【独】 奏者 セシル

―ありえてほしかった未来―

　だり…、あ、わり、ノート貸して。

[隣の友人を拝んで講義ノートを借りる。
語学は自慢できるくらい、だめだ。なのに必須。拷問だ。
…この年次（3）で受講していることからも察してほしい]

　今日の飯モッスだろ？コピってくから、先行ってて。

[コピーカードをぴらぴらとして、友人を先に送り出し、
生協に近いほうの出口へ通路を小走りに。

とん、と真ん中辺りの段差を飛び降りたら、借りたノートが手から落ちて、
傍の席でボケッとしてるドレッド頭>>-841へぶつかった]

　あ、わりぃ。すまん。

[うわ、ごっつい頭…としみじみ見ると、彼の腕の時計に目が止まる。
それ、ほしかったやつ。ごっつ欲しかったやつ…！]

(-862) Cadenza 2013/07/16(Tue) 23時半頃