162 絶望と後悔と懺悔と
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早速愚か者が出た様だな。
[静寂が支配する城では悲鳴がよく響く。 覚えたての囀り>>*77が聴こえて冷笑を浮かべた。 贈るのは雛鳥を鳴かせた相手。 監視は付けてあるので何も心配する事は無い]
雛鳥達は全員お目覚めか。
[囀りが聴こえても、方向を変える事も足を止める事も無い。 雛鳥達の仮初の寝床へと辿り着くと中の気配を探る]
(*81) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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ひっ…!
[首が真後ろに折れた瞬間を見てしまった。 ありえない方向に曲がった首がそのまま元に戻らない。 手は放されて床に落ちた。 静かな言葉を落とす吸血鬼の眼は冷たくて何も返せなかった]
う、ぅ……うわぁああああああ!!!!
[あの血まみれの現場よりもある意味衝撃的な場面だった。 人とはこんなに静かにあっけなく死ぬのだと 静寂を破るような大声で叫んだ後、 自分は今来た道を情けないほどみっともない姿で逃げ戻った タイミング的にあの金髪が来るちょっと前のこと]
死ぬ…殺される…殺される殺される殺される……
[何をきかれても、これだけしか言葉にできなかった] y
(*82) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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―回想・サミュエルについて―
[自分と同じ歳の子が来た、と養母さんから聞いて、 実はちょっと期待していた。 仲良くしてあげて、とも言われていたものの、 明之進が試みた行動が功を奏していたかは今でも不明だ。]
……これは、なに?
[指差した緑色の苗。 野菜を丹精する手つきを見ているのが興味深かったのを 今でも覚えている。>>194 身の上話も、そこで聞いた]
(200) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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お母さん、が……病気で。
[死というものをきちんと理解したのは、もっと後からで]
お父さん――? は、いない。
[父というものの存在を知ったのも、孤児院に来てからだ。]
お母さんは、きれいで、優しい……かった。
[母のことを、少しずつ過去形に出来るようにもなった。]
……、……
[そこで懐に手を置き、少し考える。 父というものの存在を知って、思い出したのは この形見の手鏡を見つめて、母が誰かを呼んでいたこと*]
(201) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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僕たち……、生きてる? 生きて、 〜〜〜っ。
[僕は近くまでやってきた明にーさんに手を伸ばそうとする。痛くなって途中で止まるまで。>>*78 手さぐりするように手の指だけ動かしたら何かに触れたかな]
明にーさん、良かった……。生きてて、よかった。
[僕のふたつの眼には明にーさんの顔がしっかりと映ってる。泣いて視界がぐしゃぐしゃになっても、にーさんをちゃんと見たって事実はかわらない。 よかった]
僕は、だいじょうぶ。それよりにーさん、起きてて……いいの? みんなは、………アヤは!?
[せめて涙拭いてから訊いた方がよかったかな。でももう遅い]
(*83) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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明之進は、アヤワスカ達のことが脳裏をよぎった。
2014/02/08(Sat) 21時頃
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その様ですわね。
[トルドヴィンの声に頷く。
囀りは彼女の耳にも届いていたのだった。 監視役の吸血鬼に何が起こったのかと聞けば、家畜が雛鳥に手を出そうとしたと聞いて笑みを見せた。
監視役も、短気を起こせば同じようになると優しげに告げる。 その言葉に監視役の中には嫌な顔を見せた者も居たようだった。]
(*84) 2014/02/08(Sat) 21時頃
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[リッキィは痛そうな顔をする。>>*83 動いている指に、そっと手を添えて握った。 こちらの手はまだ熱いままだが、彼女はどうだろう。
泣き出してくちゃくちゃになってしまうから、 少し迷って、着物の袖で拭ってみるものの、 続いた問いには答えられない。]
――――あ……絢矢、は
[解らない、と、唇が戦慄いた。]
……ごめん、なさい。
(*85) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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―むかしばなし― [孤児院にも大分馴染み、孤児達に向ける感情も変わってきた頃。 『読書会』とやらで知識を仕入れてきた直円が、孤児の誰かにどこかの国のことや陰謀論を熱く語るのを、聞くともなく聞いていた]
陰謀なぁ。 直円のやつ、折角利口なのに……勿体ねえ。
[周はよく分からない事柄を延々と述べる様子に、溜息交じりに零した]
(202) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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[けれど直円の知識に対して貪欲な様子や、難しそうな本を読んでいることには素直に感心する。
何しろ自分は無学の極みで、まともに読み書きなど出来やしないのだから。 ふと、零瑠に字を教わっているのか、読めた書けたと喜ぶ年少組の笑い声が聞こえてきたから]
――俺、もしかしてチビ共より、馬鹿なのか?
