≪- 済まねえ事をしたな……
ネルフェリウスの暴走を止めれなかったのは、俺の落ち度だ -≫
[苦渋と後悔の表情を浮かべながら、当人でもない時空兎に頭を下げる。
――その美麗過ぎる謝り方さえ、美しい。
「少し話をしよう」、と熾天使《ウリエル》は時空兎を噴水広場のベンチに誘う。
傍目からは、黄金三つ目の美少年と、兎耳の美少女のカップル。
さぞや素晴らしい絵になるだろう――]
≪- 護りたい、愛したい、助けたい、正したい。
そんな"正"の気が俺達の熾気を高めるのと同じ。
"今代"や奴の中に息づく堕気は『世界の悪意』を受けて肥大する。
――歴代最強の熾天使《セラフ》である"オスケル"。
――最強に禍々しい邪神になりかねない"ネルフェリウス"。
……どちらも、堕気が育ちきればとんでもない事になる。
邪神が誕生しようが、銀河が暴走しようが……一つ確かなのは、表世界《セレ・シェイナ》の様に、この世界《セレ・ラフィア》もまた、時空単位で跡形もなく消滅するだろうな。
そうなってしまえば、世界を再生する方法はたった一つ―― -≫
(505) 2011/06/07(Tue) 07時頃