―if ずっと先の未来で―
[満月の夜、ふと何かに呼ばれるように家を飛び出す。
すると自然と足は私の一番好きな場所、自分と同じ名前の花が咲く場所へと向かう。
そこにはアイリスに包まれた綺麗な金色が見えて、胸が高鳴り始めた、そして最初は早足、次は駆け足、最後は全力疾走でそこを目指す。]
―――。
[たどり着くと心臓は壊れそうなほど鳴り響き、言葉の代わりに涙がこぼれ落ちた。
金色の狼が人間になっても、驚きなんて全くなくて、懐かしさ、そして愛おしさが溢れてくる。]
私はアイリス。
[声を聞けば、流れる涙は勢いを増し、自分で自分がわからなくなるくらい感情が暴走して]
はじめまして、クラリッサ。
今度はずっとはなさないでね。
[くしゃくしゃの笑顔で首にかけたアイリスのペンダントをその少女に手渡した。**]
(-1070) odango 2013/08/08(Thu) 23時頃