60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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…夢ならば、いつか覚めるのだろうか?
[優しい腕の中に身を預けたこの温もりも、目覚めれば消えてしまうのだろうか。 ならばこのまま、現実から逃げるように幸せの幻想に浸っていたい。
その思いに応じてか、呪いの蔦は新たな枝を生やし、腕の中の人ごと夢の奥へと絡めとる。]
…ぁ………
[深く食い込む荊棘。幻想に満たされた魂がすこしずつ薄れていく。 妖精の制御を離れた薔薇の呪縛は、見境無く襲いかかり容赦なく精気を求めて…。
今咲かねば枯れてしまう。 枯れる前に花咲いて種を…。]
(+3) 2011/08/11(Thu) 10時半頃
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…なぁ。
ずっと、ここに居ようか。
[小さな囁きは、零れ落ちた弱い心の欠片。 永遠に覚めぬ夢など無いって、本当は判っているけれど。]
(+6) 2011/08/11(Thu) 12時半頃
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[きっと、何でもいいんだと思う。 居心地さえよければ、そこに心なんかなくとも。
ただの逃避だと。 このまま逃げてしまえば後は衰弱死するだけだとも、分かっては居るけれど。
寄りかかる楽さを知ってしまったから、もう一人でたてそうにない。]
このまま、何もかも忘れて…お前の腕の中で消えてしまえたら…
[あの時、苦しくても死のうなんて思わなかったのは、 そこで終わればずっと苦しいから。 今は苦しくないから、終わっちゃってもいいかな、なんて。]
(+42) 2011/08/11(Thu) 20時半頃
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ふたりで、いっしょ…に?
[オウム返しのように重ねる言葉は、何処かまだ迷い疑っている。]
…くっ、………ぁ、ぁ…!!
[強く絞めあげようとする荊棘に、思わず声を上げた。 力尽くででも引き剥がさなければ、きっと…]
(+60) 2011/08/11(Thu) 23時頃
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…ディー……
[彼の手に食い込む棘に、滲む血に、ハッと顔を上げる。 痛々しそうに表情を歪めながら、その手を包もうとする手。
棘に傷ついたままの右目から、一筋赤い涙が零れる。]
分からない、分からないんだ…
君をうまく愛せる自信が無い。
[胸にはまだ色づかぬ小さな蕾。 触れれば脆く落ちてしまいそうな、まだ膨らみかけの恋の蕾。
どんな色に咲けばいいのか、水も陽射しも与えられたことがないから分からない。]
(+65) 2011/08/11(Thu) 23時半頃
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