーーーーーラルフ!ラルフってば!
[悲鳴に近い思考 痛みに気を失っているだけ?
そうであって欲しい そうであって欲しい
けれど どこか違う何か予感がある]
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――…いつかの為に覚えてる。 いつになるかはわかんねェけど。
[逸らされる視線>>57に羞恥の気配を感じ目を細める。 少しだけ愛しげな色が覗くけれど。 抱き上げた身体からはぬくもりが伝う。 もう少し、と思うのに寝台までの距離は近すぎた。]
煽ったのは俺だし。 気にすんな。
[寝台へと静かにフランシスの身体を下して 縁に手をつき寝台を微かに軋ませその貌を覗きこむ。]
――…俺も、触れたかった。
[眠りに落ちゆく彼に囁き、離れる。]
(64) 2014/11/22(Sat) 01時半頃
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[眠るフランシスの身体を濡れた布で拭い、 床に落ちた名残を跡形なく消してから ドナルドもまた寝台へと潜り込む。
肩に、首筋に宛がわれた歯の痕、 微かな窪みに指を這わせて悩ましげな息を吐く。
悶々としたままいつしか眠りについて ラルフが寝台を抜け出したことにも フィリップが部屋を出るにもすぐには気付けぬまま*]
(65) 2014/11/22(Sat) 01時半頃
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[夢に見るのは恋した少女の姿ばかり。
彼女の血の味を忘れられずにいる獣が静かに目覚める。]
――――…あァ?
[ラルフ、と聞こえる。
けれど反応示すはラルフでない獣。]
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[眠るドナルドの眉根がきつく寄せられる。]
あぁ……、うっせぇなァ。
[寝足りぬとばかりに毛布を被りなおす。 それでも誰かを呼ぶ誰かの声は遠退いてはくれない。]
(68) 2014/11/22(Sat) 02時頃
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ーーーーーー………………ラル…………
っ
[硬直する思考 ラルフの声がしない
けど なにかの…………]
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―― 三階/個室 ――
[大人になる前に獣を目覚めさせた。 元々ある犬歯は少しだけ鋭さを増した。 血を求め疼くを感じながら、は、と息を吐き出す。
再び寝ようと思うのにざわめきがそうはさせてくれない。 億劫そうに上体を起こして伸びをした。
はらと目に掛かる前髪。 自らのにおいを消す為の髪油を使いそびれている事に気付く。]
――…ふぁ。 もう、今さら、か。
[かき上げても元に戻る髪を睨み肩を竦める。]
(82) 2014/11/22(Sat) 02時半頃
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[部屋をゆると見渡す。 寝台のひとつが空になっていた。 それはフィリップとラルフが眠っていた場所。 寝台をおりてドナルドはフランシスの眠る其処に歩み寄る。]
……フランシス。
[呼び掛ける。]
ラルフたちが、居ない。
[彼の反応あればそんな言葉を口にした。]
(87) 2014/11/22(Sat) 02時半頃
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[怪我を負っていたラルフの不在。 心ざわめくはそれだけが理由ではないけれど。 過保護な保護者の反応は想定内ではあるけれど フランシスの目配せにコクと頷く。]
ああ。 ラルフが心配だ。
[走り出す彼を追う。 その場所はドナルドにも未だ知れない。**]
(93) 2014/11/22(Sat) 02時半頃
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ドナルドは、フィリップに話の続きを促した。
2014/11/22(Sat) 02時半頃
ドナルドは、トレイルに話の続きを促した。
2014/11/22(Sat) 02時半頃
ドナルドは、ベネットに話の続きを促した。
2014/11/22(Sat) 02時半頃
いやだ ラルフ いやだよ いやだーーーー!!
どうして こんなことに?
[離れる覚悟はしていた
でもそれは ラルフが幸せになることを思って
離れ難くても どれだけそうでも]
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