最初の子なら思い入れは強いだろうなぁ。
わけわかんないうちに色々されて、暫くショックで動けなくて、
漸く立ち直った頃に身体の異変に気づくわ、お腹すいちゃってすいちゃって、お世話係半分かじっちゃったりとかで。
きっと初めの花主は座敷牢とかに閉じ込めて、色々教え込みながら周りに見つからぬように育てたんだろうなぁ。
窓の格子の隙間から毎晩月を見上げて暮らすような。
窓の月と手元の琵琶だけがお友達。
十月十日で逢えると知って、大きくなるお腹をなでなでさすりつつ指折り数えて、
すごく苦しい思いをして産んで、目が覚めた時には取り上げられちゃってて空っぽになってしまった身体にまた暫く立ち直れないとか。
芸事に必死になったのは、産む道具としてだけじゃなく実力で認めて欲しかったから。
やっとぺたんこになったお腹に折り合いがついた頃には次の花祭り。
子供産ませたい需要が案外多いことに気づいて、どうせなら利用するだけ利用してやろうとかそんな感じでどんどんしたたかになってったんだろうなぁ…。
(-555) ふらぅ 2010/08/10(Tue) 14時半頃