226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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[自室の棚には、 大量のスケッチブックの他に。 最後数ページの空白を残した絵日記と、 少し大きめの紙でできた箱が置かれている]
(46) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[箱の中身は、"文通相手"のヒナコから送られてきた手紙たち。 そして、返事を描こうとして、かけなくて、 完成することなく中途半端に終わってしまった何枚もの手紙。
ヒナコは自分の描いた絵を、 本当に素直に喜んでくれていたと思う。 それがとても、嬉しかった。 他の人に見せても良いかと問われたとき>>1:77は、 驚いて慌ててしまったけれど、照れながらも頷いた。 …自分も、"あの絵"は、気に入っていたのだ。
だからこそ。 彼女から手紙が来るたびに、描いてみようとはするのだけれど、 明らかに下手になっている絵を送ることが出来なくて]
(47) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[此の部屋にあるのは、沢山の未練の欠片。 それを見守るように机の上では、 薬瓶に閉じ込めたばかりの宝石たちが優しく煌いている。 …先程、言おうとして言えなかったこと]
(今ならもう一度、描けるだろうか)
[全く同じようには、無理だとしても]
(君が力をくれたから)
[三か月ぶりに、何を描くのかはもう決めてある。 上手く出来ないかもしれないけれど、君の――――…**]
(48) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 18時頃
メルヤは、キルロイ達は仲良くしているか、ふと思いだした**
2015/06/07(Sun) 18時頃
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[近寄りながら声を掛けると>>3杖を拾おうとしていた少女は顔をあげた。 榛色の視線がこちらを向いて、いいえ、と首を振る。
手助けが必要かなと手を伸ばしかけるが、それより先に彼女はなんとか立ち上がった。]
そうかい? 大事ないといいのだけれど。
[ぼうっとしてという彼女の言葉に、さっき見たことはあまり口にしない方がいいのだろうと判断する。 ここにいる人たちは皆、不治の病を抱えてそれまでの生活を断ち切られてきている。 自分のように、人生をほとんどやりきって思い残すこともない、と言うわけではない。 思い悩むことも多いはずだ。]
(49) 2015/06/07(Sun) 19時頃
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…慣れない杖は歩きにくいだろう。 小石の上に乗ってしまったりすると滑ってしまうから気を付けて。
それと、杖は握り方が悪いと手首を痛めてしまうよ。 手首が杖の足の真上に来るように握ると負担が減るから、意識してそうするといい。
[だから、頭を下げる彼女には何でもないアドバイスをする。 彼女が転けたのは言葉どおりぼうっとしていたからで、自分は何も見ていないから言われたことを信じているという意味を込めて。
もちろん、立ち上がりはしたもののどこか覚束ない雰囲気の足許が気になったというのもあるが。 余計なお世話だといわれれば素直に謝るだろう]
(50) 2015/06/07(Sun) 19時頃
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[ここにはよくくるのか>>4と問われればにこりといたすらっぽく笑う。]
そうだね、晴れの日はだいたいここにいることが多いかな。 図書室から本を何冊か持ってきて本を読むのもいいし、そこの大きな木に登って音楽を聴きながら居眠りするのも素敵だね。
──ただし、私が外で居眠りをすると皆が素足ですっ飛んでくるんだけどね。 私の夢から逃げ出した何かが、この病気を広めるといけないから。 まぁ、この病はここの入院患者には感染しないって言われているから、貴女は心配しなくても大丈夫だと思うよ。
[眠っている間に記憶が幻獣になって流れ出す。 自分で見たことはないが、同じ病の相手ならたくさん見てきたし、自分もそれに触れて罹患したのだ。
彼女が自分の病をどれだけ知っているかは思い出せないが、これは世間話だ。 あまり気にすることもあるまい*]
(51) 2015/06/07(Sun) 19時頃
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[青年がトレイルのことを揶揄った口は、メルヤに部屋の中へと促されるうちに無意識にぎゅっと引き結ばれた。
結晶になって、化石として残ったとして、後の人々はそんな"彼"を見て何を思うのだろうと。 分析をして、名前を付けて、解読をしても、その中に"彼"の思いは遺されてはいなくて。 体だけが文字通り化石として残り続ける。それを。 自分というものが失われていく恐怖を知る青年は、その一点を。
( うらやましい )
そう、思って いた。 流れ落ちる水のように、零れ落ちる砂のように。 少しずつ、少しずつ欠けていくのは同じ なのに。 青年には何も残らない 残らない 残らない。から。
――――そんな気持ちすら何時の間にか、無くなって。 シーシャの中の"私"はそんな相手をとても愛おしく、呼ぶ。]
(52) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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キルロイ? あァ、…そういえば今日は見てねえなぁ。
