― 酒場 ―
キャサリンさん、昨日までは変わった様子はなかったはずだから……夜の間に出て行かされた、ってこと?
[残っている人達をぐるりと見回すようにしながら呟く]
だとしたら、土下座して退去を思いとどまらせる、なんてことができないじゃないか……夜はほとんどの人が寝るものだし。
[起きている人もいるけどね。僕だって、眠れない夜にランタンの明かりだけつけて本を読むことはあるし。
けれど最近は順調なくらいによく眠れているから、「ほとんどの人」の中に間違いなく含まれている]
キャサリンさん、今どこにいるんだろ……
[思いめぐらせ始めたその時、また別の叫び声が聞こえてきて、僕はびくりと身体を震わせた。
そうしておそるおそる振り返ると、ホリーさんが(おそらくテッド君をおいかけてのことだろう)走り去るのが見えた]
(198) 2011/08/09(Tue) 20時半頃