162 絶望と後悔と懺悔と
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こんなのサミーたんじゃない……。
(-73) 2014/02/20(Thu) 12時頃
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>>131
――……おかえり。
おでは、お前を嫁にするだ。 おまーのとーちゃんに反対されでも、関係ねぇ。
いいから、うん、と言っとげ。
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――……おかえり。
結婚しよう…。 お前の親父に反対されても関係ない。
いいという返事しかきかない。
(-74) 2014/02/20(Thu) 12時頃
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やっばりごんなのサミーたんじゃねえ
(-75) 2014/02/20(Thu) 12時頃
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[キャロはどんな顔で円とニールの話をするのだろうか。
二人の死を聞けば、 足はふらりともう一つの血溜りへ。]
ニールさん──。
[ぱしゃんと音を立てて、紅へと片膝を浸す。
伸ばした腕の指先で、 瞼を撫ぜて瞳を閉ざす。
それから──。 血溜りに指を浸し──唇に引いた。
まだ鮮やかな赤。 ニールがくれた紅と同じ色。]
(134) 2014/02/20(Thu) 12時半頃
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[妻を目の前で殺され、 娘を吸血鬼に変えられたニールの恨みは深かった。 彼もまた、自分の手で愛する娘を殺している。
娘が生きていれば丁度絢矢や円と同じ年頃だったと 絢矢が十六になった日に 無骨な手で贈り物を手渡しながら 話してくれたニールの低い声。
戦場で浸る時間などなく、思い出すのは刹那。 後は──顔色も変えず立ち上がると どこか必死さを増して襲い掛かって来た鬼を数匹 無表情に斬り倒した。]
(135) 2014/02/20(Thu) 12時半頃
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[例えキャロライナが正直に ニール殺害を口にしたとて、 絢矢がキャロライナを責めることはない。
釦を一つ掛け違えただけ。
そう言い聞かすようにまた一つ、 動きを封じた鬼の躰を積み重ねる。]
(136) 2014/02/20(Thu) 13時頃
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明ちゃん──
[片手の指ほどの鬼を斬り伏せた頃か──。
追いついた明之進の 立ち尽くす細い肩に触れて]
──行こう。
[早く──と 急くように囁く。]
(137) 2014/02/20(Thu) 13時頃
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[明之進への囁きの後、 変わり果てた貌と 無数の疵の残る躰をリカルダへ向け、 やはり笑顔の一つも浮かべることなく、絢矢は言った。]
ボク達はこれから始祖を討ちに行く。
リッキィ、キャロ、 キミ達は来ないで──…。
[このまま遠くへ逃げて──。
願いは聞き入れられるだろうか。
変わらぬ表情の代わりに 絢矢の手はリカルダの手に触れ、 懇願するように、握り締めた。]
(138) 2014/02/20(Thu) 13時半頃
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[人の境を踏み越えて戦う姿を リカルダには見られたくなかった。
円の躰から流れ出た血の海で 平然と笑うキャロライナを戦場から遠ざけたかった。]
怪我は平気。 始祖吸血鬼を斃したらゆっくりと治すから、 今は──無理を、させて。
[静かな呼吸に決意を秘める。
声は吐息に、吐息は無音に。 射抜くような眼差しは、 今は見えぬ始祖へと遠く狙い定める。]
(139) 2014/02/20(Thu) 14時頃
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[けれど、嗚呼──]
『贖いをなさい────菖蒲』
[今もまだ、聴こえている。 呪詛の音色が耳許で**]
(140) 2014/02/20(Thu) 14時頃
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……っ、そんな、
[もし僕が「そうだよ」って言ったら、キャロライナにーさんはどうするのかな。>>119 僕を“敵”とみなして……殺して、くれるのかな。
僕の言葉に肯定してくれたにーさんの声は短くても揺るぎなくて、――流されそうになる。 けれど]
そんな、こと、…しない、よ。
[僕は、昔と変わらない――じゃなくって、昔に戻ったみたいなキャロライナにーさんには、 殺されたくないって思ったんだ。>>122]
(141) 2014/02/20(Thu) 19時半頃
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…絢矢っ、だいじょうぶ―――
[やっと会えた。生きて会えた。 なのに喜んでる余裕もないなんて。
僕が二度目に名前を呼ぶのよりちょっぴり早く、絢矢は周りを素早く見回してた。敵が来ないか警戒するみたいに。>>117
明にーさんと絢矢が、ちょっと前まで一緒にいたみたいなことをキャロライナにーさんは言う。>>124 絢矢も、もしかしたら、僕に夢を見せようとしに来たのかな。 ――わかんない]
(142) 2014/02/20(Thu) 19時半頃
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[僕は、キャロライナにーさんが事の顛末を話すに任せることにした]
……。
[そっか、名前、ニールって言うんだ。>>134 僕は投げつけたマインゴーシュを拾うついでに、赤に沈んだその人の亡骸をほんの一瞬、見下ろして、
あとは、吸血鬼を斬り倒す絢矢の姿をただ、見てただけ。
見とれてたのはほんのわずかな間。 どっちかっていうと痛々しくって見てられないくらいだったのに、僕は、――止められなかったんだ]
(143) 2014/02/20(Thu) 19時半頃
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明にーさん……!
