−少し前のこと:「食事の間」>>146−畏まりました。旦那様。万が一、「傷つけてはならぬ方」に私が刃を向けていたとしたら、その時はなんなりとお申しつけくださいませ。[静かに一礼し、部屋の中を観察するかのように佇む。詩人の肉が影に運搬されてゆく音を耳にし、目を細めて見つめた。 悲鳴を上げるほど、血の匂いや死体に不慣れではない。それはロビンが執事となる前から、ずっと。だから、ベネットやリンダがその顔に絶望や恐怖の色を乗せているのには、淡々と視線で礼をするのみだった。 そして主人の「孤独」の話に及ぶと、「黒薔薇」は表情ひとつ変えず、音ひとつたてず、置物と生物の中間点のような質感を持って、その場に佇むのみであった。]
(218) 2010/06/22(Tue) 12時半頃
sol・la
ななころび
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