―回想:廊下―
ええ、お久しぶりです、ブランフェルシー師団長。
[返す礼は、他の者にするのと変わらず、正しく。
「師団長」に向けてのもの。こちらから振れるような世間話も無ければ、自然言葉は挨拶だけになってしまう。
死者の声が聞こえる事に関してなど、話をする事自体が乏しければ理解も薄く。
己が死者を悼む様子を見せない、その理由も真に思う所も。
ほんの僅かにしか知っている者がいなければ、目の前の縁薄い少年が判じかねるのも道理だろう。
言う必要が無いので言っておらず、知る者が少ない。
ただ、それだけの事ではあるが。]
第二皇子には、お会いになられましたか?
[尋ねれば、先ほどまで彼が会っていた事は聞けるだろうか。
再度礼を落として、廊下の先へと進みゆく。
それは、ハッセの言葉>>213に頷き、共にその場を離れ。
そうして別れた後>>219の事。]
(229) 2011/03/20(Sun) 22時頃