157 南十字四丁目
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― 救援の到来 ―
[朝日が昇るとともに灰色の獣に呑まれた村の様子が明るみとなっていく。 村は沿岸部と平野部、そこから緩く伸びる丘陵の上の三つで成り立っている。 沿岸部は跡形もなくなっており、地形すら変わっているようだった。 平野部の建物も全て押し流され、黒のキャンバスの上にところどころに船が乗り上げていた。 丘陵部は中腹まで獣に呑まれており、呑まれた海抜までは樹木がなぎ倒され禿山となっていた。 どこまで獣が呑みこんだのかはすぐに分かる。 境目に大量の木材……家だったものが残っていたからだ。 そこより上は潰れた家屋や土砂で押し流された箇所、火事で焼けている家があり……目を凝らしてみれば人の姿が見えた。
救援のヘリがやってきたのは朝日が昇って少ししてからだった。 やってきたのはたった一機だけ。 搭乗員に話を聞けば本土の方でも地震の被害があったそうだ。 船の方も被害があり、また湾口が荒れていて近付けないらしい。
しばらくの間は、このヘリ一機で物資の輸送や、怪我人の搬送を行うこととなる]
(@0) 2013/12/23(Mon) 02時半頃
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医療品はこれだけですカ?
[救援に来てくれた隊員に尋ねると苦虫を噛みつぶしたような表情で首を縦に振られた。 一目で見て、足りないと分かるくらいの量しかない。 食料品も出来るだけ回してくれてはいるのだろう。 それでも、これから捜索して見つかる生存者のことを考えると心もとない数でしかなかった]
わかりましタ…… たダ、次は輸液用の生食を多めにお願いしまス……
[なんとかお願いすると、黄と判定した患者の搬送をお願いすることにした。 多くは骨折だが、ご老体が多い。 放っておけば歩けなくなり認知症となってしまうだろう。 一度に搬送できる人数は少ない。 一日にやってくる回数も数度と言ったところだろう]
……私は何人助けられるでしょウ
[小さく、呟きを漏らした]
(@1) 2013/12/23(Mon) 02時半頃
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テントはそちらニ 怪我人の方を入れてあげてくださイ 元気な方は薪を集めてくださイ 沢で水を汲んでお湯を沸かして欲しいでス
[医療用にと宛がってもらったテントは二つ。 それを建ててもらい、搬送予定の人にそこに入ってもらった。
軽傷の人の手当を行い、体調の悪い人はシートの上で寝てもらう。 昼はまだ暖かだが、夜になるとまた冷える。 そのための準備を行っていた]
笑美さんは大丈夫でしょうカ……
[笑美も手伝ってくれていただろうか。 別の場所の手伝いをしているのであれば、後で寄ってみようと思っていた。
それらが済めばバッグに医療品を詰めて救助班と合流した。 これから向かうのは、無事な丘陵部――]
(@2) 2013/12/23(Mon) 03時頃
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――山麓――
[津波はさほどではないが、 地震の被害が大きい山麓まで降り立っていた。 言葉を失った。
既に救助隊員が瓦礫を避ける作業をしている。 そこから、出てくる遺体の、数々。]
……っ、う
[嘔吐感を催すが、ろくに食事もしていないせいで戻すことはなかった。]
『この女性は息がある!早く治療を!』
[見知った顔だったかもしれない。 わからない、もう何も、見えない――]
(@3) 2013/12/23(Mon) 03時頃
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[ぶんっ、と一つ首を横に振る。 だめだ、こんなところで挫けてはいられない ただでさえ人手不足なんだ]
手伝います! 担架はあるんすか! どこに運べばいいですか!!
