―街道への道―
[銃を手に屋敷を後にしたヘクターは、老人の指示>>340通り街道の封鎖に向かう。
そこには既にヴァンルナール家の若衆らが門を閉め、辺りは村へ入れない者、街道を通過できない者らで溢れ返り、騒然としていた。
人込みを掻き分け、大声でそこに居る者らの注意を引く。「祭」が始まる為、村には一切立ち入りが禁止される旨を通達した。]
「なぜいきなり封鎖を?注文の品があるのだが」
[緑色の帽子の行商人が抗議する。]
「俺は怪我人だ。近くに大きな村は無いのに、街道すら通らせてくれんとは!」
[金髪で義足の軍人に殴られたが、門から退く事は無く、毅然として村には入れなかった。]
(…しゃあねえ野郎どもだな!)
[銃を上げ、2発空に向かい空砲を撃つと、場は一瞬で静まり返り、蜘蛛の子を散らすように人々はその場から去って行った。]
(343) 2010/08/01(Sun) 16時頃