[僕は立ち尽くす明にーさんに近付いた。足取りは相変わらずふらついてる。>>128 来たら話す、って言ったのに、どう話せばいいのかまだ分からなくて、また苦しくなる]
え、……?
[その時絢矢も明にーさんに近付いてきた。>>137
行こう、って、―――どこに?]
(144) 2014/02/20(Thu) 19時半頃
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―――…。
[そっか。“始祖様”のところに行くんだ。>>*31 僕だって分かってる。“始祖様”を殺すのが、一番、最良に近いやり方だって]
僕は、――終わらせたい。
[戦って、誰かが死ぬ、その繰り返しを。 あるいは、罪にまみれた僕の生命を―――?]
(*32) 2014/02/20(Thu) 19時半頃
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………。
[僕は握られた手と、絢矢の顔を交互に見比べる。>>138 誰かがちょっと外に出てくだけでも心配そうに見送ってた絢矢が、 今は表情ひとつ変えないで、僕の手の届かない遠くへ行こうとしてる]
――やだ。
[僕は首を横に振る。 これじゃあまるで駄々をこねてるみたい。小さい妹がねーさんに対して。 今の僕と絢矢を何も知らない人が見たら、そう見えるかもね]
(145) 2014/02/20(Thu) 20時頃
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だって、ケガ、だって、してるのに……
[僕は絢矢がちっとも平気そうに見えなくていっそう、ぶんぶんと首を横に振る。>>139]
なんで、そんな無理、して……、
[分かってる。“始祖様”を殺すためなんだってことくらい。 違うそうじゃなくて、なんで。 なんで絢矢が、こんな無理を背負ってるのかな。
あの時、手を、離していなければ。 吸血鬼から家族を守るための力があれば。
円は「誰にも、何にもできなかった」なんて言ってたけど、>>5:144 何かできていれば、今とは違う僕らになれていたんだったら、 これもやっぱり、―――僕の罪なんだ]
(146) 2014/02/20(Thu) 20時頃
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[だから僕は罪をさらして、認めて、贖ってもらわなくちゃいけないのに]
おねがい。 おいて、かないで……!
[なんだろう、ほんとに、聞き分けのない子供に戻ったみたいに、 それしか、言葉が出てこない。
泣けなくなってるから、やっぱり、ちゃんと戻れたわけじゃないんだけど**]
(147) 2014/02/20(Thu) 20時頃
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―踏むは鬼か人か―
[地に着いたジャニスの、三日月斧の柄を握る右の手首に零瑠は踵を乗せて踏みつける。その足首を摑んだのは彼女の左手。]
こ、の、……ばか、ぢからっ!
