――ある日の終焉英雄学園――
――――ズギュウゥゥゥゥゥゥンン
[昼下がりの少し夏の近づいた陽気の中、しばしまどろまんとしていた生徒はその轟音に飛び起きただろうか?
――教室の背面黒板にヒビを入れて、欠けた白チョークが突き立っていた]
……私の講釈中に睡魔《ヒュプノス》と戯れるとはいい度胸だ…
言ったはずだ、私の講義を軽んじるなら、せめて今のと同じくらいの芸当ができるようになってからにしろ……と。
私の幾許かでも物理法則の何たるかを知っていれば…今の再現などお前達でも朝飯の前にやってのけるさ。
…続けるぞ。S = kB ln Ω これが何かは先ほど言ったが…なんだった?
[私は目の前に座っている黒髪の少年やら褐色肌の少女らに指示棒を向けた]
……違う。"第2"法則の方だ。立っていなさい。
…先が思いやられるな。人類の文明もこんなものでは、世界の何たるかに辿り着くまで後幾万年か
(209) (so) 2011/06/22(Wed) 22時頃