[青年は邪魔すると一言余計に告げて、上がり込む。 シーシャの自室と構造は変わらないハズが、壁のキズが残っていないせいか、それとも調度品が置いてあるせいか、同じ作りには見えないメルヤの部屋。
振られた話の中に思い起こすのは自分を兄ちゃんと呼ぶ烏の弟分と、それと、表情のない紫水晶の瞳と。>>38 あの二人は今頃どうしているのだろうかと暫し思いを馳せた。]
(53) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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― 表紙のない絵本と漆黒の烏と ―
[それはある日の午後のこと。 表紙のない絵本には未だ空白の頁が多かった。
青年は暇さえあれば中庭や食堂で"描いて"いたから、 それを見ていたのだろうか。 それとも、直接聞かれたのかもしれない。
どちらにしても"私"以外に隠し事をするつもりの無かった青年は、何を書いているのかと興味を示す者>>45があったのなら表向き面倒だなどとため息を吐きながらも、何を書いているのか、程度は教えることにしただろう。
絵はそう得意ではなかったために、絵の殆ど無い絵本。 尤も、濡れ羽色の髪の少年が絵を描いていることを知っていれば中身を見せることはなく、はにかんで誤魔化しただろうけれど。]
(54) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[それから。 どういうわけか少年も絵日記を描くようになったようだった。 その原因に自分が絡んでいるとは知らないまま、少年の絵を目にする機会があれば、上手いな、なんて手放しで褒めていたに違いない。 少年との出会い頭のついで、頭を撫でてやるのが何時の間にか青年の悪癖と化していた。
それが。全て終わったのがあの日>>1:301のこと。
青年が暴れる音は直ぐに気付かれて 廊下に緊急時のサイレンが鳴った。その時のこと。
青年は何処か他人事のようにそれを見ていた。 自室から廊下へ引き出されて。両手を拘束される自分。 首筋にはしる微かな痛みと、滲んでボヤけた視界と。
人の顔。顔。顔。 シーシャを見る無機質な目と、白い壁と。
遠く、遠くに見えた、烏のはね。>>45]
(55) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[次に目覚めたのは空っぽの部屋。 腕に刺さる針と落ちていく水滴の音だけが煩かった。
目覚めて、意識を失ってを繰り返すだけの毎日。 混濁した頭では時間の経過のほども理解には至らなかった。
その部屋を出る時まで青年は知らなかった。 ――今も、知らない。
白く並んだ扉の向こう側。 センセーの部屋の直ぐ近くのその部屋>>1:229が、 一時的とは言え紛れも無く"シーシャの部屋"であったことを。]
(56) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[やっと自室へ戻る許可が出された時にはシーシャの自室であった場所はすっかり様変わりしていた。
何に対しても、およそ何かを記録し得るものは何一つない。
「 カクリされなかっただけ いいんだよ 」
青年を部屋まで送り届けたセンセーは言った。 カクリ。かくり。――隔離。
その言葉は風のようにシーシャの横を通り過ぎていった。 ある朝、起きると消えている誰か。 目の前で連れて行かれた誰か。 今まで見送ってきた幾人もの顔が過ぎて、消えた。
まだ思い出せる顔。思い出せない顔。 残しておけないものならば、在ったところで。
それは青年の胸の内に巣食った諦念。 何時か"私"が蝶の翅の少女に口にしたことと同じもの。>>1:57 壁に残すキズが唯一の"記録"になったのはそれからのこと。]*
(57) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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[記憶を横切った烏の羽は瞬きひとつで消え 青年は部屋に置かれたラックに目を遣りながら、]
酒って気分じゃあねぇよ。 …それに。 ――オレが飲めねぇのは知ってるクセに。
[酒の誘い>>39には断りの言葉を入れ、茶があるなら茶がいいと強請ってみせた。 促される前に椅子には座っていただろう。 足を組むのは癖で、ついでに膝の上にでも本を置いて。]
…コレは、…ぁー… 、…ん。粗大ゴミ。かな。
[問われたなら一度は置いたそれを手に持ってひらひらと振ってみせる。中身まで開けてみせるつもりはないが、見せる程度ならば問題はないと思っていた。]
(58) 2015/06/07(Sun) 19時半頃
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メルヤは、シーシャに紅茶を渡した。
2015/06/07(Sun) 20時頃
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/* 2
(-11) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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……はい。
[オスカーさんの言葉に、 わたしは中庭に転がる小石のひとつを杖でつついた。 確かに、滑る。危ないかも。 杖の握り方のアドバイスもちゃんと聞いた。
そこに気遣いが含まれていたことには 気づいていたけれど、 素直にその暖かさを受け取って、 ありがとうございます、って言って、微笑んだ。
幼げな顔だちに、いたずらめいた笑みを浮かべて オスカーさんは続ける。]
晴れの日に読書。 素敵だなあ。のんびり、本の世界に浸れて……。 大きな木……あれかな。
