[胸のつかえを吐き出すようにラルフに言われた言葉。
ゆっくりと言葉を選ぶように口にしていく]
…ああ、そうか…見られているのか…
[泣き濡れた顔、だろうなとは思う。だけど、
多分それはラルフが思っているものとは違う種類のものだろうとも。]
…そうだな、正確に言うとだ、ディーンが誰かを抱くのなら我慢できると
いうか許せるがディーンが他の誰かに抱かれるのは、いやだな。
[ディーンが、かっとなるかもしれない。
もしくは何を莫迦なと呆れるかもしれない。でも、これが本音。なぜなら]
…俺は、あの時、ディーンとあの思いを共有した。あのお互いに壊して
壊されたいという思いは俺だけのものだ。それは誰にも渡さない。
俺にはこれがあるから、少なくとも、もうディーンに抱かれたいという気持ちはない。
ディーンを独占したい気持ちはないといったらまるっきり嘘になるが。
俺はもう、既に独占したものがあるからある程度は満足できてるし
ある程度なら譲ることは出来る。
(200) sakuhana 2010/09/14(Tue) 23時頃