207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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― 第二甲板 ― >>4:178>>4:183>>4:190
フランク……
[ジェレミーと共に、第二甲板で、フランクの顔を見れば、目を細め、その呼び名にも嫌な顔をせずに寄る。 キーチやリーも無事のようだ。そして、こちらへの殺意もないようで、腰にとどめた装飾銃に伸ばす指を止めた。
名簿を見ると、何か自分の名前にだけ、二重丸がある。それは人間だと解説されると、ただ素直に頷いた。 ジェレミーとフランクのひそひそ話は、ちらち、見やるだけ。]
(7) 2014/12/15(Mon) 06時頃
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>>4:199
そう、教えて欲しい。 フランク……。
[フランクからの言葉にははじかれたように、また彼に寄る。 知識だけは本でいれたとしても、実際は、まだ、撃ったことがないからわからない。 そして、間近で、フランクが転がった瓶に構えるのを見つめて。]
弾倉を確認、引鉄に指を、初心者は両手
[その言葉を繰り返し、己の銃も腰から引き抜いて、その瓶の行く末を眺め…。]
(8) 2014/12/15(Mon) 06時頃
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>>4:203>>4:209
[フランクの撃った瓶の行く末をみたあとだった。>>6]
――……割れたね。フランクはすごいな。
[それが女神の判断だとは知らぬまま、瓶が割れたことだけに羨望のまなざしを向ける。 フランクに寄って、その銃を持つ手を間近で眺め、それから、彼に笑いかけた。]
フランク、死んじゃ駄目だよ。 また、あとでね。
[フランクの表情がどうだかはわからないけれど、その耳に囁いて、 銀貨がない代わりに頬に口付ける。感謝のキスを。]
(9) 2014/12/15(Mon) 06時頃
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セシルは、ジェレミーの後ろをついていく。
2014/12/15(Mon) 06時頃
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― 甲板 ― >>4:218>>4:225 [甲板に上がり、まず空を見るが、風はない。 だが、それよりも、驚くべきは……。]
狼……。
[その姿をみたのは始めてだった。 副船長と相対する獣に……。
駆け出すジェレミーとは対照的に立ち尽くす。]
あれが、人狼……。 誰が?……
[そして、はっとして、今、教えてもらったばかりの銃を腰から引き抜くと、 それを構えながら、喧騒に近寄っていく。]
(10) 2014/12/15(Mon) 06時頃
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>>2>>5 [その決闘はもう終わりを告げるころだった。 ヘクターに噛み付いていた狼が、離され、海に落ちていく。 ああ、そうだ。ヴェラの遺体は生きてなかった。 生きてる狼をみたのは、これが……。]
――……
[水しぶきのあがるほう、走り寄って、 その姿が海に浮かび、そして、暗いその闇の中に引きずり込まれていくのを見る。 ジェレミーの心持ちは知らず、振り向くと、
驚くほど、その目はやはり碧色に煌々と。]
(11) 2014/12/15(Mon) 06時半頃
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ヘクター……狼、みつけたんだね。 やっぱり、疑わしきものはすべて、殺す方法で?
[ジェレミーと逆方向からヘクター見下ろすと、倒れ伏し、血みどろの副船長のその頭に銃口を向ける。**]
(12) 2014/12/15(Mon) 06時半頃
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>>4:47>>4:55 [ジェレミーが止めてくるならば、 こいつは、自分の為だけに槌を振い、邪魔な奴は人間でも殺す、と告げただろう。]
いつでも殺せるって言ったんだ。ただ、後回しにするだけだって。 俺みたいな奴はいつでも殺せる。>>4:60 ねえ、それって、人狼とか人間とか、関係ないんじゃ?
ヘクターはみんなを殺すんだよ?
[ジェレミーに向ける煌々とした碧色、口元は、ゆっくり弓なりに笑みを作った。]
だから、殺せる時に、殺さなくちゃ。
[引き金を引こうと。**]
(13) 2014/12/15(Mon) 06時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 06時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 06時半頃
何を求めて生きてきた?
