84 戀文村
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それを罰と言ってしまう貴方は とても優しいのね。
[子供のように頭を撫でられながら、別れの言葉を聞く。 身長差に首を傾けて、じっと相手の眸を射抜くように見る。 それでも、ヤニクになされたことは、 今その身体を雪が覆っているように、見ぬくことは出来ないけれど。]
生きるわ……。 そのことが、とても辛いことだとしても。 申し訳ないことだと、思っても。
[ゆるりと伸びる女の手は、老女が彼にそうしたように、 お返しとばかりに随分と高い位置にある頭を撫でる。]
(16) 2012/03/31(Sat) 10時半頃
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いってらっしゃい。
[相手がどのように思っているかは、判らない。 けれど、一方的に女は再会を願うような、挨拶を向けた。 これまで見送ってきた人と同じように……。 さようなら、とは言わない。]
お見送りにも、行けるならば行くつもりよ。
[緩く微笑んでみせる顔に、涙は今は*光らない*]
(17) 2012/03/31(Sat) 10時半頃
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[不思議な感覚だ。 自分はこの地上のどこにもいないのに、どこにでもいられる。 どこにでもいけるのに、どこへともいけない]
(+22) 2012/03/31(Sat) 12時頃
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[さあ、行かねばならない。自分の戦争は終わったと、彼女に伝えなければならない。 願わくば変わらず村で待っていて欲しい彼女の下へ。 あの手紙が彼女の手に渡るまでに戻らなければならない。 その想いは、地獄に垂れる一本の蜘蛛の糸だった。 罰を受けるなら、未来永劫受けて良い。 死に安らぎなど求めていなかったから、生きようとしていたのではなかったか。 地獄に落ちると、わかっていたのではなかったか。 ならば、罪に見合う罰を受けよう。
それでも自分は、帰らねばならない。 だから行こう。彼女の無事を確認する為に。 彼女に、ただいまと、伝える為に]
(+23) 2012/03/31(Sat) 12時頃
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[自責と自戒を鎖の様に巻き付けて村へ向かう。 やがて手紙を老婆から受け取る彼女を目の当たりにする。 そっと、包むように想いがすり抜ける]
ただいま、クラリッサ。 …終わったよ。
[いつか、彼女と再び会う為に、支払わなければならないものがある。 課せられなければならないものがある。罪は罰によってのみ滅ぼされる。 誰が許しても、自分が許せないから。 いつか、彼女に再び会う時に、業を背負ったままで居たくないから。 落ちるとしよう。地獄の責め苦も、手を延ばせばそこに蜘蛛の糸が垂れていると、 その先にあの柔らかな微笑が待っていると知っている自分には、 辛くとも孤独ではないのだから]
(+24) 2012/03/31(Sat) 12時半頃
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ブローリンは、何年だろう、何十年だろう。彼女が、幸せでありますように**
2012/03/31(Sat) 12時半頃
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[ダーラとヤニクの話を聞いていた]
ヤニクさん、ダーラにはダーラなりの思いがあるの… 分かってあげてください。
[涙が伝うダーラの頬を、涙を拭うように手を添えて]
……ダーラも…辛かった…よね…。
[身長差のために抱き寄せるというよりはしがみつくような形になるが、 抱きつき、背中に手をまわす。子供をあやすように背中をトントンと優しく叩く]
もう…終わるよ…きっと。 もう…命を無駄にすることは…終わるよ…きっとね。
[自分が戦場を体験したからこそ分かる。 ホレーショーの苦悩。そして、ダーラの優しさ。 確信があるわけではないが、 そんな予感が…村の慌ただしさから感じられていた。]
(+25) 2012/03/31(Sat) 13時半頃
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[ダーラへそっと諭すように。]
……いてはいけないと思うのなら。 ひと言「出ていけ」でよかったんです。 何故なら、俺は「旅人」です。 だから、それだけでよかった。
けど、あなたはそうしなかった。 俺をここに閉じこめた。
もし、ここに留まってほしいなら。 ひと言「いて欲しい」それでよかった。 俺には故郷がありません。 目的を果たしたら「ここに帰ってくる」でもよかった。
けど、ここで眠る俺の身体は。 ただの抜け殻で、もう俺じゃありません。
すでに過ぎたことですし、 責める権利も意志もありません。
(+26) 2012/03/31(Sat) 15時半頃
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あなたは自分でその両方の道を閉ざしてしまった。 あなたは、両方を望みながら。 両方の選択肢を放棄してしまったんです。 俺を殺すということで。
[……それが悲しい。]
クラリッサに求められなくても。 俺はこの村に「生きて帰ってくる」つもりでいました。 でも、もうそれはかないません。 俺の身体はこの村でいずれ朽ちてなくなるでしょう。
そして、この魂は……いずれ。 「新しい故郷」を探しに旅立ちます。
これまで、ピアノを弾かせてくれて。 ……ありがとうございました。
ダーラさん…… 「あなたの本当の望み」が叶いますように。
(+27) 2012/03/31(Sat) 15時半頃
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[ダーラに寄り添い、涙を拭うセレストに。]
セレストさん、俺にも俺の思いがあります。 あなたにもあなたの思いがあるように。
ならば、俺の思いを知ってからでも。 よかったでしょう?
