[ ゲーム内での事とは言え、誰かと肌を重ねるなんて初めてだったから。彼女が居たこともあるけど、奥手すぎて手すら繋がずに終わってしまったし。まるで男友達と変わりない付き合いだった。
ある日彼女に”一之瀬君と私って、なんで付き合ってるのかわからない”と言われ、あっさり別れは来た。自分から申し込んできたのに、女の子って……。と不可解な思いを残しただけでそれは終わった。
女は不可解だ。リンダの行動も理解の範疇を超えていた。でも、リンダの中身は男だったのだ。 ]
あ、あのさ。
[ 口を開いた。しかし、どう聞いていいやら分からない。次の瞬間、口をついて勝手に出て来た言葉は。 ]
秀って……彼女いるの?
[ 関係ないどころか、唐突すぎる。前を歩いていた秀はこちらを向いただろうか。
とりあえず聞いておくべきなんじゃないかと思って切り出したはいいけど、リンダの行動が秀の性癖に関わることだったら……やっぱ聞きづらいかも。なんてごちゃごちゃ考えていた。** ]
(162) yuzuru 2011/02/28(Mon) 05時半頃