その瞳には何が映っていた?
[普通に生きるだけでは駄目だったのか。
私は彼に見えていた物が知りたくてその瞳を見つめた。]
ギリー……
さっきの聲は……?
[我が仔のものなのか、と。]
ミナカ 違ウ
違ウ ミナカ、帰ル
迎え、行く
あの仔 …… ミナカ、
[微かに聞こえた鳴き聲は、
あの仔の泣き聲によく似ていた気がする。
気がするだけだと自らに言い聞かせ、
繰り返しミナカを呼ぶ。
何度も。]
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>>20>>21 [ヘクターが荒い息遣いの中、こちらを睨んでくるが、 碧色は、それをまた、冷徹に見下ろす。]
化物の仲間? 何を言っているの?
俺は、ヴェラの遺体と、今、落ちた狼、はじめてみた。 なぜ、その狼と俺を仲間呼ばわりしている?
[航海士自身、狼の仲間などという認識はまるでない。 ただ、航海士として、船長の命に従い、己の身を守っているにすぎないのだ。]
俺は人狼じゃない。 誰も、殺してはいない。
(34) 2014/12/15(Mon) 18時半頃
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セシルは、ジェレミーから止められれば、眉を寄せた。
2014/12/15(Mon) 18時半頃
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>>22>>23
[ヘクターとの間に割り込んでくるジェレミー。 そうなると、銃は下ろさざるえない。
しかし、ゆらりこちらへの殺意は消えないヘクターを睨む瞳は変わらない。]
ジェレミー、なぜ? ヘクターは、きっと、俺を殺すよ。 実際、ヘクターから、襲撃された。
それとも、強い者が弱い者を殺すのは当然なの?
(35) 2014/12/15(Mon) 18時半頃
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君は今船長命令で俺を守っている。 だから、今は、いいかもしれない。
でも、 その命令が解けた時、ヘクターが生きていたら、
俺は、ヘクターには敵わない。
[ジェレミーに訴える声は、感情を顕にする。]
素直に殺されろというのか? 仲間じゃなければ、道具として役にたたなければ、 俺は、殺されてもいい人間?
[呪いの装飾銃がその瞳を煌々とさせ、むごたらしい死の準備をしていること、知らない。 航海士は、最初から、人狼の騒動も知らなれば、その仲間なども知らない。 ただ、船の為、船長につくし、信頼していた副船長に報告と助言を求めていただけだ。]
(36) 2014/12/15(Mon) 18時半頃
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ジェレミー、 俺とヘクター、どちらを殺すの? ――……今、ヘクターを殺さないなら、
君が俺を殺すといい。
[その背後から、ジェレミーに囁きかける。]
簡単に、死ぬよ。 君にも、敵わないこと、知っている、から。*
(37) 2014/12/15(Mon) 19時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 19時頃
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― 童話の続き ― >>4:32 [自分と同じ能力をもったギャンブラーは、女神の采配を信じて、その後もある。 魔術師は、ギャンブラーとは再会を約束すると、また出会うものを探した。
次にあったのは、犬。 目が見えない犬は、ふらふらと魔術師の姿も認識していないようで。
魔術師は、犬の姿をただ、じっと見ている。*]
(38) 2014/12/15(Mon) 19時頃
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ミナカ、何故 返事無イ ?
[散々呼びかけても応じる聲はうんともすんとも。
何故か……頭の何処かで解っている。察している。
これまで
数えきれない程の人を殺め、
数えきれない程の人の死を目の当たりにし、
罪悪感も消失感も何も抱かなかった虚無の頭と心に
今は具体的な恐怖が横たわっている。]
迎え 行く
カシラの聲有ル、おれ、怖いナイ
[傍から響く聲ひとつを頼りに、恐怖を追い出す。
怖くないと宣った聲の響きは
返事が無いと不安がった響きとは幾分か違っている。]
そうか、怖くないか。
[まるで恐怖という感情を識っているみたいなことを言う。
それとも何処かで本当に恐怖という感情を覚えたのだろうか?]