[恐ろしい事実に思いが至った*]
(203) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/08(Sat) 21時半頃
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― ゆめ ―
『――――。』
[穏やかな声で名を呼ばれ、男児は目を開けた。顔を上げて姿勢を正す。訪れを待つ間にうたた寝してしまったようで、濡れた口許を慌てて拭う。
畳上に白い布が敷かれ、次々と反物が運ばれてくる。人の出入りが多い中、男性と男児だけが並んで正座して居た。机に面した男性の手元では、硯と刷り合わされ水に溶けた墨が海に流れていく。]
『準備が出来ました。では―――どうぞ』
[女の声に促され、男児は1つの色を選ぶ。 初めは赤みの紫。]
『あゐかちたるをききやうといふ、赤みかちたるを、あやめと、となふ』
[細筆がゆっくりと半紙の上を滑り、2文字を顕す。―――『菖蒲』。]
(204) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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/* >>*203 おそろしいじじつwwwwwwwwww 可愛いじゃねえかミナカタさんよ
ちびっこに交じって読み書き習えばいい!! ほほえましい!!! */
(-74) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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[白い天井の病室で、安吾と話した時か。 助けられなかった自分が、許せなくて唇を噛み締めながら呟いた。]
僕は、年上なのに。 男なのに。
[大人で、しかも訓練を受けた隊員たちもやられた。 だから仕方がないと言われた。
でも、そんなことはどうでも良かった。 伸ばした手が届く範囲は、とても狭くて。]
(205) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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[僕の目の色に似ている。そう呟いて次に差した色は、暗い青味の緑。]
『したそめをこんにてそめて。うへにかりやすにて五六ぺん程つけ。右とくさのごとくに染申候』
[読めるかと問われても『天鵞絨』は読めずに首を傾げる。 男性の指の先に、暗い灰味の緑。 あれの方が似ていると『革色』を綴る。
『黒橡』『蜜柑色』『紺鼠』――…
色の漢字を書いた紙が部屋に散らされていく。**]
(206) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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―孤児院のある日―
[帝都の中央を覆う空は鈍色。何れ来るだろうと思っていた雨雲は予想よりも早い。>>151]
あぁ……しずかに、降っているなぁ。 リッキィ。洗濯物仕舞うの、手伝ってくれる?
[頭に手を置き、軽く撫でて訊ねる。 首を振るような子ではないと思っていても、頷いて欲しくて。 文字はそれから、と文鎮で紙を留めた。]
きぼう……。リッキィは、何かお願い事があるかい?
『ねがい』を二つ重ねて『希望』ができる。ただ望むだけでは足りないんだよ、きっと。
[書き順を覚えられるように、紙と筆が立てる音は雨音よりも静か。書き終わると表情を緩ませ、リカルダが覚えるまで、何度でも何度でも『希望』の文字を書き綴る。 髪に残っていた雨粒がぽたり、1枚の紙に落ちて墨を滲ませた。
『きぼう』の漢字を書いた紙が部屋に散らされていく。**]
(207) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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[その沈黙を破ったのは、理依が駆け戻ったこと。>>*82 何事かと視線を向けると、出て行った時とは真逆の 凍りついた蒼白の顔になって見える。]
理依君……
[そちらへ体が傾きかけて、リカルダを振り返る。 しばし二人の間で視線を彷徨わせて、 少女の指を、きゅっと握った。]
(*86) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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/* おっと、絢矢の『父』は実は実父ではない、つもりでした。 >トレイルメモ『異母妹』
『父』という謎めいた存在と桜の庭園のあるお屋敷が軸。 にも関わらず同時にはそこに存在していなかった、 もしかしたら兄妹になっていたかもしれない関係。
という複雑で遠回しでミステリアスな関係を目指してました!
