[急に荷物が軽くなって、やっと彼>>297と一緒に居る少女>>295の存在に気付いた。直ぐに思い詰めた顔を隠すように笑みを浮かべて。]
……あ、ありがとう。
でも、別の用事があるんでしょ?
[震える声で返事を返すと、朝顔を見つめて。普段見かける時は大抵何かに怯えているようだったが、それとは対照的な様子に少し嬉しくなる。この子もきっと、余命を宣告させているのだろう。その時間を、楽しく過ごして欲しい、こんなことに時間を使わせるのは可哀想だ、とレティーシャは思った。]
わたしは、大丈夫だよ。
[自分に言い聞かせるように、言う。彼の優しさが嬉しくもあり、辛くもあり。なによりも、こんな醜い感情を知られるのが、怖い。こんな訳の分からない人間、彼に嫌われてしまうだろうか。不安で震える手に力を込めると、ゆっくり目を伏せた。]
(298) 2014/06/23(Mon) 19時半頃