17 吸血鬼の城
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― 書庫 ―
――…求められていたのは同胞として。 何を錯覚していたのかしら。
[独りになった零れたのは情けない声。 きっと今自分は情けない顔をしている。 はぁ、と溜め息交じりの吐息を零し 忍ばせていた花の髪飾りをその胸に抱く]
これを私が持っている資格なんてないわね……。 せめて貴女の形見をこの城の外へと思ったのだけど
[誰かに託す以外術など見つからず されど託す相手も、思い当たらずに。 全てを裏切った女はごめんなさいと小さく謝罪を繰り返す]
(118) 2010/06/25(Fri) 03時半頃
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水商売 ローズマリーは、良家の娘 グロリアの奏でるオルガンの音色に思わず泣き出しそうな顔をして。
2010/06/25(Fri) 03時半頃
水商売 ローズマリーは、本屋 ベネットという新たな眷属に一瞬思いを馳せ――
2010/06/25(Fri) 03時半頃
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[手にした記憶はとても大事だったもの。 思い出すだけで胸が苦しいのは 戻れぬことを嘆いてのことか それとも、罪の意識からか――。
銀細工の羽も幼馴染の妹姫と同じ場所に眠る]
――…嗚呼。
[壊れてしまいたいのに壊れることも選べずに。 愚かな魔性はゆるゆると首を振る。 それは子供がいやいやと駄々をこねる仕草に似ていた]
(121) 2010/06/25(Fri) 03時半頃
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ロビンの身長が思ったより高かった件。
(-40) 2010/06/25(Fri) 04時頃
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[城主に望まれたのは 死を望む隻眼を死から遠ざけること。 否、眷属と変わることは人としての死を意味するか。 けれどそれをドナルドが如何受け止めるかなど分からず]
――…如何して、迷うの? 私は……決めたはずなのに……
[自嘲的な笑みが浮かんだ]
嗚呼……、こんな姿、 誰にも見せられない……。
[自らを省みて女は影を伴い部屋へと戻る**]
(124) 2010/06/25(Fri) 04時頃
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― 部屋 ―
[湯を浴びた女は姿見を覗き込む。 映る姿は朧でその存在感たるや希薄。 哀しみを消したその相貌に薄い化粧を刷いて 纏うドレスの色は何色にも染まらぬ黒]
今はこれが似合いの色。 ……そうでしょう?
[緩く首を傾げ鏡の中の自分に問うように。 ほの暗さを滲ませた翡翠は 医師の宣告を聞いたあの時と同じ色]
――…魂だけとなった貴女は… 貴女たちは如何か此処から逃げて。 これ以上哀しまないように、如何か……。
[逃げる術を知らされていた女は 懐に忍ばせた少女の形見の花飾りにそっと囁く**]
(134) 2010/06/25(Fri) 11時半頃
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昨日身代わり立候補してればよかったなぁ。 色々読み誤ってしまった。
そしてまだお昼なのに、眠い。
(-42) 2010/06/25(Fri) 11時半頃
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[ふ、と床に何か光る物を見つけた。 腰を折りそれに手を伸ばせば摘んだ人差し指に奔る痛み。 グラスが割れたあの食堂から知らず運んでしまったのだろう。 硝子の欠片を影に託し、じ、とその傷ついた指の腹を見詰めた。 ぷっくりと赤い雫が浮かんでいる。
人の身と変わらぬ脆弱な魔性がながらえられるのは その傷を直ぐに癒せる魔力を備えているから。 けれどそれは女の意思が無ければ効力も無く ――治す気の起きぬ女はその傷を塞がぬまま。
赤い舌先が白に咲く花弁を舐める。 血の味が分からない]
――…血を得るのを止めれば 私は灰になれるかしら。
[終焉を望む己に気づき自嘲的な笑みが浮かぶ]
(135) 2010/06/25(Fri) 12時頃
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― 城門前 ―
[影から隻眼の男の行方を聞き出し女は部屋を出た。 霧に紛れることなく自らの足で其処に向かう。 此方と向こうを隔てる城門の前に 自分よりも大きな人影とくゆる紫煙]
――…逃げ出そうという気になった? ドナルド……
[黒のドレスの裾が風に靡く。 攫われそうになる亜麻色をそっと手を押さえ 捕食者たる女はドナルドの言葉を待つ**]
(136) 2010/06/25(Fri) 12時頃
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水商売 ローズマリーは、執事見習い ロビンに話の続きを促した。
2010/06/25(Fri) 12時頃
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[御伽噺の正しい道筋。 そんな終焉は訪れない。 白薔薇の囁きを思い出し眉を寄せる]
私達は間違ってしまった。
何処から運命の歯車が 狂ってしまっていたのかしら。
[小さな呟きは深い闇に溶けた**]
(*42) 2010/06/25(Fri) 14時頃
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/* 独り言書こうとしてたのを忘れてて焦った。 誤爆する前に気付いて、良かった。
赤ログで打ち合わせできる環境が ちょっと欲しかったかなーと思っちゃうのは きっと私が拙いからなんだろうなぁ。へなり。
(-43) 2010/06/25(Fri) 14時頃
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白薔薇に抱いていたのは淡い恋心。 サイモンに抱いていたのと似た感情。
城主に抱いていたのは後悔と感謝。 長い時間に育まれた情愛と依存性。
(-44) 2010/06/25(Fri) 14時半頃
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……え。 行き当たりばったりでした。 今回設定拾う方に重点を置こうとしたんですが むずかしいなぁ。
(-45) 2010/06/25(Fri) 15時頃
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― 城門前 ―
――…逃げ出すほどの価値… 誰も大切な人、いなかったの?
