1 とある結社の手記:6
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[車椅子はコルクボードの前。 フィリップが貼ったメモに視線は向く。]
…………、
[募る感情は、怒りか、哀しみか。 メモは彼の身長に見合った高い位置。 車椅子からゆっくりと腰が浮き始める。]
(514) 2010/02/25(Thu) 02時半頃
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[マーゴの気持ちが、痛いほど分かった。 黒檀から落ちる涙は、次第に上へ。]
カルヴィン、フィリップは違う。
人狼じゃない……
[力が入らない脚。 けれど、震えながらも身を支えようと。]
(515) 2010/02/25(Thu) 02時半頃
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[フィリップは占われていない。 だから、今宵の投票で名を書かれる可能性は十分ある。 そこに二票も入れさせるわけにはいかなかった。]
私に生きろって言ったくせに……
絶対、生きろって……
[右腕を伸ばす。 サイラスの痛み止めの効果もあって、今は痛みがない。]
(518) 2010/02/25(Thu) 02時半頃
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/* クララが立ったぁ!
じゃなくて、 キャサリンが立ったぁ!
は、もう少し後の予定だったんだけどなぁ。 どうしよう。
(-108) 2010/02/25(Thu) 02時半頃
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ゆるさ、な……い、
しな、せ……な、………い、
[脚に掛かる負担が、僅か軽くなった。 そして、少し時を置いてもう一度。 けれど、視線はメモに向けられたまま。 必死に右腕を伸ばせば、メモの端に触れて――― 斜めに破けると同時、床に崩れ落ちた。]
(524) 2010/02/25(Thu) 02時半頃
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[咳き込みそうなところをぐっと堪えた。 一瞬伸びきった足が、メモを握る手が、全身が震えている。 ゆっくりと手を開けば、メモの大半は自身の手の中に。]
…………、
うん、……じょぅ、ぶ、
[ベネットの問い>>525に掠れた声を向けた。]
(527) 2010/02/25(Thu) 03時頃
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[そして、左に傾くように倒れた身体を必死に起こそうと。 下には、カルヴィンの小さな足が。]
……ごめ、ん、だいじょぅ、ぶ?
ありが、と、う。
[床に手をついて、上半身を支えて。 まだ濡れる瞼を少年に向けた。]
(528) 2010/02/25(Thu) 03時頃
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/* ぎゃああ。 ベネットに抱え起こされてたぜw
(-112) 2010/02/25(Thu) 03時頃
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[身体を起こそうとした時、ふわり軽くなって。 ベネットの胸に手をあてて、「大丈夫」のサイン。 そうして、床に手をついて上半身を支えた。]
(530) 2010/02/25(Thu) 03時頃
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コホッ、
[一度だけ、堪えきれずに咳き込むが。 その後、それが続くことはなかった。 親友が支えてくれた車椅子に、おそらくベネットの力を借りて座りなおしただろう。]
……ベネット、カルヴィン、マーゴ、
ありがとう、
[息を整えながら、しっかりと礼を口にして]
大きくなれるよ、カルヴィンなら。
[少年の励ましには、柔らかく笑みを向ける。 右足を庇うような姿に]
これ、痛み止め。すごく効くから飲んで? ……ごめんね。
(539) 2010/02/25(Thu) 03時頃
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[小瓶に入った桜色の錠剤を、一錠少年の手に。 そして、ベネットには困ったような笑みを。]
どこが痛いのか、分からないや……
ありがとう、メアリー。 カルヴィンにあげてくれる?
[メアリーがタオルを濡らして持ってきてくれれば、それを少年に。]
(542) 2010/02/25(Thu) 03時頃
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[フィリップの姿を捉えれば]
…………、
[無言で、破いたメモを渡す。 彼の名前が二箇所に記されている、破いた部分のメモ。]
(546) 2010/02/25(Thu) 03時半頃
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[乾いた音に、其方へと向ける黒檀は]
……マーゴ、
[複雑な色。 けれど、その心は伝わってきて、叩いた手を両手で包んだ。 手を癒すように包めば、感謝の意は伝わるだろうか。]
もう遅いから、ゆっくり休んで。 ……ってわけにもいかないだろうけど。
明日、また皆に会いたい。
[それは、今此処に居る人の名は書かないことを暗に告げている。 そして、生きるという思いを胸に。]
理由知りたいなら、ついてきて。
[投票を済ませると、自室へと車椅子を動かした。]
(563) 2010/02/25(Thu) 03時半頃
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―自室―
[ハンドリムを回す手の負担が軽くなった。けれど手はそのまま。 自室に入ると、少し腕を伸ばして電気をつける。 まだ脚の震えは止まらない。 部屋の真ん中で車椅子を止めると、手で脚の震えを止めるように。]
どうして―――だと思う?
[まずは一つ問う。 その問いは、自分自身に問うように。 だから、彼が答える前に次の言葉を。]
…………だから。 好きだから、フィリップのこと。
十年以上想ってきたんだよ。 あんなことくらいで、すぐに嫌いになれるわけがない…!
[車椅子を回転させ、彼に黒檀を向ける。]
(573) 2010/02/25(Thu) 04時頃
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フィリップ、私に言ってくれたよね。 死ぬなんて言うな。生きろって。 ―――絶対に生きろって。
この言葉あったから、私は生きようって思った。 生きなきゃって思ったんだよ。
それなのに、フィリップが身代わりになるなんて……
許せなかった。哀しかった。悔しかったよ。 嫌いになろうって思った。
でも、できなかったの。
(575) 2010/02/25(Thu) 04時頃
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私、自分で思ってた以上に、フィリップのことが好き。
フィリップが私に嫌われたいのは分かった。 私のこと嫌いなのも分かった。
でも、死なないで。 傍に居てくれなくていいから、死なないで。
(576) 2010/02/25(Thu) 04時頃
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私よりも先に、死なないで…!
[ハンドリムを一度大きく回す。 手を離しても車椅子は進み、フィリップの前へ。 そして、膝にしがみつくように、腕を回した。]
(577) 2010/02/25(Thu) 04時半頃
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[ふわり、身体は少しだけ浮いて。 気付いたら、いつしか触れようとした瞳が同じ高さに。 背に回された腕の力、その強さが彼の想いだったと悟り]
―――一緒に、生きよう?
[どうしたら、共に生きられるか。 答えは分かっている。 嫌いだからという理由では疑わない。 明日の朝日を見れることができたら、彼と話をしよう。]
少しだけ……わがまま。
[そう言って、細い腕をフィリップの首へと回す。 そこには、知りたかった世界が眼下にあった。*]
(581) 2010/02/25(Thu) 05時頃
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