[男の目に入ったのは二頭の熊>>155だった。
ロマン砲。男の手に握られるソレが、そう呼ばれる所以は、
ただ、強さを追い求めたばかりに、身体の安全性を顧みないその仕様が主な所だが、
もう一つ、こんな話がある。
――そんなに強さを追求して、一体何に使うの?
――所詮、浪漫の飽くなき探究さ。でも、熊を狩る時、荷物を減らすくらいの役には立つんじゃない?
ならば、役立たずと揶揄された力を、今使わずしてどうしよう。男はいっそ喜んだ。
掲げた両手。引鉄にかける指。躊躇う事無く、一発目は2に向った熊へ。
1.自ら
2.コドモ
バン、という音。発砲、というよりは、暴発でもしたかと思う程の発火と反動。
一発目をまともに食らわせたのを確認し、なんとか堪え、撃鉄を起こし、二撃目。
3
1.間に合わず、銃撃は空を切った。
2.熊の身体の一部分を掠めた。
3.黒い影をまともにぶち抜いた。]
(161) 2015/03/20(Fri) 04時頃