241 線路上の雪燕
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―回想・ホームにて―
では、この子は責任持って、丁重にお連れいたします、です。
[といって腕に抱いたのは、ぬいぐるみ。>>2:174 そうして、異国の少女ふたりと、雪燕まで走って戻った。>>6
乗り遅れるようなこともなく、二等車両の搭乗口にまで辿り着いてから。 大きなぬいぐるみを、赤毛の少女の手に渡してやった]
――じゃあ、私はこれで。縁があれば、またどこかで。
[そう別れを告げて、一等車両の搭乗口へと小走りで向かった**]
(21) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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―午前2時・ラウンジ車―
[――眼鏡を外した目頭を揉みながら、そろそろ部屋に戻るかと思案する。 余程の深酒でもなければ社交を楽しむ人々もほとんど引き上げるような時間で、現に周囲は閑散としている。 僅かに残る姿に向けて、サービス係の乗務員が恨めしそうな視線を注いでいる。 眠気覚ましの珈琲のために居座っていたが、報告書もどうやらキリがいい]
……なんだ? 減速……?
[感じた違和感は、ますます増して。どうやら列車は、完全に静止したようであった。
こんな時間帯に駅に停まる予定はないはずだから、何かトラブルだろう。 機関故障か、この先の線路に問題があるのか、あるいはもっと別の事情か。
鉄道に限ったことではないが、安全性や信頼性というものは二つの要素からなる。 ひとつは、いかにして故障や事故を起こさないかという予防。 そして、もし起きてしまったあとで、どれだけ早く対策するかという復旧。
眠気に弛んでいた男は、冷め切った珈琲の残りを喉に流し込んで、気を入れなおす。 何か運行上の問題が起きたのであれば、その原因と対応のさまをつぶさに観察することこそ、かれの仕事であるからだ]
(67) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[腰を浮かせたところで、しかし、かれの期待の一部は裏切られる。 さして間を置かずに、力強い蒸気機関が唸り、再び巨大な鉄塊とその腹に収まる人々を引きはじめたからだ。
停車していた時間からすると、故障はなさそうだった。あるいは、点検か何か。 気になる箇所があって調べ、問題がなさそうなので運行を再開した――そんなところだろうか? 一等車両に戻りかけたところで、鋭い視線の男が現れた。その胸に光る紋章が、鉄道警察のものだとかれは知っていた]
……え、部屋? 番号? ああ、はいはい……これ、切符。
[差し出した切符を改めた鉄道警察の隊員は、何やらメモと照合してペンを走らせた。 かれが知る由もなかったが、それは、ノックに反応がなかった個室の一覧だった]
(76) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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部屋の中を確認させろ? 爆破予告でもありましたか。それとも、テロリストでも潜んでいますか。 せめて、何があったか教えていただけないことには。
[そう応じると、小さな舌打ちと共に。
クソ戦争の仇が、黙って従え――と、聞こえた気がした。
首を横に振るには十分だったが、その先の結果は予想していなかった。 響いた鈍い音が、自分の頭と通路の壁が派手にぶつかった音だと気付くのに、少しかかった。コブになるかもしれない。
家出少年の捜索中だと、隊員は言った。それとも誘拐犯になりたいか、とも]
官憲といったら、横暴、凶暴、乱暴が通り相場……か。
[母国語で呟いてから、どうしようもないかと、肩をすくめた]
――判った、判りましたよ。行きましょう。
[隊員と自分の個室に戻る途中も、不安げに通路に顔を出す乗客の姿をちらほらと見かけたものだった]
(77) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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――随分、散らかしてくれたものだなあ。
[片付けをしながら、嘆息する。 隊員は遠慮というものをしなかった。或いは、故意にそういうやり方をしたのかもしれない。 部屋を調べ終えた隊員が去ったあとは、まるで盗賊が入ったあとのようだった]
こんなやり方、我が国ではさせてはいけないな。 きちんと教則を作って、乗客には丁寧に――……、
[罪もない枕に、拳が叩き付けられた。深く、息を吐く]
……、何度もあったろ、こんなことは。
[向けられるのは、悪意ばかりではない。 ニズ駅の青年、土産物屋から一緒に走った二人の少女。 気のいい人々だって、きちんといる。だから、こんなことで怒っていてもしかたない。
ラウンジに戻って、一杯やって。一眠りして、忘れるとしよう*]