(59) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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[わたしはそっとあたりを見回す。 中庭の大きな木。
あの木に登って、音楽を聴いて、居眠りをする。 なんて穏やかで素敵なことなんだろう、と思って にっこりと笑った。 背中に翅があるわたしには、難しい事だ。
ただし、と続いた言葉に、うーん、と呟く。]
……それって……そんなの、 ちょっと哀しいです。 外で昼寝するのもままならないなんて――
(60) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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[病気とはいえ とわたしは続けて、それから少し考えた。 わたしはこのひとの病のことは、 なんとなくしかわからない。 時々若返っている、ということくらい。 98のおじいさんだ、という言葉は、>>0:163 わたしの耳には届いていなくて、実年齢は知らないのだ。
このまえオスカーさんを中庭で見つけた時は――]
……そういえば、この前 眠っているオスカーさんの傍に、 何か、いた気がします。 すぐに消えちゃったんですけど……。
[あれはけものだっただろうか。 何かふしぎなものだった気がする。]
(61) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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わたしの羽は…… 蝶に触ったときに、出てきたんですけど。 オスカーさんも、夢から逃げ出した何かのせいで 病気に罹ったんですか?
[どんなものだったんだろう? と気になって、 質問を重ねてみた。]
(62) 2015/06/07(Sun) 20時頃
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ああ、そうだったね。 僕がちょっと呑みたい気分だったから、ついね?
[他の人には内緒。彼が嘯く。 >>52茶を要求されれば、冷蔵庫から紅茶の缶を取り出す。彼自身は、果実酒をジンジャエールで割ったお酒をコップに注ぐ。
一気に浴びるように飲み干すが、彼は余り酒には強くない。]
キルロイは今日は元気そうだったよ
[ケイトとキルロイが二人で居たのは吹聴しない方がいいらしい。意味深な視線>>9を思い起こす。]
(63) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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[ややもの珍しそうに>>58シーシャが逡巡する。 シーシャの部屋に上がり込んだのは、何時だったろうか。壁の疵が鮮明に思い出される。 爪に傷を負うシーシャは、何を想って壁に疵を付けるのか、無論尋ねたことはない。]
粗大ゴミ? …ふぅん、絵本か何かかい?
何だったら僕が捨てて置こうか?
[>>58手にひらひらとさせる本を、彼の鳶色の双眸が見る。 以前。シーシャが絵本を書いていたことを、彼は知っている。
誰が、なにに興味を持っているのか。 なにを、残そうとしているのか。
踏み入らない範囲で、見えるものはすべて記憶に仕舞ってある。 彼自身のことを、彼は放置しがちだった。
好んでいたものを、簡単に手放した振りをする。未練を残している振りすらも、微塵も見せずに――。]
(64) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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―追想の庭―
[僕が懐いていた、いつも奇矯なピエロのような格好をした男は一人で大サーカス団のような真似をするようなひとだった。 その滑稽さに、子どもは笑い、大人も笑っていた。
僕も、笑っていた。火の輪潜り。大玉乗り。ライオンの着ぐるみと血糊で驚かす。おどけた仕種と、楽しそうな声。
周囲が湿っぽくなれば、懐中電灯を山ほど取り出して物理的に明るくしていた。 変わった男自身は、自分のことも、僕のことも――他の誰のことも24時間で忘れるのに”自分がピエロである”という根底だけは覆らなかった。
いなくなった後。何人かはその騒がしさの灯火が消えて寂しそうにしていたのを、覚えている。きちんと、憶えている。
中には騒がしいのがいなくなった、と口さがなく言う人も居たけれど、それも本心からではなかったように僕は思う。]
(65) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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―追想の庭―
[ピエロの男の所持品は片付けられ、僕の手元には何も残らなかった。 今部屋にあるのは、忌避しがちの病院関係者に頼んで手品グッズを集めた。
図書館のマジックの本を見た程度の真似。 いなくなったピエロの男ほど洗練さもなければ、突拍子や奇抜さもない。
持ち前の器用さを活かした手品は、僕らしく一言。
『種も仕掛けも、ございます。』などとおどけて見せた。 白いワンピースを着た少女や、幼い男の子や、他にも喜ばれていた。]
(66) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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―追想の庭― [人前で徐々に手品をしなくなったのは、4年前。手品を覚えて3年ほど月日が経った頃だった。
