ーナタリアの語る物語ー
[村の小さい子供達は、1度は聞く物語。
昔、村に来たサーカスの話。火の輪くぐり、綱渡り、空中ブランコ。まるで夢の世界に紛れ込んだようになる。いつかこの村にもまたサーカスが来るといいね、と優しい口調で話は終わる。
またある時は、絵本の中の物語を本を買えない子供達に向けてお話もした。
その中に、「狼と7匹の仔山羊」の話もありました。
狼は、チョークを食べて声を変えて、小麦粉を足につけて姿を変えて、仔羊たちを食べてしまう。けれど、最後には、1匹残っていた仔羊とその母親が仔羊たちを助けて狼をやっつける話だった。
狼は怖いし強いし、それにずる賢いね。だけと、みんなで力を合わせたら…きっと倒せると。「おそろしいもの」が出てくる物語の最後は、そう締めくくられていた。
その他にも、湖の不思議な伝説や、空の上にある天空城の話、いつも語り部は子供達に興奮と夢と希望を与えていた。**]
(@8) 2014/08/09(Sat) 20時頃