─ グロリアの部屋 ─
[星条旗柄の下着はそのまま選ばれたのか選ばれなかったのか、身体の線をみせる様なシンプルで光沢のある白シャツと黒のボトムスでイアンはグロリアの部屋に現れる。カルヴィナから少し遅れて>>80。
部屋に入る時、イアンは僅かに眉根を寄せて、柱に手を付いた。
その仕草は一瞬の事、デザートとワインの用意されたテーブルに着く。]
──……
お邪魔しますよ、女王様。
嗚呼、デザートが似合いそうな女の子を連れて来た。
甘い物が好きかは聞き忘れた。
俺は、イアン・グッドマン。
女王様のお名前は伺っても?
[カルヴィナとはまた違う、緊張がイアンにもある。
アルコール度数の高い酒の消費量が多い国の出身のイアンには、多少のワインは酔うようなものではなかった。ケーキやフルーツが無くとも十分デザートの様な味に感じられた。含めて香りも。
直球の質問をカルヴィナがする間は、イアンは暫し沈黙していた。扇子の向こう側、さっきよりも視界に入るようになった気がするグロリアの端正な鼻梁に濃茶色の視線を向けながら。]
(161) 2010/04/07(Wed) 00時頃