でもなんか、零瑠お兄ちゃんが考えてくれてる!!!! 美味しいなぁぁ。
(-75) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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/* 零瑠兄さんがうるわしすぎて震える。 ……ご、呉服関係? */
(-76) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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[大きくなったら。 強くなったら、手が届く範囲は広がるだろうか。
助けられなかった彼らも、助けることができるだろうか。 行方が分からないなら、死んではいない。 死んでは、いないのだ。そう信じて。
死んでいなければ。もう一度会って、手を伸ばして。
また、一緒に暮らしたい。]
(208) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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[さて、隣の部屋、サミュエルとキャロラインの元を訪れる。 周にしたのと同じ話を繰り返し、 特定の人物に対し行方を聞かれることがあれば、事実を告げた。]
[周と同じく怪我の酷いサミュエル。 事の起こり、吸血鬼との邂逅について聞くと、自然顔つきは険しくなる。>>187]
ホリー・ニルヴァーナ…。
[自分の遭遇することのなかった吸血鬼だが、ジャニスや隊長なら何か知っているかもしれない。
サミュエルの説明を聞きつつも、きっばりと告げられた彼の決意にはまだ、心の底から応援をすることができないでいて。 …先程の病室を出る時見た、周と同じ目をしている。 考え直せと言っても聞かないだろう。それでも、]
(209) 2014/02/08(Sat) 21時半頃
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/* ついでに言うなら菖蒲は零瑠の代わりになる筈だった子供だったのだけど、産まれた子供の目の色髪の色が、父にも母にも似ていなかった不義の子だったので、母親は愛を得られなかったという設定を妄想していましたよ。
(-77) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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…標的、か。 サミィ、おまえの気持ちは、よくわかった。
でもな、一応言わせてくれ。 もう一度、冷静になってからよく考えろ。
考えて、それでもその決意が変わらないというなら。 ――その時は、守護部隊を頼れ。 自分一人で、なんとかしようなんて、絶対に考えるな。
[家族を奪われた悲しみを糧に生きる少年らを、この道に導くのは容易い。 それだけに、この修羅の道は選ばないで欲しいとも思う。 今かけている言葉は、果たして自分のしていることは、正しいのだろうか…。
――良心の呵責に悩まされつつ、しかし自分が彼らの立場なら間違いなくこの道を選ぶのだ。 どんなものであれ、選択肢があるのなら示してやらねばならない。 それを選ぶかどうかは、彼らに委ねるべきなのだろう。]
(210) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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―帝都・守護部隊隊員療養所―
[ふ、と意識が浮上すると覗き込む視線が見える、 自分は情けなくもあの現場で意識を失った事を知る。 身体を起こそうとして、静止を受けた、 何より足の感覚がなくなっていたから]
砕けた骨はどのくらいで使い物になる? 動かぬのなら義足でも構わない。
[矢継ぎ早に医師に問いかけを投げて返答を得る。 とりあえず動けるようになるまでは安静だと 強く言われてしまいベッドに縫い付けられたのはその後。 対面した始祖とのことを考える時間だけがたくさんあった]
(211) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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― ゆ め ―
[目を覚ましてすぐに、今日は大事な日だと思い出して跳ね起きた。 春の庭を歩く。桜の蕾はどれもまだ硬く、枝の下から見上げて目星をつけ、付き人に高く抱えられて確かめては違ったと首を振るを繰り返してばかり。]
―――あ!
[日が翳る頃に漸く、綻ぶ蕾を見付けた。 冷えて感覚の薄れた指先で枝を折る。
硬い蕾が5つと、部屋で暖めて咲くを速めようとした蕾が1つ。 恥じらいながら『お母さん』に差し出す。とても美しい人だった。桜花よりも。秋の頃の紅葉よりも。艶やかで。]
(212) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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/* >>208 うるっと来るな…… 次の展開が100パー解っているだけに倍率ドン */
(-78) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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……?
[『お母さん』の微笑みは受け取った桜の蕾に。次いで男児の手をそっと掴む。 指摘されて、指先が赤いことに気が付いた。枝を手折る時にでも傷付けてしまったのだろう。
ぷくり。 半ば固まって膨らみを保ったままの、小さな蕾のような赤雫。
紅引いた唇へと運ばれて―――…**]
(213) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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/* 無駄に複雑な関係は誰得かってそりゃぁ……
私得だよ///
(-79) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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[一番古い記憶は、孤児院に連れて来られた時のもの。 だから、孤児院が自分の家で。 皆は家族だ。
家族と言う物を知らないと、陰口を叩かれたこともあった。 確かに、血の繋がりはない。 でも、自分にとっては家族だった。
大事な家と、家族を取り戻したい。 そう願う。]
(214) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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/* トレイルは雅だなぁ。 孤児院には勿体無い。 直円とまた違う学を感じさせる。
(-80) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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[キャロライナが目を覚まして。 身を起こそうとするのを制して、聞かれるままに事情を説明すれば>>119 呆然とした、現実を受け入れ難いという拒絶反応を目の当たりにする。
…そう。これが、普通だ。 この子達はまだ、子どもなのだ。 今の事態を簡単に受け入れることなど、できるはずもない。]
キャロル。 たしかにおまえは男で、あの子らの中じゃ歳上だったけどな。
…自分を責めるな。 訓練を受けた俺たち隊員でさえ、たくさんの犠牲者が出た。 俺達ができないことを、おまえに求めたりなんて、誰もしない。…仕方がなかったんだ。>>205
(215) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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/* ・僕の過去を話してもいい→アマネにーさん、(レイにーさん)
(-81) 2014/02/08(Sat) 22時頃
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