―3F―
[>>719兄のようだと言われて、そうか、と少し眦を優しくする。]
弟、みたいなやつがいたんだ。
[傭兵になる男を、すごいね、とキラキラした眼差しで見つめた幼馴染。
そんな無邪気な瞳さえ裏切ってしまったけれど。]
構っちまうのが癖になってんのかね、これ。
[記憶の中の弟分や愛弟子よりも随分と大人しいフランシスから、そっと手を引く。
その内側の思いには気がつかないで。
プリシラの事へと話題が及べばにかりと笑ってみせた。]
あいつの腕前はまだまだだぞ。
でもな、時々こっちが思いも寄らないようなモチーフがあるから。見てってやってくれよ。
[独り立ちさせるために技術に甘い点数はつけられない。けれど、自分以外の人間にも認められればそれは嬉しい。
複雑な思惑でフランシスの声に答えるも――やはり喜色の方が勝っていただろうか。]
(720) 2014/11/15(Sat) 02時半頃