233 逢魔時の喫茶店
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―喫茶店/起こすころ― [変な喫茶店は、居心地がいい。 時計の音、聞きながら。 コーヒーの上のアイスもすっかりとけるころ。
――起こして、と言われたから。]
……エフ、 ――日、傾いてきた。
[そろそろ、起こす時間だろう。 眠り男はちゃんと目覚めてくれるだろうか。
――攫うって、どういうことなのか。 ちゃんと、教えて、くれるのか**]
(+0) 2015/08/07(Fri) 02時半頃
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―ある、回想― [ 『人生の中には、 大きな分岐点が時折現れます』
なにかの授業で 髭の教師が そんなことを言っていた。
『その後の生き方を 大きく左右してしまうような ものであります』
話半分に聞いてた――なんなら、3割くらい夢の中だったが、そのことだけはよく覚えている。なぜか。]
(+1) 2015/08/07(Fri) 08時半頃
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[――分岐点か。 思い出したのは、 親友に彼女が出来たと聞いた時。
なんのことはないよくある話で 羨んだり、妬んだり、祝ったり。 色々あるだろう。
――でも、俺は違った。
寂しいような、 苦しいような、 泣きたいような、 叫びたいような――、 ようは、酷く、ショックで。
でも親友は見たこともないくらい眩しい笑顔で彼女のことを話すから。俺は常の調子でおめでとさん、とか。そんなことを言ったのだ。]
(+2) 2015/08/07(Fri) 08時半頃
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[ これは、秘密。 俺だけの秘密。 誰に言うつもりもなく、 埋めてしまいたい秘密。
――でも、夢に見る。 親友は黄昏の街で、かわいい彼女と楽しそうに歩いて俺になんか気づきやしない。
静かで穏やかで、 甘くさえある癖に あれは俺にとっては きっと、悪夢だ。 ]
(+3) 2015/08/07(Fri) 08時半頃
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―現実:黄昏迫る― [――分岐点。 俺は昨日、知らないうちに でかい分岐点に立ってたんじゃないかって。 ふと、思う。
握られていた指先で 簡素な『紹介状』の文字をなぞる。 そわそわして、落ち着かない]
――、夢に来られるなら
[ 我ながら小さな呟きだ。 寝ているこいつに届くやら。 ]
変なもん見ても 文句、言うなよ
[心が柄にもなくふわふわする。 ああ、そうか、『うれしい』んだ、俺**]
(+4) 2015/08/07(Fri) 09時頃
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[夢を、見ていた。
貘の夢は空白だ。 自分の夢で腹は膨れてはくれない。 考え事にゃあ、夢の方が打ってつけ、それだけだ。
―――良いことあった、か。
成る程、確かにその通りで。 かおに出るくらい、嬉しい、だったのだ。]
はは。
[貘の身体で、笑う。 あの店員、トレイルは、人外のことも本当によく見ていると思う。 店長を除けば、唯一の人間。 人間で云えば昔は、頼まれて悪夢を食うこともあった。 いまは随分と逞しく―――…なったか?]
(+5) 2015/08/07(Fri) 11時半頃
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[夜の彼らを、リツが見たら驚くだろうか。 ………だろうな、という、予感。 呼ぶ声>>+0が聞こえる。 目を、覚まそう、いまのおれは現と夢は、少し違う。]
(+6) 2015/08/07(Fri) 11時半頃
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――起きた?
[寝ぼけまなこに声をかけた。>>+6 うん、ちゃんと起きたらしい。]
寝不足?
