わーった!このまま突っ切っからな!
[暗に捕まれ、と背後に投げかけ。
文字通り、信号も何も無視して、グングンスピードを上げる。
直進して、右折。徒歩でさえなければそう遠くはない距離だが、
運転している間に、ふと思い出したことを尋ねてみる。]
おい、ガキ、お前財布持ってるか?中身、抜かれてねェだろうな。
[いくつか、懸念がある。
一つ、着実に、所持している煙草の本数は減っているという事。
二つ、先ほどのチビ死神の言葉。彼らの間で行われている賭け事など知らぬ男としては、『財布の中身が消え去ったり――』>>@43この一言は聞き流せない。
三つ、上記二点が解決したとして――つまり、煙草を買い足せたとして、果たして同じように能力は使えるのか。
近々、試さなければならないが――既に財布の中身が消え去ってちゃあ、敵わない。
まだ無事にしたって、警戒するに越したことはない。先を急ごう。
……等という疑念を、仮面のクソガキが知れば、腹を抱えて笑うのだろうが。*]
(169) 2015/03/09(Mon) 21時頃