[小柄だけれど、体力はあるつもりだ。 救助作業を手伝うために、邪魔にならないよう 隊員の指示を聞いて。]
(@4) 2013/12/23(Mon) 03時頃
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― 南十字村・丘陵部 ―
[燃える燃える、世界は燃える。 倒壊した建物は数多い。 暖房にガスストーブを使っていた家も多かったのだろう、その多くは火の手に包まれ今尚燃え上がっていた
鉄筋性の家に住んでいた者は無事であったし、木造でも無事な家はあった。 そこに住んでいた者たちは夜通しで救出活動をしていたようだ。
崩れ落ちた瓦礫の下呻き声が聞こえる。 もしかすると、生きながらに火の手に包まれた人もいるかもしれなかった]
(@5) 2013/12/23(Mon) 09時半頃
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『先生ー』
[自分を呼ぶ声が聞こえる。 振り向けば大の男に肩を担がれた若い男性が一人、太ももに創があり唇が微かに青紫色のようだった]
その方はどうされたのですカ?
[連れてきた男の人二人の手の甲に無と記しながら問いかける。 男の答えに...は目を見開いた。 倒壊した建物の下敷きになっていた――それは、つまり……]
ここは感覚はありますカ? ここハ?
[地面に膝を着き、男の足に触れていくが感覚はないらしい]
そこにシートを敷きますから座らせてくださイ 寝かさないデ、支えてあげてくださイ この方のご家族の方ハ?
[尋ねればまだ瓦礫の下とのことだった]
(@6) 2013/12/23(Mon) 09時半頃
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そウ、ですカ……
[顔を伏せる。 鞄の中から輸液用の生食を取り出し、腕の静脈を確保して点滴を開始する。 太股の付け根をゴムバンドで圧迫し、なるべく血液が戻らないようにもした]
あちらに救護テントがありまス この輸液が終わったら連れて行ってくださイ
[だが、圧倒的に輸液が足りていない]
いいですカ! 瓦礫の中に埋もれている人が居て姿が見えたら教えてくださイ すぐに掘り起こさないデ!
[クラッシュシンドローム。 こうした災害現場で見た目で分かる怪我よりも恐ろしい症候だった]
(@7) 2013/12/23(Mon) 09時半頃
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[本土の方の空を見上つめる。 早く、早く、次の補給物資を――。 祈りながら怪我人を視ていく。 無傷、緑、黄、赤、そして黒。 手の甲に文字を書いていく。 黒は死者、彼らに手を合わせる時間も、祈りを捧げる時間もなかった]
この人は動かさないでくださイ この場で処置しまス!
[黄の人は救護テントへと。 不衛生な環境では感染が心配だったが赤の人はその場で処置を施していく。 手が足りない。 医者が一人では、足りない。 ...は休む暇もなく、治療を続けていく
額から、ぽつりと汗が滴り落ちた]
(@8) 2013/12/23(Mon) 09時半頃
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――丘陵部――
[どのくらいの時間、素人ながら、隊員に従って手伝っていたか。けが人を丘陵部のテントに運ぶということで、そちらへ向かえばクリスの姿が見えて。 必死に治療に従事する彼女は、休みなく働いているのだろう。休む暇などないのはわかっていても]
せんせ――
[ハンカチはけが人の治療に使ってしまったから、服の袖で彼女の汗をそっと拭う。 疲労の滲む表情に、苦い思いを隠せなかった]
先生が無理しちゃだめだからね。 ううん、無理するなっていう方が無茶なのはわかるけど。 倒れないでね……?
(@9) 2013/12/23(Mon) 16時半頃
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ア、笑美さン……
[汗を拭いてもらい、声を掛けられるまで気付かなかった。 心配させぬようにと微笑みを浮かべる]
大丈夫ですヨ、体力には自信がありますかラ
[女性にしては大柄な体つきはこういう時に役に立ってくれてい。 普段は可愛い服もなく残念なことが多いのだが……]
笑美さんも無理しないでくださいネ この後、あちらに行きますかラ
[あちらと示したのは平野部のことだった。 そこは黒の蔓延る湿った世界。 地面は海水でぬかるみ、臭いも酷いことだろう。
出来れば笑美には行って欲しくはないが、笑美のコンビニはどこら辺だったろうか。 父親とは合流できらのだろうか――微笑みの仮面に小さなヒビが入っていた]
(@10) 2013/12/23(Mon) 17時半頃
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うん。 お医者さんだから、自分の限界とかもわかるよね。 でも――医者の不養生にならないように!