それとも……ドナルドを。 親友を手にかけた罪人には。 その思いを抱く権利はないんですか?
俺から見たら、ダーラさんは……
(+28) 2012/03/31(Sat) 15時半頃
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「欲しいものを欲しいといわずに手に入れようとする子ども」です。
ひとりになりたくないといいながら。 周りを「死者と屍」にして、孤独を深めていく。
クラリッサを見てください。 彼女はもう生きたブローリンとは触れあえない。
でも……決して孤独じゃない。 それがどうしてなのかを。
命のやり取りなどしなくても。 彼女が強くなっていけるのかを。
(+29) 2012/03/31(Sat) 16時頃
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/*+29何呼び捨ててんだコラ
って肩の小動物がいっておりまする
(-11) 2012/03/31(Sat) 16時頃
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/*>>
(-12) 2012/03/31(Sat) 16時頃
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それとも、彼女は生きる権利がないものですか?
そうじゃないでしょう。 「生きたいと望む以上、それを全うする権利があるもの」です。 俺だってそのはずでした。
(+30) 2012/03/31(Sat) 16時頃
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/* でもぶろりん輪をかけて酷いと思うんだ。 非道いって知ってて言って、行くのはやめないんだし。 殺すのもやめないし。
孤独だろ…クラリッサは呪ってくれてもいい 優しさがつらい
(-13) 2012/03/31(Sat) 16時頃
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それを一方的に奪うのは……戦争を強要する側と同じです。 それでも彼らが正しいと思いますか?
[ふっと皮肉な笑みで。]
いい方を変えましょうか。 それでも、命を無駄に散らせていない。 幸せを得られていると思いますか?
どんなに辛くても、生きていられる以上。 俺は「生きていくのを望んでました」。 夢も希望も価値がなくても。
あなたはそうじゃなかったんですか?
(+31) 2012/03/31(Sat) 16時頃
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[戦争は時期に終わり春が来るのだろうか。
そして、いずれ……自分の死だけでなく。 最愛のブローリンの死もクラリッサは知ることだろう。 せめて、その知らせがやさしく届きますように。
ふと、近くにあの不器用な軍人の気配を感じた。]
(+32) 2012/03/31(Sat) 16時半頃
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おかえりなさい、ブローリンさん。 クラリッサが……あなたを待ってますよ。
[赤いフードの旅人は。 新たな故郷を求めて旅立った。**]
(+33) 2012/03/31(Sat) 16時半頃
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/* そんな…出ていけない前提を覆す話をされても… 困るんじゃないの?
…だったらなんで戦争が始まってすぐに出ていかなかった?って話じゃん?
(-14) 2012/03/31(Sat) 16時半頃
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―深夜―
[そっと寝台から起き出して、静かに眠る店主の顔を眺めた]
…ありがとうね。
[そう呟くと、こっそりと彼の部屋を出て、そのまま自宅へと戻った。母がきっと心配している。親不孝な自分に心の中で詫びた]
(18) 2012/03/31(Sat) 17時頃
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そうですね、確かに私達がやってきたことは 戦争を始めた奴らと変わらないかもしれないです。
[ヤニクの言葉に答える]
でも、春になるまで、戦争が終わるまで安全に旅立つことなんでてきなかったはずです。 ヤニクさんが来た頃は、旅人ゆえにここにいれば安全だった。 でも、女子供だけでなく、そこに長期滞在している旅人にも赤紙は来ることになって、 ダーラさんは動揺したんです。
旅人とはいえ、馴染んでいた客が赤紙で殺される。 それが辛かったんだと。 …本人に確認しなかったのはダーラの落ち度でしょう。 でも、それだけ追い詰められていた。
[納得してもらえるとは思わない。でもヤニクがダーラ一人を責めている気がして、言わずにいられなかった。]
(+34) 2012/03/31(Sat) 17時頃
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[話を続ける]
その要因は私にもあるかもしれない。 私に赤紙で出たから。 ダーラもヨーラも止めたかったと思う。 でも止めさせなかったから。
だから、責任を問うなら、私にも、その責任の一端はある。 今となってはどうしようもないですがね。
でも、人として最期を迎えることができただけでも、 良かったと…これはこちらのエゴなのは分かっていますが…そう思っています。
生意気なこと言ってごめんなさい。
[ヤニクに頭を下げた。]
(+35) 2012/03/31(Sat) 17時半頃
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[赤紙の出頭を拒否する人が多かった村があったという。 その村は、危険因子であるとして、村に駐留していた軍によって殲滅させられたと…父からの暗号の手紙で知ることができた。
だから、セレストは…戦場に出向いた。 村を、守るために。]
(+36) 2012/03/31(Sat) 17時半頃
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―翌朝― [母は相変わらず塞ぎこんでいるようだった。だからなだめて家を出るまでに随分と時間がかかってしまった。
まっすぐ向かったのは工房。指輪と共に残しておいた、いざという時のための手紙を眺めて、机の引き出しの奥にしまいこんだ。多分、これを簡単に見つけることはもう誰にもできまい] この手紙はもう必要ないかな。・・だって、あの人なら、きっと必ず覚えていてくれるから。
[扉がノックされたのは、そのすぐ後]
ああ・・・上官さん。 どうしたんです?今になって。もういい時間ですよ。 [彼の口から聞いた言葉は、少し前の自分なら手放しで喜べたかもしれないが] ・・・そうなんですね。もう昨日一日いただいた時間で、思い残す事もないようしておいたのに。 他の人達には、きっと背負わなければならないものがそれぞれあるはずだから、と、それなら私が一番後腐れは少ないはずだから。
(19) 2012/03/31(Sat) 17時半頃
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・・あ、栞は用意しておきますよ。確かに。ブローリンさんの分と、それからあなたの分も。あなたのはヤマアラシかヒグマです。 ・・・また戻ってきてくださいね。 そう言えば、ダーラさんはどうしました?