[ドナルドの吐き出した紫煙だけが外に逃れる。 問い掛けて如何するというのか。 もう、彼を逃す事など出来ないのに]
会えたけれど、会えなかった。 少し、気づくのが遅かったみたい。 私は結局、――…あのこを苦しめるだけの存在だった。
[血の気を失った可憐な少女の相貌を思い出せば 女の表情は翳り溜め息まじりの吐息が零れる。 距離を保ったまま男の隻眼を見詰める。 ――魔性たる力は滲ませず**]
貴方は人みたいだって言ってくれたけど やっぱり私は人にはなれない。
(140) 2010/06/25(Fri) 18時半頃
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――…そんな風に言える貴方が少し羨ましいわ。 私は、ずっと、後悔してばかりだったから。
歳を取らずに…… ずっとずっとそのままの姿で居れると言ったら 貴方は、――…死にたくなくなる…?
[ドナルドが如何思おうと それを為すことを命じられているのに。 赦しを求めて卑怯な物言いをする自分に嫌悪する。 ――何に対してか、ゆるゆると首を振り]
これから、私は貴方の、人としての生を奪う。 貴方を私と同じ……、吸血鬼に……してしまうの。
[途切れ途切れに囁く口許には白く小さな牙が覗く。 彼に逃げる事を望んだ口で告げる言葉は残酷なもの]
(145) 2010/06/25(Fri) 19時頃
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[ドナルドの浮かべる笑みにそわりと眼差しが揺れる]
薬なら良かったのだけれど…… きっとこれは毒。 私は貴方から全てを奪おうとしてる。
貴方のぬくもりも 貴方の人としての心も 私が貴方の血を吸えば貴方も、変わってしまう。
[女は動かず、少しだけ柳眉を寄せたまま]
――…貴方からぬくもりが無くなってしまうのは とても……、残念、ね。
[人肌まで、とぬくもりを呉れたあの時の事が過り 殺したはずの女の心を苛んでいた]
(147) 2010/06/25(Fri) 20時頃
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ジェノサイドになるのだろうか。 こわいなぁ。
(-50) 2010/06/25(Fri) 20時半頃
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[漂うは虚無感。 女はただ静かに聲に耳を傾けるのみ――]
(*46) 2010/06/25(Fri) 20時半頃
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[目の前にいる隻眼の男は変わるのだろうか。 それとも魔性の力に抗うのだろうか。 答えは見えない。 大きな吐息とともに紡がれる言葉に 少しだけ驚いたように瞬きをした]
――…貴方の言うとおりね。 嘘を吐いて騙してしまえば良かった。 次に目覚めた時は―― この関係も変わっているでしょうし。
[ぬくもりだけでなく記憶を失うかもしれない。 こころさえも失って変わってしまうかもしれない。 奪おうとしているぬくもりが頭に触れる。 彼に向ける女の表情が泣きそうに歪んだ]
許してくれる優しい人なんて、いないもの。 ――…騙されなくてもいいわ。だから……
[逃げて、と声なく唇だけで紡ぐ]
(154) 2010/06/25(Fri) 21時頃
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>>155 !?!??? む、睦言みたいに聞こえた!?
