─ 天獄学園・礼拝堂近く>>265 ─
[このマイク――イースターは出所が出所だからか、さすがにただのマイクではないようだ。
歌った際にちょっと気持ち良かった…だけでなく、リリックの意図するところまで無駄に高精度で汲まれて拡声された気もする。
笑みを真似するなどとあざとい機能までついているときた。]
ああ、やっぱり天使製だった。
彼ら、そういうとこたまに変態染みた拘りを見せるからね……。
[十年前の記憶を辿って呟く。
転勤・転属があったりと、どうも世間のイメージから遠い面もあることを伶は知っていた。
あの時に自分が触れられたのは、そのごく一部分に過ぎないけれど。
天使社会の実態はさておき……少なくとも「天使絡みかな」という自分の呟きにリアクションを返す程度のコミュニケーションはできるようだ。]
……天使以外にも力を貸して良いのかい、キミ。
[興味を持って尋ねる。
姿を変えたのだって、聖愛の言葉に応じてのものに思われたから。]
(270) 2020/01/06(Mon) 23時頃