[見上げてくる視線の内、紅が潜んで居るのか、主に似た―――そして、何故か懐かしい色を見付けてしまった。]
お、母、さ……
[口に出た言葉に驚き目を張るが、 刃が肉を断つ感触にすぐに我に返る。
――似ているだけだ。
鬱金の光、濃い闇、焦がれる熱、凍てつく冷。眼差しひとつに胸が鳴り、名を呼ぶ声に耳が鳴り。]
(148) 2014/02/20(Thu) 20時頃
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/* た、た、たぶん白300ptは いってないと思うよー(遠い眼)
最近の明にーさんのログ(僕への返しっぽいの)にちょくちょく愛を感じる >>125とか
(-76) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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嗚呼、あなただけだ。
俺の永久は、あなただけ……
全ての支配者である名を持つ、
あなた、だけ…………
(*33) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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[もう最後の記憶も過去の思い出と溶け合った頃 紅い意識が入り混じった、人だったものが目を覚ます。 今すぐにわかることといえば、自分はなぜか屍累々としたこの場にいるというだけだ]
……?なんだ、これ。
(+17) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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ジャニスさんのことは、お姉さんだと……思っていたのに。
[言い直す。]
ねぇ。 本当にヒトではなくなってしまったのじゃあないの?
それでも、ジャニスさんでは…… あの方を越えることなんて、出来やしない。
[後ろに下がった主の、好機を探す。 隙を作らせれば主の一撃があるだろう。]
(149) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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そんな目で、……俺を見る、なっ
[ジャニスの両脚を警戒しながら、痛みに喘ぐ。捻った上半身の、肩から落ちる赤雫はどれ程彼女を染めるか。
ヒトから離れた力は周を思い起こさせる。
これが聖水銀のせいだと言うのなら。 始祖の血のせいだと言うのなら。
子である身の、力ある濃紅を一部としたこの身の、何と不甲斐ない動きよ。]
(150) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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は、ぁっ!
[まだ戦える。そう、まだ。
幾度刃を突き立てれば、その腕は使い物にならなくなるだろうか。腕に腹に胸に首にと狙いを変え。
目を潰さんと、一閃。
ジャニスの左手が離れるのと、 零瑠の足が潰れるのとどちらが先か。*]
(151) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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/* 共存案の提示は、わりと却下前提です。 そうあれば、主人と共に多くの時間を過ごせるなぁって。
ヒトのことを考えてるようで、考えてません。
で。やっぱり愛されたいのとは違う気がしてねぇ。 理依の方が愛されたいよねって。
(-77) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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まぁ誰もいなかったら俺適当に消えよう。 ちと忙しくもなるしな。
(-78) 2014/02/20(Thu) 20時半頃
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[小さな手を握る指に力が籠る。
やだ──と、リカルダは言った。 それしか言葉を知らない子供のような口調で。]
リッキィ──…、
[だけど──。
絢矢は何も答えない。 手を握り膝を曲げ、 昔に戻ったように近い目線でリカルダを見る。
絢矢は知っている。 リカルダが見た目通りの子供でないことを。 誰よりも長く側にいたリカルダが 誰よりも良く絢矢を知っていることを。]
(152) 2014/02/20(Thu) 21時頃
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[>>130 彼が振り返った時、ふる、と肩の震えた。 片手は自分自身を抱くように、問いかけにはただ頷いて。
鬼たちが、取り囲むその殺気の理由、 それは己の身にも振り抱える、強い強い呪縛だ。
――始祖の命令。
遠ざかっていくように感じるのは、自分自身だ。 俯いたまま口唇を噛み締める、 優しい言葉が遠くなる、引かれた手を振り払おうとして、 それは力なく滑り落ちただけ]
……サミュエル、……ごめん、ね
[――どく、と脈打つ血の流れ。 緋色の世界の中に残像が見える、紗がかかる、たくさんの彼の姿。どうしてか、いつも彼を少し後ろから見つめていて、その眼差しは交わらない]
(153) 2014/02/20(Thu) 21時頃
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[──だから、それに甘えて。
何を言われても連れて行く気はなかったのに。 今だけは我儘を通すつもりだったのに。
五年前と変わらぬ声で──]
リッキ──
[“あの日”と同じ泣きそうな顔で]
…──……、
[“あの時”と同じ小さな手が、 置いて行くなと縋るから──]
(154) 2014/02/20(Thu) 21時頃
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