幻覚症状が現れるようになり、心象風景を露わにするのか。在りし日のピエロの男を映し出す。
――はじめは、声だけだった。 僕は空耳だと片付けた。
――次に、姿がうっすらと見えるようになった。 僕は白昼夢のようなものに、違和感を覚えはじめた。
声と姿が鮮明になりはじめたのは、1年半前。近くで大サーカス団じみた手品を見て、手元が狂いそうになったことがあった。
それ以来。手品を人前に見せなくなった。 僕の病気の症状を、知られないようにするために披露しなくなった。
手品を見せるのは、好きだったけれど仕方のないことだった。]
――彼自身はそうやって、自分のことをおざなりにし、”家族”である患者仲間を尊重することや、日々をいかに平坦に平凡に過ごすかに苦心しているのが実情だ。
(67) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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ところで、シーシャ。
[余り酒に強くない彼は、コップに二杯目をつきだした。 色々思いだしたせいもあるだろう。
ほんのりと、酔いがまわったしるしに、いつもよりものどかな声を出していた。]
痛み止めとか、余ってないよね? 僕はもう切らしてて、医者のとこ行かなきゃないんだよね。
[そう、零したのも酔っていたせいだろう。*]
(68) 2015/06/07(Sun) 20時半頃
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/* うん?キルロイの絵本と、ナナオの歌も書いたのにおかしくなってる(
(-12) 2015/06/07(Sun) 21時頃
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シーシャは、メルヤから紅茶を受け取れば口に含んだ。
2015/06/07(Sun) 21時頃
読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 21時頃
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[再び廊下、貴方と2人きり 困ったような声音に...は緩やかに首を横に振る>>42]
ううん、謝る事はないわ。 ……私、だって。離したくなかったから。
[貴方と手を離してしまえば、もう二度と会えない気がしたの そんなことを小さく、小さく 呟きは囁くような声量だから、誰にも聞かれず廊下に溶けてしまったかもしれない
私の願いに、キルロイが向けたのは心配そうな眼差し 苦笑を零しながらも了承してくれた事に嬉しさを感じつつも 心配をかけた事を申し訳なく感じつつ ゆっくりと彼の部屋まで歩いて行った
きし、きしり
関節が小さく、痛みを訴える まだよ、お願いあともう少しだけ 持って、私の、身体]
(69) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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―キルロイの部屋―
……ん、いってらっしゃい。
[繋いだ手が離れるのは、何だか寂しく それでもひきつった笑顔のまま薬を飲みに行く彼の背中を見送る 座らせてくれたのはとてもありがたく これなら身体の軋みも誤魔化せる
素早かったので錠剤の量を確認できなかったのが悔やまれるものの、 お茶を尋ねられれば欲しいとばかりに頷いた>>44 ――喉が、渇いていたから
湯のみでは多分落として割ってしまっただろう だからパックのお茶を渡されほっとした表情で受け取り]
ありがとう。……ああ、美味しい。 シーシャは、そうね何処かしら。 案外図書室か中庭でお昼寝しているかもしれないわ。
(70) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[後者は少しだけ惜しかった。が、其れを知ることあたわず シーシャに関しては...も何処か放っておけなく感じるのだ 日により何処か違う様な雰囲気を纏う彼 貸してもらった絵本に書かれた感情や、出会った人の事 これは何故か自分の″心の宝石箱″そのものに、見えて
――忘れたくない、忘れてほしくない そう、訴えている様なものに見えたから―]
(71) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[此方を見つめているであろう黒瞳に重ね合わせる勿忘草 彼の宝物(未練)が沢山あるこの部屋 こくり、とお茶を嚥下しながら...は彼を見つめる
貴方から、紡がれる言葉を待ちながら 促す言葉は不必要だろう 唯私は、貴方の翼に向けてゆっくり軋ませながら腕を伸ばす 声の代わりに、貴方の心に灯った勇気を後押しするように
どうしたの?キルロイ、と
唇だけで、貴方の名を呼びながら]
(72) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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[こつん、と確かめるように小石をつつく少女>>59を見ると、安心すると同時に少し胸が痛む。
外の世界なら、まだまだこれから楽しいこともたくさんあるだろうに。
普段は意識しないようにしているけれど、見てしまえばそう思わずにはいられない。 広い広い外の世界を、彼女も、他の患者達も──おそらく見る事はできずに終わるのだ。
そんな内心は当然、表には出さない。 自分が何を思ったところで、ここの人たちには嫌みにしかならないのだから。]
(73) 2015/06/07(Sun) 21時半頃
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