[ベネットから彼女のことを聞き、きっと自分の代わりに誰かが犠牲になったのだろうと思うと、罪悪感を覚えずにはいられなかった]
(20) 2012/03/31(Sat) 18時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/31(Sat) 18時頃
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―長い長い、償いが始まる …ああ …ああ……やはりか。 やはり君もか。 君もそうなのか。
君がいつかあの村に あの人の下に戻ってくれたなら俺はどんなに救われたか 君は確かに 彼女の支えになってくれたろうに…。
[一抹の希望が消える。彼を責めはしない。 その権利は自分にはないし、そんなつもりはまったくない]
行くか。 行くんだな。 君の旅は一度終わったんだな。 また新たな旅を始めるんだな。
俺はここで彼女を待とう。待ち続ける彼女を待とう。 それが俺の義務であり、俺の望みだ。 君の旅の終わりを祈っている。 今度は、君が終わらせるんだ。 自分自身で…。
(+37) 2012/03/31(Sat) 18時頃
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[姉のミッシェルや、幼馴染であるクラリッサが確かに生きているのを見る。 ブローリンが出立した日の夜に、命を落とす存在が居なかったことに安堵した。
旅立ったと思っていたヤニクと死者として再会したときに。 セレストやホレーショーが尋ねた言葉の意味を改めて理解したからだ。
だからこそ、案じた二人の命が無事であることを――他の村人も無事であることを喜んだ]
(+38) 2012/03/31(Sat) 18時半頃
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セレスト。 …セレスト。 彼にダーラを責める権利があるのは当然だ。 彼は旅を始める前に終わりを告げられたのだから。
例えその先に死が待っていても、彼にはそれを歩いていく権利があったのだから。 君らの善悪など、正否など誰もわからない。 人の争いとは、正しいと思う事がぶつかるから起きるのだから。
ダーラ。 君より多くの人を理不尽に殺してきた俺にはなにも言う資格はない。 だがあえて言おう。 君には分隊長…ホレーショー殿が居た。 セレストもそうなのか。 ヤニクには誰が居たか。それは彼と共にあるものにしかわかるまい。
君は君の会うべき人に、胸を張り会える君で居るといい。 間違いかもしれない。後悔しきれないかもしれない。 だが自分を嘆く事は君を支えたホレーショー殿を嘆く事だ。 君にも訳があったろう。後に引けなかったんだろう。 だがそれは罪だ。咎に濡れた君は、その咎の先倒れた人の言葉は受け入れなければならない。
(+39) 2012/03/31(Sat) 18時半頃
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[戦争の終わりと春の訪れと、どちらがはやかっただろう。 エリアスの死亡通知は戦争終了とほぼ同時だったかもしれない。
嘆く家族を見守り。 そして戦地に向かったブローリンが、かえってきた気配を感じた]
――おかえり、ブローリン。
[前にできなかった、出迎えの言葉を、笑みを浮かべてつげた]
(+40) 2012/03/31(Sat) 18時半頃
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君はこうして終わってしまった。
償うのもよかろう、罰を受けるのもよかろう。 なお己の善を貫く事だってよかろう。
だが全て、君のして来た事と向き合ってからだ。 ホレーショー殿が生き永らえるにせよ、命散らすにせよ、 彼を迎えられるのはもはや君だけだ。
村を愛したその気持ちを、その時は彼に向けてやってほしい。
……人殺しのくせに偉そうな事を言っている。 すまない。
(+41) 2012/03/31(Sat) 18時半頃
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[聞こえた声に、目を細める。いや、悲しむまい]
期限切れだったろうか。 今思えば、余計な物を渡してしまった気がしてならない。
(+42) 2012/03/31(Sat) 18時半頃
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