[心配なのは大切な人のこと。 勿論家族のことだって気になって眠れない。 或いは見知りの人たちのことも。 でも、人は時として残酷で、目に見えないものよりも視覚として捉えたものに優先順位をおくことがある。今がまさにそれ。]
クリス……せんせい。 あたしね、あなたまで倒れちゃったら もうどうしていいかわかんない。 だから――絶対に、無理しないって約束して!
[ぴっ、と小指を差し出して。 隊員が平野部に戻ると方々に合図を出している。彼女と言葉を交わす時間すら短いものだけれど、それだけで元気を貰える]
じゃあ、先にいってる。あとでまた!
(@11) 2013/12/23(Mon) 18時頃
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大丈夫でス、私は毎日おにぎりいっぱい食べてるでス
[力瘤を作ってみせようとするが出なかった。 乾いた笑い声を出しながら、こつりと自らの額を叩く]
私は大丈夫
[安心させるように、しっかりと笑みを浮かべると差し出された小指に自らのそれを絡めた。 ゆびきりというのだったか。 むかし、むかしの遊女が小指を賭けたお呪い。
平野部に向かおうとする笑美にマスクを渡してその後ろ姿を見送ると、新たに救出された人の元へと向かった]
(@12) 2013/12/23(Mon) 19時半頃
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[助け出された人は酷い出血状態だった。 しかし、ここでは縫合も輸血もすることはできない。 ゴムヒモで緊縛し、止血を試みた後に手の甲に赤と記して救護テントへの搬送を頼んだ。
皆、疲労の色が濃くなっている。 刻限は正中。 太陽はそれでも、少しだけ西に傾いていた。
渡されたジェル状の食べ物を口にする]
後、何人救えますカ
[呟きに答えてくれる人はいなかった]
(@13) 2013/12/23(Mon) 19時半頃
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[指切りで約束をした。それを信じて。 クリスからもらったマスクをつけながら平野部に向かう。 夜になれば、救援活動も難しくなってくる。人を救えない時間、けれどそれが自分たちの休息時間にもなると思うと、複雑な気持ちだった。]
皆……
[思うのはコンビニに足繁く通ってくれた人々や、まだ行方がわからない父のこと。コンビニの周りは被害が大きく、瓦礫のせいでコンビニがあった場所まで行くのも難しい状況だった。]
皆――、日が沈むまで全力で頑張ろうぜ!!
[一人でも多くの命を救いたいと喝を入れ、 駆け出す。]
(@14) 2013/12/23(Mon) 20時頃
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うおあっ!!
