[報告を終えた男は、先に王女の命で更なる調査に向かった男の後を追う。
残されたベネットは入り口の傍らに立ち尽くしたままだったが、応接間から辛そうな声が聞こえればそちらに目を向けた。]
あ……。
[そこに居たのは、ミッシェル王女以外に、3人の男。
一人は街で会った青年。一人は廊下で見かけた青年。もう一人は、何処かで見た事があるような気がした。
辛そうな表情をしているのは、街で会った金の髪の青年。
まさかこんな所で再会して、まさかこんな場面を見られるなんて。
呆然としていた表情が、曇る。
そして、思わぬ問いかけ>>190に、ベネットは固まった。]
なっ…、なん、の…事か、私には…。
[上ずったか細い声でそれだけ返すのがやっと。
本音を言えば、此処で全て吐露したかった。
だが、吐き出せば最後。
シラを切り通せる確立は万に一つだろうけれど。
それでも賭けてみずにはいられなかった。]
(198) 2012/01/13(Fri) 23時頃