-ドゥオール山脈・ドゥオール温泉宿場 -
[落ちた先が温泉だったため、いきなり人型に変身してしまった。]
こんなところに温泉?しかもこれ、誰かが作ったものよね?
『あんれ、獣耳の少女でねーか。ご先祖様の代では、この辺りじゃよく見たって言ってたけど、まだおったんだなー。』
あ、えっと、す、すみません。
[とりあえず、ここは人間が経営している宿だったらしく、目の前の女将さんに、会釈をした。]
『いいんだよー。獣耳の客人には、誠心誠意を込めて接客しろって言われてんだ。
お代は結構だから、ゆっくりしてけー。
着替えも置いておくから。』
[そう言って出て行く女将を、じっと見送った。
最後に一言、『本当にいたんだなぁ。』などとつぶやきながら。]
獣耳の客人?私と同じ天狼族がこの温泉にきたってこと?
じゃあ…この山脈の何処かに天狼族の遺跡が…?
(511) 2011/06/07(Tue) 07時半頃