[平野部で海の藻に足を取られ転んだ。 べちゃりとコンビニの制服に泥がつく。]
なんじゃこりゃあああ
[藻やら、泥水やら、瓦礫やら、平野部は酷い状況だ。流されて亡くなった人の遺体の回収すら、まだ終わっていない現状では――]
……、げほっ
[見たことのないような凄惨な光景に、涙が出そうになるのを堪え、隊員の後を追いかける。]
(@15) 2013/12/23(Mon) 20時頃
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[これから平野部の捜索を行うに辺り現在の救護テントの位置では不便だった。 しかし、丘陵部であるこの地区はまだ火災もあり不適切な場所だった]
せめて診療所無事なラ……
[目の前で倒壊した診療所を思いだし、瞳に湖が生まれそうになった。
その呟きを聞いた隊員が見てきてくれると言うが、首を横に振った。 丘陵部にあったとはいえ、無駄足になる可能性が高かった]
(@16) 2013/12/23(Mon) 21時半頃
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― Dr.クリスの災害報告書 ―
[南十字村。 総人口2300人。 沿岸部に500人、平野部に1400人、丘陵部に300人、山岳部に100人(概算)が居住していた。
津浪により丘陵部の中程まで壊滅的な被害を受ける。 初日に確認した生存者は300余名。 行方不明1900人。 死100人。
生存者の大半は無傷か緑。 老人に黄が多目に見られる。 日数経過により数値の悪化が予想される]
(@17) 2013/12/23(Mon) 21時半頃
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――日没――
[クリスが書いた報告書より>>@17行方不明は少し減った頃。見つかったのは遺体であったり、重症で意識のない人が殆どだった。 一日を経た。 時間を追うごとに生存率は下がっていく。 そして重症で意識のない人を収容出来るような施設がこの島にあるはずもなく、何度か往復するヘリコプターが怪我人を運ぶが、限度があった。 つまり見殺しにせざるを得ない状況である。]
……
[緊急避難所としての体育館内の清掃がなんとか終わったらしい。衛生面で完全とは言えないが、風雨を凌ぐくらいは出来るだろうし、救援物資のストーブで暖まることもできる。生存者、怪我人の体力を奪わないことを優先した結果だ。]
(@18) 2013/12/23(Mon) 22時半頃
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――体育館――
[今回起きた地震は、日本南部、諸列島を中心に、沖縄、九州南部鹿児島県や宮崎県に及ぶ大型地震。 首都圏や都会で起こらなくて良かった、なんてコメントは不謹慎すぎて放送はされないが、そう思っている人は多いのだろう。 被災地の皆様の無事を祈る、というありきたりな言葉が何度も飛び交い、ああ、この人たちは本当に ―――他人事なんだな、と、そんなことを思いながらラジオを聴いていた。]
(@19) 2013/12/23(Mon) 23時頃
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[体育座りで、ただっぴろい空間の隅っこで。 顔を膝に埋めて、歯を食いしばる。
コンビニの周りへはまだ捜索の手が回らない。 明日には行けるかもしれない、という隊員の言葉に期待出来るほど、単純ではない。時間が経っているのだ。コンビニにいた人が無事である可能性は、低い。]
けほっ。
[寒気が酷い。こんな時に風邪なんかひいていられないと、支給された毛布に包まって目を閉じた。]
(@20) 2013/12/23(Mon) 23時頃
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― 日没・体育館 ―
[ヘリは何度か島へとやってきてくれた。 その都度怪我人を数人ずつ輸送してもらっていたが、明らかに人数が足りなかった。
日没前にやってきたヘリは軍用の輸送ヘリだった。 そういう光景を見て、初めてこの国にも在るんだと認識できた。
医療品もかなりの数を持ってきてくれたし、食料も現在の人数から見れば余裕のある数だった。 しかし、それはこちらの母数が減っているからに過ぎない。
優先度の高い怪我人を一気に十数名運んでもらう。 向こうで無事に治療を受けられることを祈りながら、体育館へと戻った。
医者は、一人しかいない]
(@21) 2013/12/23(Mon) 23時半頃
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― 体育館・テント ―
[体育館の中にテントを設営した。 床に穴をあけることになったが恐らくはこの建物も塩害で建て替える必要があるだろうから気にしないことにする。
テントの中で湯を沸かし、蒸気で満たしていく。 漫画でもお馴染みの手法だった。 そのままよりは、ずっとマシだ。 天井から吊り下げられたランタンの僅かな光の元で、オペを行っていく。 行方不明者の数は減り、死者の数は増え、怪我人も増えた。 助かる見込みのある者だけを、優先的に、一時的な処置を施していく]