ちょっと、目が覚めた。 更新まで頑張るよ。たぶん。おそらく。 眠気に負けなければ……
(-51) 2010/06/25(Fri) 21時頃
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― 城門前 ―
[――何処かから視線を感じた。 それが誰の視線か、己が目で確かめるべく 女はその気配の方へと眸を向ける]
――…貴女だったのね。 此処に、何をしに来たの? お嬢さん
[トーニャへと微かな笑みを浮かべ問い掛ける。 隙が出来れば隻眼の男も逃げやすかろう。 そんな思いが片隅にあっただろうか――]
(161) 2010/06/25(Fri) 21時半頃
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まだあまり変わってなさそうなひともいるけれど。
[誰とは言わずドナルドに緩く首を傾げて]
――…如何してかしらね。 こうして話せなくなるのが寂しいのかしら。 貴方の時を止めてしまうのが哀しいのかしら。
[自分の心に情が残っている事を信じたくはないのか まるで他人事のような物言いで語る]
そうしなかったら、貴方を襲うんでしょうね。 望まれたのは食事ではなく――… 貴方を眷属にすることだから…… 血だけを奪うでは済まないわ。
[ドナルドの前にいる間は涙を見せぬよう堪えながらも 捕食者たる魔性は獲物を前に怯えたような貌をした]
――…行きたいなら行けばいいの。
(167) 2010/06/25(Fri) 22時頃
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― 城門前 ―
[まだ幼さを残す少女>>165の言葉に誘われるように 女は城門をチラと眺める。 出ようとも思わなかった外に、抱く思いは――]
――…そう。
[トーニャの声の震えは怯えの証か。 口許に自嘲的な笑みが浮かんで、消えた]
……………。
[彼女のあげた声と共に近付き現れるのは白薔薇。 変えてしまった者の姿に柳眉が顰められる]
(169) 2010/06/25(Fri) 22時頃
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[趣味が悪いというドナルドの言葉>>170に 僅かに苦い笑みを浮かべた]
私には理解の及ばぬ趣味をお持ちの方、だけど。 貴方は安っぽくなんてないでしょう? 紳士な、大きな迷子さん。
――…ある意味、殺そうとしているのになんだけど もう会えなくなるのは哀しいわね。
[ふ、と視線を彷徨わせれば微かな音と共に漂う血の芳香]
……っ、何を、してるのよ……っ 莫迦なひとね。 餞別なんて……、望んでないのに……。
[空を漂うその手を女は両の手で支える仕草。 押し殺していた、魔力が、溢れる。 傷口を塞ごうと親指の傷に女の唇が寄せられる]
(177) 2010/06/25(Fri) 22時頃
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[冷ややかな白薔薇の眼差しに女は緩く目を細める]
――…かもしれないわね。 既に私は用済み、なのでしょう。 誰も私に、期待などしていない――…
使えぬ、と。 貴方に言われるなんて……、ね。 本当に……貴方は変わってしまったのね。
……手伝いなど要らないわ。
[つ、と視線を逸らす間際に見えた対峙する 少女と白薔薇の姿に複雑そうな相貌をして]
(183) 2010/06/25(Fri) 22時半頃
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ランダムじゃなければ なんかセシルをかぷっとしそう。
(-57) 2010/06/25(Fri) 22時半頃
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ローズマリーは遅い反抗期のようです。
(-58) 2010/06/25(Fri) 22時半頃
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想い出になれば…… そうね、綺麗な記憶のまま…… いられれば良かったのに。
[舌先に触れるのはドナルドの鮮血。 それは甘い香りを伴い女を酔わせる酒精のよう。 甘いを感じる自らに感じるのは罪と虚しさ。 それでも女の指は名残惜しむかのように 唇に残る赤に触れた]
――…さようなら。
[背を向けた男を追う気も無く。 その背にメアリーの許へと駆けた自分の姿を重ね 最後まで見詰め続ける事は出来なかった]
(195) 2010/06/25(Fri) 22時半頃
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――…貴方はあの方のもの。
[人間であった頃とは違う白薔薇の答えに 少しだけ寂しげな表情を過らせて]
薔薇は存外――… 強い花だったのね。
[ぽつり呟き指先に残る赤を味わう]
(199) 2010/06/25(Fri) 23時頃
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――…ちゃんと逢えたかしら。 人の逢瀬などみても詰まらないもの。
だから、確かめなどしないけれど
逢えるといい 言葉を交わせるといい
私には果たせなかった事を………
[黒薔薇の笑声を聞きながら紡がれた声は 祈りにも似た響き――**]
(204) 2010/06/25(Fri) 23時頃
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花々を移ろう蝶みたいな、というのをやって 恨まれてざくーっと刺されたかった。
ランダム神が珍しく名指ししてくれなかったけど。
(-63) 2010/06/25(Fri) 23時頃
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