マスターも、 あきれてた
[肩にかけたタオルが落ちないように、注意を払う。夜が近づく。メモに書いてあった時間。落ちつかない。]
(+7) 2015/08/07(Fri) 11時半頃
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―――喫茶店―――
[突っ伏した姿勢、控えめな声に、顔を微妙に上げた。 眼鏡も外さずにいたものだから、角度がずれている。 その角度と前髪の隙間で、ちら、と、リツを窺い。]
うん。
[近い手を伸ばす。 コーヒー、そういえばメロンソーダじゃなかったか。 曖昧な記憶は視線に留めて、手を取った。
握り締め、浚う、文字通り。]
帰らないけど、……行くか。 昼の営業が終わったら、また、此処に。
(+8) 2015/08/07(Fri) 12時頃
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寝不足、………じゃない。
腹が減ってるだけだねえ、いつも。
[店長に呆れられている。 それも、何時ものことで、笑う。
リツの分岐点>>+4を浚う、浚うか、文字通り。 引き寄せるようにして手を引き、一旦、店の外に。 静かに、引き寄せ、ぽつ、ぽつ、明り>>*0が落ちれば。
おれにとっては慣れた感覚、世界から隔絶されたような。 リツにとっては、如何だろう、眠気まなこが窺うのだ。]
(+9) 2015/08/07(Fri) 12時頃
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――― 夜 ―――
そういえば、聞きたいこと、あったな。
[覗き見た夢の片鱗。
あの男女は、誰か。
夢を見る時刻までは、約束を果たせないから 夜の店で聞くか、思考を留めた。 気にはなるが、聞かない、は、今は通用しないので。]
…… 夜。
[店の看板に、ぽつり浮かび上がるbarの文字。 繋いだ手が、体温が変わらず、熱い。 その間に交わしたことばと言えばとつとつと、して。]
(+10) 2015/08/07(Fri) 12時半頃
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―喫茶店― [視線がこっち向いた。 少し、緊張する]
眼鏡、歪むぞ
[気になる。 本人は歪んでもあんまり気にしなさそうだけど]
――っ、
[だ、から。普通に手を握るな。 顔に血が集まった。視線の問いかけの意味を考える余裕が吹っ飛ぶ。 なんだよ、もう。 寝ぼけまなこの、くせに。]
わ…わか、った。
(+11) 2015/08/07(Fri) 12時半頃
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[店の扉を再び潜る、その頃には店員も店主も ましてや店内すらも、様変わり。]
おはよう。
…… ようこそ、リツ。
[こちらの世界に――…? 薄明かりの下で笑うのは、昼間と違う、うっそりと**]
(+12) 2015/08/07(Fri) 12時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/08/07(Fri) 12時半頃
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―喫茶店で>>+9―
――ちゃんと食え
[体質なのかもしれないが 腹へって眠いと そのまま死にそうだ。 いや、それは寒い方だったか。
大の男に引き寄せられる、 それが、嫌じゃない。 ――イケメン店員は、 とても、人の事をよく見ている。
夜の街は、まるで別世界だ。 星が地上に落ちたような。 眠気まなこの視線を感じ、呟く>>+9]
――なんか、見慣れない
(+13) 2015/08/07(Fri) 12時半頃
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―夜>>+10―
……何?
[聞きたいこと。 何だろう。 俺にもある、色々。
まだ、こいつのことを、ろくに知らない。 人を知るほど――なんとか、って言ってたのは、エフ自身だったっか]
――よく、夜、行くのか
[夏の夜、体温が熱い。 他愛もないことを、ぽつぽつと。期待と不安が、ごちゃごちゃだ]
(+14) 2015/08/07(Fri) 12時半頃
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―BAR:夜>>+12―
―――、
[ここは、本当に “あの店”だろうか。 蔦が絡まるさまは 図書館で借りたあの本の 魔法の森の館みたいにさえ見える。
驚きのあまり呆けた顔、 エフにはよく見えたに違いない。]
うそだろ…
[だって、仕方がないじゃないか こんなの、想像できるわけないし。 本当に同一人物なのか。 マスターも、イケメン店員も。]
(+15) 2015/08/07(Fri) 13時頃
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− cafe & bar ≪Twilight≫ −
――、
[おはよう、なんて 場違いな事を謂う。>>+12
―――寝てないし。
そう、紡ぐはずだった唇が 薄く開いたまま止まる。
初めて見る笑みだった。 こんなわらいかた、するのか。 縫い止められたような、感覚。]
(+16) 2015/08/07(Fri) 13時頃
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− cafe & bar ≪Twilight≫ −
……――た。確かに。 …これは、さらわれた、気分
[なんとか言葉を絞り出す。 気後れしそうになりながら、 エフの手を握る指先に力がこもる。 緊張している。レーススタート前でもこんな風にならない。はじめてだ。期待と、不安と。
勝手知ったるエフに引かれるまま。 案内は店員とマスターに言われるがまま
まるで、ここは 不思議の国、だ**]
(+17) 2015/08/07(Fri) 13時頃
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[朗らかな声は確かにマスターのものだ。 少しだけ緊張がほぐれる。
――が、店員もマスターも ビシっとフォーマルに決まっているものだから場違いじゃないかと不安になる。いや、明らかに場違い。]
…もっと、 ちゃんとした格好のほうが、 よかったすか…
[いや、でもエフはそのまんまか。 全然気にしてなさそうだ。]
(+18) 2015/08/07(Fri) 15時半頃
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――っす…
[>>*7 遠慮がちな返事になった。 席に案内してくれるトレイルを見て、つい呟く]
…似合うすね
[髪を束ねてるから印象が結構違う。 他の店員も、そうなんだろうか。]
(+19) 2015/08/07(Fri) 16時半頃
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……これ全部メニュー?