怖いものがあるということは
大切なものがあるということだ。
悪くない。
[だから死を覚悟した者が生に執着する者に勝てるわけがないのだ、あの馬鹿。]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 20時半頃
カシラ 怖い、有る カ?
[今も痴れ者である事に違いは無いが、
感情の発端を探り出したと同時に、好奇心めいた物も得ていた。
モンドの盲目をジィと見て何か探ろうとした様は
生まれたばかりの明確な好奇心の現れであった。
今こうして、質問をするのもまた、同じ心理が故にか。]
ああ、有るよ。怖いものだらけだ。
私はこれまでずっと何かを怖がって生きてきた。
今だって、キイチに刃を向けられはしないかと怖い。
[今までこんなに赤裸々に内心を誰かに話したことがあっただろうか。少なくとも記憶にはない。
それをギリーに話せたのはただの気まぐれではないだろう。]
怖い、有る 良いコト
怖い、有る カシラ おれ、まもる
[命じられずとも。
そうしたい、と自発的な思いに駆られる。
キイチの提げる刀を見据えるのも、
そんな思いから。]
そ、そうか。
[ギリーの言葉になんというか、安心感のようなものが胸の裡に生まれるのを感じる。こんな感覚は久方ぶりのことだ。
そう、両親がまだ生きていてくれたあの頃のような。]
………ありがとう。
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― 第一甲板 ― >>42>>44 ――……違うの? 俺を護ってくれるのは、
ジェレミーの意思?
[ジェレミーの背中ごしに、その言葉をきいて、航海士は、碧色の瞳を揺らした。]
違うよ。ジェレミーは……。 そんなヘクターを、殺せないんじゃないかって思ったんだ。
[多分、ヘクターの襲撃を受ける前までは、 自分も、こうやって倒れ伏したヘクターに銃口ではなく、手を差し伸べただろう。 だけど、向けられてしまった殺意に、そのまま大人しくしていれば、
きっと殺されてしまう、と思ったのだ。]
(53) 2014/12/15(Mon) 21時半頃
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>>45 ジェレミー……。 そんなことをいったら、俺は勘違いをする。 ……。
[その声は悲痛になった。]
俺に撃つな、と言うなら、 俺は生きるために、
君にずうっと護ってもらわなきゃならなくなるよ。
[もうその表情は笑ってはいなかった。 ジェレミーの背中ごしに、声は掠れて。 どんな顔をしているか、自分もわからないし、ジェレミーも見ることはできないだろう。]
(54) 2014/12/15(Mon) 21時半頃
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[やがて、ジェレミーとヘクターの間で、話をついて、 航海士は、ジェレミーの後ろで、口を噤んだ。
開かれない唇、ただ、瞳だけは何か言いたげに彷徨って、 そして、碧色はその狂気の輝きを隠す。]
(55) 2014/12/15(Mon) 21時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 21時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 22時頃
そう、海に……
死ぬ時までこの船に乗っているんじゃなかったのか。
馬鹿め……………
セシルは、船長の姿には、表情のない顔で、ジェレミーの後ろ佇んでいる。
2014/12/15(Mon) 22時半頃
セシルは、>>62 道化に目を丸くし、抜かれたカトラスを見る。
2014/12/15(Mon) 22時半頃
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船長……。
[道化が、上げた声は、それまでのなにより、 冷ややかで、そして、感情がこもっているようにも感じ、 何かいおうとした唇は半開きのまま、
そのカトラスの輝きに言葉を失う。]
あ……。
[両手にもったままの装飾銃。 その時にあきらかに共鳴を起こしたのを感じた。 同時に、諫められたのに、蘇る憎悪。]
く……。
[それは、ヘクターに撃たれた身体の奥から湧き出るようで。 だが、同時に、また咳込み、瞳濡らした。]
(68) 2014/12/15(Mon) 22時半頃
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