(84) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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―ラウンジ―
[時ならぬ訪問者に叩き起こされ、眠りの園に戻るためにアルコールや温かな飲み物が必要だと考えたのは、一人や二人ではないらしい。 先ほどより幾らか人影の増えたラウンジ車両の担当者に同情しながら、自分もまた、かれの仕事をひとつ増やす手助けをすることになった。
指二本分の、琥珀色の液体。 舐めるようにちびちびと味わいながら、思考を纏める。
たかだか家出少年を探すのに、こんな真夜中に大騒ぎなどと。 よほどの社会的地位のある家の子供か。それにしたって、普通じゃない。 それに、あの強面の鉄道警察たちは、背中になにかを背負っていた。 その特徴的な背負い方は、長く戦争の続いた故国では、見慣れていた。 布袋で包んでこそいたが、まず小銃だろうと推測がついた。 家出少年の捜索に、小銃どころか短銃やサーベルだって、大仰に過ぎる。 隊員に応じたときはただの減らず口だったが、してみると、本当にテロリストでも潜んでいるのだろうか。
その考えは事実とそう遠くないのだが、無論、それを知ることもなく。 ラウンジの窓から満月を眺めて、酒精に温もった息を吐く。故国でもこの国でも、月だけは同じだった]
(95) 2015/12/01(Tue) 21時半頃
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……ああ、ニズ駅の。
[つつかれた背中に振り向けば、見覚えのある姿があった。>>103 邪気のない少女に微笑を作って、小さく首を振る]
"も"、ということは、君はそうなんだね。 いや、私は、この騒ぎの前から起きていたよ。
[酒の入ったグラスを前にしてだと、ずっと呑んだくれていたように思われるかもしれない。そう思って、言葉を付け足した]
仕事が遅くまで、かかってね。 で、ようやく眠ろうと思ったところに、この騒ぎだから。
[もちろん、騒ぎのなかで、大多数の乗客に比べて悪い目にあったことを口にする必要はない]
(109) 2015/12/01(Tue) 22時半頃
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[アルコールに依らない熱が胃袋以外の場所に生じるのを自覚して、苦笑する。
どうやら、自分は随分と単純な人間のようだった。 こちらに偏見を持たない相手との、すれ違い様の二言三言の会話。 それだけで、かなりのところ、気分を直せるのだから。 まあ、あるいはこれは、安上がりというべきかもしれなかったけれど]
(114) 2015/12/01(Tue) 22時半頃
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[やはり見覚えのある、赤毛の方の少女>>122にも目礼して。
あのふたりは、連れだったのだろうか。それとも、旅は道連れ、というやつか。 いずれにせよ、いいことだ。埒もないことを浮かべながら、グラスを傾ける。
それにしても、ふわっとした方の少女は、要点をついた。 怒ってもいい――まったく、そのとおり。 真夜中に叩き起こされた多くの乗客は、怒っていいはずだ。 鉄道会社はどうするつもりなのだろう。その対応は、興味深くはあった]
(130) 2015/12/01(Tue) 23時半頃
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……あのぬいぐるみに、隠れてる。
[赤毛の方の少女の言葉>>132は、意表を突いた。棒読みに、繰り返す。
あの強面の鉄道警察隊員たちは、彼らなりに職務に忠実ではあるのだろう。 だが、ぬいぐるみに人が隠れるなどというのは、まるで笑劇だ。 しばしば真剣さと滑稽さは同居することがあるというが、その典型というやつだろう]
く、はっはっ……それは災難だった、お嬢さん。それは怒鳴って当然だ、次からは私もそうしよう。
[と、応じたものだった]
(135) 2015/12/01(Tue) 23時半頃
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[ミルクを頼んだらしい少女たちは、幾つか離れた席に着いたようだ。 言葉を交わして、怒っていいと憤慨してもらって、少し笑いもして。
お陰で随分と、気も晴れた。 もう一杯頼んでも、悪い酒にはならなさそうだと、追加で注文をした]
何が起きているのかは、まあ、ともかくとして――
[久しぶりに、良い気分で酒が飲めそうだ。 この騒動に少し――ほんの少しだけ、感謝して。 車窓の向こうに流れる闇を眺めながら、輝く月に向かってグラスを軽く掲げた]
(140) 2015/12/02(Wed) 00時頃
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