(@22) 2013/12/23(Mon) 23時半頃
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『カラン――』
[出来る処置を終え、トレイの中に器具を落とした。 出来る処置……医療品が底を着いたのだった。
重く気だるい空気をゆっくりと吐き出していく。 輸血のセッティングを行い、外で待ってくれている人に知らせ、患者を看てもらうことにした。 使った器具を消毒して、また明日の朝物資が届いたら始めなければならない。
テントから出てふらりふらりと歩いていると額に硬いものが当たり、トレイを床に落とした]
『人殺し――』
[泣き叫びながら、石を投げてくる女性が一人。 顔を腕で庇う。 石は庇えていない額に、庇っている腕に、肘に、手に当たる。 当たったところが痛い]
(@23) 2013/12/23(Mon) 23時半頃
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[しばらくして女性は取り押さえられた。 一人息子が治療もされずに死んだらしい。 ...は何も言うことはできない。 黒と判定した者は、治療を行ってはいないのだ。 それは見殺しにも見えるものだっただろう。
...は立ち上がると器具を拾ってトレイに入れ、ただ頭を下げてその場を去った]
『ひとごろしぃぃーーー』
[叫び声が耳に痛い]
(@24) 2013/12/23(Mon) 23時半頃
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― 体育館の片隅で ―
[医療器具を煮沸消毒し、食べ物と飲み物をいくつか貰うと...は笑美を探して体育館を見渡した。 >>@20 体育館の片隅で寝そべる笑美の姿を見つけると近くに歩み寄っていき隣に腰を下ろした]
笑美さン、寝ていまス、ネ?
[毛布を少しだけ捲り、顔を覗きこむ。 毛布の中は熱く蒸せており、笑美が妙な咳をしていた]
笑美さン、大丈夫ですカ?
[毛布の中に手を忍びこませ、首筋に触れる。 脈拍がやや早く、熱い――]
笑美さン、失礼しまス
[笑美の身体を毛布ごと引きずると、そのまま舞台横へと運びこんだ]
(@25) 2013/12/23(Mon) 23時半頃
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[夢現に>>@24人の叫びが聞こえた気がした。
"人殺し"
自分に言われているようで、嫌な汗をかく。 魘され、頭がずんずんと痛い。
>>@25微かに聞こえた声には 無意識に安堵感を覚え――]
ん……
[引きずられている、なぁ……とぼんやり感じながらも 少し発熱しているせいか、意識ははっきりしない。]
(@26) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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― 体育館・舞台横 ―
大丈夫ですカ?
[着替えとタオルを貰ってきて、再び舞台横へと戻る。 意識がはっきりしていないのは寝ているからだろうか。 >>@26 心なしか眉間に皺が寄っているようにも見える。 毛布を捲ると、汗のしみ込んだコンビニ店員の服が見えた]
いけませんネ……笑美さン、着替えさせますヨ?
[頭の方へと回り込み、笑美の上半身を起こしてまずは上着に手を掛けた]
はーイ、万歳してくださいネ
[口で言いながら胸元のボタンを外して片腕ずつ袖から腕を脱がし、上着を脱がした。 笑美はブラを着けていただろうか。 着けていれば呼吸の邪魔にならぬように一緒に外してしまう]
(@27) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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[上着を脱がせばむわっとする汗の匂いが漂った。 お風呂もないのだから、きっと汗をかいたままだったのだろう]
頑張られたのですネ……
[後ろから身体を支えながら、頭を優しく撫でた。 撫でながら、手早くアツシボで身体を拭いていこうとした]
(@28) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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ふあ……ふわっ!?
[万歳してください、のあたりで完全に意識が覚醒した。 じ、自分は何をされているのか。 一応女の子らしいブラをつけているのだが それも外されれば羞恥心に顔が赤くなる。]
クリスせんせい……。 [やましいことではなく、彼女が着替えを手伝ってくれているのだと気づくまでそう時間はかからなかったから。 それでも気恥ずかしさに視線を逸らしつつ]
先生だって頑張ったじゃないっすか……!
(@29) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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