[昼のメニューとは比べ物にならない分厚さだ。これがこの店の本気か。びっくりだ。ちらとエフを見る。]
……あんたは、 いつも 何、飲んでるんすか、
[何が好きだろう。 気になって聞いてみる。 答えがあったら、それにしてみようか。
そうじゃなければ、おまかせで。]
(+20) 2015/08/07(Fri) 16時半頃
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[――バーは盛況らしい。
盗み見た客に羽が生えているように見えて、え?と目を丸くしてしまった**]
(+21) 2015/08/07(Fri) 16時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/08/07(Fri) 20時頃
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[眼鏡の位置>>+11は、夜が訪れるより前に、直す。 弦が緩んでも気に留めない面で それよりも、血の気の良い顔色を楽しんだ。]
意外と、壊れない。
[眼鏡のはなしだ。 繋いだ指は、夜、改めて店を訪れるまで離さない。 ――― 厭だ、と、その一言さえなければ。
ちゃんと食え、そのことば>>+13に、首を揺らした。 食べられるものなら、食べている。 食べられない夢が、此処には多い。 如何伝えるか、ここからも、おれの正念どころ。]
食べると勿体ないものが、多くてね。
(+22) 2015/08/07(Fri) 20時頃
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リツの夢を見た、……… はなし。 あんた、なんか、なんだ。
… 忘れられないひとが、居たんじゃないか。
[それが、あの夢の、男か女か。 夢の中でその内情まで窺い知れないから ぽつ、と、漏らして、反応を窺う。]
知らないことを知るのに、悪いは、ない。 おれはあんたを知りたいが あんたは、 …… 如何だ。
[ふ、と、落とす、笑みも、好奇心も。 繋いだ手を引き寄せ、向かう先はカウンター席だ。]
夜の方が、よく来る。 …… 面白いだろ。
[驚愕>>を隠さない様子には、いたく、ゆるく、機嫌良く。]
(+23) 2015/08/07(Fri) 20時頃
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[――夜の方が、 イケメン度が増している気がする。>>*9]
夜の方が、 本番、てこと、か
[ だから昼があんなに緩い。 なんか納得した。 ]
シェフ? もしかして、――ケイ?
[ ケーキを作る、って言っていた ]
(+24) 2015/08/07(Fri) 20時頃
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おはよう、店長、トレイル。
…… ケイは厨房か。
[迎える声は、昼間と違って、見慣れたもので。 驚きはしないが、やはり面白いとは、思う。 ―――…雰囲気の違い。 緊張に硬く見えるリツの横で、真逆のゆるさ。]
コーヒー、何時もの……… ああ、違う、ケイのコーヒー、だった。
[ふと、思い出して。 注文を投じてから、視線を店内に巡らせた。 羽根を隠さない、隠す必要もない客の姿も在って おれはあれより人間態でなくなるので、暫くこのまま。]
(+25) 2015/08/07(Fri) 20時頃
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―エフとの>>+22―
酷使してるな
[ 眼鏡。まあ、無事なら、いいんだ。 手については恥ずかしい、とはまた言ったが、厭、とは思えなくてそのままだ。 ]
――、勿体無い?
[ 変なことを言う。 果物が綺麗だから食べないとか言ってたら、腹減って死ぬのでは。本当、なんだか浮世離れしてる。 ――そんな益体も無い考えは、>>+23たった一言に、全て消し飛んだ。]
(+26) 2015/08/07(Fri) 20時半頃
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昼でも夜でも、似合う。 ……… 服。
[リツとトレイル>>*8の会話が聞こえたので 半裸同然の客も、いかがわしい意味ではなく そういえば居るな、と、申し訳半分、頷いた。
そして、席に座ってから 視線を落とす先、分厚いメニュー。]
おれは、コーヒーとか、コーヒーとか ……… 雲の糸とか。
[蜘蛛ではなく、雲。 人間が見る、触れることの出来ないそれではなく 比較的おれに親しみのある食感がするが、 味付けしないと味がないところが、難だ。]
(+27) 2015/08/07(Fri) 20時半頃
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おればかり見ていると
面白いものを見逃すと、思う。
[トレイル>>*10の会話に 茶々を入れる意味ではなく、おれなり、至極真面目。
なにか良からぬ面白そうな気配>>12を 無意識のうち、察していたような気がする。]
(+28) 2015/08/07(Fri) 20時半頃
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――ぇ、……
[ ――なんで。 俺、なにか言ったか。 そんなこと、匂わせたか。 覚えがない。ずいぶん前の酒場での吐露だって、自分でも意味不明な支離滅裂さだったんだから。]
――なんで、……
[ まるで誤魔化せない。 肯定してるのと一緒だ。 ――ついこの間見た夢が蘇る。最近の心当たりといえば、あれだ。隠れてて悪かった、とエフは言った。――まさか、本当に]
――……、い、いいだろ、別に もう、結構前の、ことだし
[なんだか、すごくバツか悪い。 元カレとか元カノの話、みたいな。いや、そんなんじゃ、なかったし。]
(+29) 2015/08/07(Fri) 20時半頃
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